皇帝にプロポーズされても断り続ける最強オメガ

手塚エマ

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第五章 皇帝の寵姫として

第52話 中にいる

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 股の間にうずめた頭を上下させ、サリオンを煩悶させていたアルベルトが身体を起こし、唇を舐めて呟いた。

「え……っ?」

 サリオンは朦朧として目を開けた。
 けれど、何がいいのか訊ねる間もなくうつ伏せにされ、尻の窄みに湿った剛直をあてがわれた。

「……あ、……っ、あっ!」

 食まされた切っ先がいつものように内襞を熱く擦って押し入り、那緒の深部で留まった。

「……大丈夫か?」
「あ、あ……。大丈夫」

 背後からサリオンを抱きしめるアルベルトに気遣われる。彼が中にいるというそれだけで胸が震え、涙が滲みそうになる。
 やがてアルベルトがゆったり前後に腰を使い、甘く緩やかに煽り始める。

「あ……っ、んんっ」
「……いいんだろう? ここ」
「ん、……。いい。あっ、あ……」

 恍惚として答えながら、仔犬が甘えて啼くような鼻にかかった息をもらした。
 始めのうちは狭隘な内襞を慣らすように出し入れし、徐々にその抽挿を加速させる。

「あっ、んん……、ふ、ああ……っ」

 ぬめった襞をアルベルトの雄芯が擦れるたびに小波のように快感が沸き上がり、那緒は陶然と唇を開かせた。
 獰猛に奥を穿たれて、堪えきれずに膝をつき、背を弓なりに反らしては、銜え込んだ男の証を愛でるように締めつける。
 途端に頭の後ろで辻島の感じ入った声が聞こえ、尻の肉を掴んだ指にも力がこもる。それらは全て男娼時代に教え込まれた恥戯だった。

「アルベルト……」

 自分もクルム国に娼館ではレナと同等の昼三だった。
 閨の中ではレナには負けない。

 泣き濡れた目を向け囁くと、掬うように顎を掴まれ口づけられる。
 そのまま競うように舌を絡め、熱い吐息を交わしながら、送り込まれる律動に喉を鳴らして身悶えた。娼婦のように痴態を演じて乱れることに、もう何の躊躇も悔しさもない。

 この身体でしか与えられない快楽があるのなら、それを駆使してアルベルトを籠絡したかった。

 アルベルトが息を弾ませ、殊更感じる箇所だけを擦って急き立て、さいなまれる。
 それが今の自分に送られる最大限の褒美のようで、サリオンは激しく前後に揺さぶられながら喜悦の涙を流し続ける。
 その上、深い所で繋がったままアルベルトに身体を返され、両膝を胸につくほど押し曲げられた。

「あっ、ああ……! あっ、あっ」

 真上から奥の奥まで苛烈に穿たれ、掻き回されてゆったり擦られ、鋭く突かれ、迸り出る法悦の喘ぎ。鼻に抜ける甘い嬌声。アルベルトが腰を激しく打ちつけるたび、寝台が揺れて艶冶に波打ち、軋んだ音を立てていた。

「あっ、も、……う。あっ、あ……っ!」
  
 アルベルトにしがみついて爪を立て、絶頂の予感に震えた刹那、アルベルトがぐんと腰を反らして天井を仰ぎ、灼熱の奔流を迸らせた。
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