字が書けない侯爵の長男は捨てられ、王の騎士を目指す

Allen

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6.目覚め

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『目覚め』

「う……」

   目を開けると見事に綺麗な天井が見えた。それに暖かい毛布、ふわふわなベット。横の窓から暖かい風が吹き、揺らしていた。手も足もあまり痛くない。驚く程に目の古傷も痛みが引いていた。思わず体を起こそうとしたが、それはまだ無理だったようで、ふわふわな枕が頭を優しく受け止めた。

「くっ……」

   俺はどうやら救われた?こんな高価なベットに天井なんて俺に与えられるはずがない。俺は寝転びながら目を隠すようにして右側の当たりを見渡したその時だった!

「う、うわぁぁぁ!!!!」

《ビクッ》

「だ、だれ……?」

   俺は大声を上げてしまった。でも、驚いた。もちろん自分の声が出たということも。しかしそれよりもベットの横から先程から目線を感じるかもと思っていたが、まさか本当にいたなんて。相手は俺の声に驚いて俺の目線から消えてしまった。驚くほど若い男の子と女の子だった…はず。

「あ、あの…ご、ごめんなさい、そこにいるんでしょ……?だれですか?」

   人に対してそう優しく久しぶりに声をかけた、その時だった!

《コンコン》

「失礼したします」

   そういうと扉からある人が入ってきた。どうやらここのメイドのようで水と何やら食べ物を持って左側の近くのテーブルに置く。そして、更には深く礼をして見せた。

「おはようございます、私はエメリアと申します。お怪我は大丈夫でしょうか…?」
「は、はい…」
「いえ、こちらお水と陛下からのお菓子でございます。ここに置いておくので自由にお食べ下さいね」
「……」
「どうかお気を張らず、ゆっくり休んで下さい。ここは安全な場所です」

   エメリアはにっこり笑って言う。ここの雰囲気と言い、俺の感じたことの無いようなところだった。よく見ると手や足にはきちんと治療のあとがあり、酷い目の痛みも確かに消えていた。少し身体を起こそうとすると、こんな汚いからだを嫌な顔ひとつせず、支えて、背中に大きなクッションで俺が辺りを見やすいように変えてくれた。こんなに礼儀正しくしてもらうのも、高そうな部屋から自分が着ている高価そうな服ももう二度と会えたもんじゃないと思っていた。全く信じられずに左目を使い、まわりを見た。広い部屋に金の装飾にシャンデリア。ここは…一体…?
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