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しおりを挟む「どうぞ、お食べ下さい!」
「あ、ありがとうございます…!う、美味いッ!!お、美味しいですッ!!」
「良かったです。陛下にもお伝えしておきますね♪」
「あ、あとありがとうございますって言っといて貰えますか…?こんな美味しいものを俺なんかに…ほんとに幸せです!」
「では、お伝えしておきますね!あ、あともう一つございますが、食べ終わってからに致しましょうか?」
「あ、今でも大丈夫ですよ、それって、なんですか…?」
「こちらでございます、ご自分で開けられますか?」
「は、はい!」
そう言うと手には丁寧に包装された長細い箱が渡された。宛名にはしっかりルークと書かれてあることに喜びが止まらなかった。後ろを見ると、そこに直筆だろうの陛下の名前が書かれていることに驚きを隠せない。俺は丁寧に梱包を開き、箱を開けた。
「こ、これは…!」
中から出てきたのは、真ん中に青い宝石が輝いている美しい杖だった。それも箱から取り出すと、俺サイズになり、龍の紋章がうっすら輝いた。とても頑丈で、それに簡単に持てるほど軽い。こんな杖なんてはじめてだった。
「陛下が少しでも練習が楽になるだろうと、思われて差し上げたものです。どうですか、気に入りましたか?」
「はいっ!!で、でもこんな高価な品…本当にいいんですか…?」
「はい!陛下もルークさんに使われると喜ばれますよ」
「ありがとうございますッ!!」
何故ここまで俺にこうしてくれるのかは全く分からないが、こんな品貰って喜ばすにはいられなかった。ぎゅっと杖を抱きしめ、頑張ろうと決めた。とても喜んでいると、エメリアさんがケーキもと言い、杖を離さずことは出来ずに、ケーキを食べた。これもあまりの美味しさに頬が落ちてしまいそう。
《コンコン》
「は、はい!」
「失礼、カイルです。調子はどうかな?」
「か、カイル様ッ!!俺は大丈夫です!まだ歩けてませんが…で、でも頑張ります、だから…!」
「そんなに無理しなくていいよ。誰も君を攻めてなんかないんだから。君が僕と一緒に過ごすことを決めてくれて嬉しいよ。何せ、俺も一人だったからね。あ、そうだ、陛下からのプレゼントは」
「は、はい!今頂きました!」
「そうか、どうやら喜んで貰って僕も嬉しいよ。あ、そうだ、陛下との面会の日程の件なんだけど、歩けるようになってからにしようか。今陛下はすこーしお怒りだから、しばらくしてからの方が君も話しやすいと思うしね」
「…陛下様、怒ってらっしゃるんですか?」
俺は分からず首を傾げた。確かにあれから陛下の騎士の人達がピリピリしているのが分かる。カイル様くらいだ。こんなにいつもふわふわしているのは。それでも陛下の話となると、やはり怖いらしい。でも、語尾には絶対陛下を尊敬している文が添えられる。俺は陛下の事をほとんど知らないが、今だってそう、カイル様はいつも俺を納得させる理由を出来るだけ教えてくれる。
「陛下も昔、君と似たような事を城の人達にされていたんだよ。だから、自分の経験した辛さとか苦しみとかを回想なさってるんだろう。あ、この件について詳しく聞いちゃいけないよ。何せ今でも心が苦しい様で薬が離せないんだ。余程の事があったんだろうけど…でも、荒れた国をここまで国を良くしてくれたんだ。立派な人だよ。それに、君も凄いよね。こうして毎日頑張ってるだろ?僕は君の諦めない事が凄いと思うな」
カイル様は目の前のソファーに座って淡々と述べた。俺は少し恥ずかしくなって、手に握っていた杖に顔をくっつけた。こんなことを言って貰えるなんて思っても見なかった。陛下の件には驚くしか無かった。まだ会ってはいないけど、俺と一緒だったんだ。だから、杖とか便利なものだと知ってたんだろうか?陛下も偉大な人と話を聞いててもわかるけど、俺はカイル様も凄いと思う。
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