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「なあ、お前名前は?」
「え?」
「一様、助けて貰ったんだ。俺はファクト・トゥム・レジェイド」
「レッドじゃなくて?」
「それは仮名だよ。本名なんざあの国で教えたらエライ事だ。で?」
ファクトは上から目線で名を尋ねる。これはまずい。私の名前なんてルイビルでも言えない。顔見られているから、もう怒られるだろうけど名前は一様ダメね…。なんといえば……。
「あ、悪い。隠れて一人外に出てるお前は他人に名前なんて教えられねーよな」
「…じゃ、ディーレでいい?」
「じゃって、仮名って事かよ。騙すならちょっとは騙すようにしろよ」
「それはそれはありがとう、ファクトさん」
内心笑いに耐えるのが必死だった。少しビクッとしたが、どうやらルイビルの事は何一つ知らなそうだったからひょっとして知らないと思ったのが正解。正直者には人に嘘をつきたくはないもの。
「ファクトさんはおいくつ?」
「多分、二十一だ。あとファクトでいい。落ち着かない。ディーレおじょー様は?」
「十七よ」
「それはあっさり答えるのかよ」
「女性に歳を聞くなんてハレンチねーとでも言って欲しかったの?」
「君なら言いそうだな。まぁ、貴族の割に君は変わってるから読めないけど」
「褒め言葉ありがとう。貴方も怖いもの知らずね、貴族って読んだのに」
「あぁ、そこらの貴族様より腕はあるつもりでね」
ファクトは自信気に言う。こんな話をしたのは彼が初めてで内心とても楽しい。
城下町が見えてくると、フェルリンから降りてファクトに言った。
「あれが王都よ。城下町に行けば食べるところも住むところもあるわ。ここの人達は優しいから聞けばすぐに教えてくれるけど、怪我させたらダメだからね」
「それくらいわかってるよ。おすすめの店とかあるか?」
「おすすめ…うーん、アルギルさんがやってるパン屋さんのチーズケーキが美味しいの!良かったら食べてみて」
「パン屋なのにチーズケーキ?」
「なによ。美味しいのよ?疑問点よりお礼の一つくらいいいんじゃない?」
「そうだったな。ありがとう。あとこれも」
素直に感謝してくれて少し驚いたものの、彼の手には私の短剣があった。彼はくすりと笑って手を掴み、無理に返した。
「俺がレディーの短剣を売れだなんてそんなことする訳ないだろ。こんな高価そうな品、ずっと持ってるだけでヒヤヒヤするよ」
「でも、大丈夫なの…?」
「流石の手ぶらの俺でも女性の物を売るなんてことしねーぜ。何とか食って生きてきたんだから適当にしてりゃどうにかなるさ」
「じゃ、せめてコレを持っていって」
「え?」
「一様、助けて貰ったんだ。俺はファクト・トゥム・レジェイド」
「レッドじゃなくて?」
「それは仮名だよ。本名なんざあの国で教えたらエライ事だ。で?」
ファクトは上から目線で名を尋ねる。これはまずい。私の名前なんてルイビルでも言えない。顔見られているから、もう怒られるだろうけど名前は一様ダメね…。なんといえば……。
「あ、悪い。隠れて一人外に出てるお前は他人に名前なんて教えられねーよな」
「…じゃ、ディーレでいい?」
「じゃって、仮名って事かよ。騙すならちょっとは騙すようにしろよ」
「それはそれはありがとう、ファクトさん」
内心笑いに耐えるのが必死だった。少しビクッとしたが、どうやらルイビルの事は何一つ知らなそうだったからひょっとして知らないと思ったのが正解。正直者には人に嘘をつきたくはないもの。
「ファクトさんはおいくつ?」
「多分、二十一だ。あとファクトでいい。落ち着かない。ディーレおじょー様は?」
「十七よ」
「それはあっさり答えるのかよ」
「女性に歳を聞くなんてハレンチねーとでも言って欲しかったの?」
「君なら言いそうだな。まぁ、貴族の割に君は変わってるから読めないけど」
「褒め言葉ありがとう。貴方も怖いもの知らずね、貴族って読んだのに」
「あぁ、そこらの貴族様より腕はあるつもりでね」
ファクトは自信気に言う。こんな話をしたのは彼が初めてで内心とても楽しい。
城下町が見えてくると、フェルリンから降りてファクトに言った。
「あれが王都よ。城下町に行けば食べるところも住むところもあるわ。ここの人達は優しいから聞けばすぐに教えてくれるけど、怪我させたらダメだからね」
「それくらいわかってるよ。おすすめの店とかあるか?」
「おすすめ…うーん、アルギルさんがやってるパン屋さんのチーズケーキが美味しいの!良かったら食べてみて」
「パン屋なのにチーズケーキ?」
「なによ。美味しいのよ?疑問点よりお礼の一つくらいいいんじゃない?」
「そうだったな。ありがとう。あとこれも」
素直に感謝してくれて少し驚いたものの、彼の手には私の短剣があった。彼はくすりと笑って手を掴み、無理に返した。
「俺がレディーの短剣を売れだなんてそんなことする訳ないだろ。こんな高価そうな品、ずっと持ってるだけでヒヤヒヤするよ」
「でも、大丈夫なの…?」
「流石の手ぶらの俺でも女性の物を売るなんてことしねーぜ。何とか食って生きてきたんだから適当にしてりゃどうにかなるさ」
「じゃ、せめてコレを持っていって」
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