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一章 過去の過ち
十話
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十話
3人と待ち合わせていた場所に向かうとすでに3人はいた。小走りで3人のところへ向かう。
「すいません。待たせてしまって」
「まってないわ。時間通りよ、逆に私たちが早く来すぎちゃっただけよ」
謝罪をする俺にリューリが言葉を返す。その言葉に安心して相談相手がいる場所へと向かうことにした。
「あの、相談相手というのはこの学園の生徒なんですか?」
「あー、そうだよ。でも学科が違うからわからないかも」
いくつかある学科では授業中に触れ合う機会は少なからずあるが、それでも学科の違うもの同士が学園内で仲良くなることは珍しいものだ。卒業後には親しくなる可能性はあるもののこの学園に通っている間は異なる学科には溝のようなものがある。魔法科は剣術科を“頭のよくない脳筋”と言い、剣術科は魔法科のことを“陰気な運動音痴”と言い、そして剣術科と魔法科は他の非戦闘学科を“戦闘のできない邪魔者”といっている。卒業後、色々な職につけば他の学科の存在意義がわかるのだが、学園内にいるのはほとんどが貴族であるため嫌に自己肯定感が強く自分が思ったことが絶対に正しいと思っている節があるのだ。
3人と軽くはなしながら目的の場所まで歩く。学園には多くのスペースがあるが、その一つに生徒同士が話し合いをするときに用いる談話スペースが存在する。滅多に使われないのだが、その理由は借りるにはいくつかのルールがある。まず借りるのに数週間前には申請し、先生がたのサインを5つ揃え、何にしようするか、どのくらいの時間使用するかなどをまとめた紙を担任に渡さなければいけなく非常に手間がかかるので大体の生徒は使わないのだ。
そんな部屋を用意してまでの相談なんてとても難しいことに違いない。そんな悩みを自分なんかがなんとかできるのかどうか不安で仕方がない。
初めてきた談話スペースは部屋に入る前だというのにまるで高貴族の部屋のようにとても居心地がいい。これなら手間がかかっても使用したいと思うかもしれない。
「ここよ」
リューリの言葉に緊張しているのか手汗やら鼓動やらが殊更早くなる。
リューリがゆっくりと開け、中をそっと入るとリンは固まった。
それもそのはずだ中にいるのは自分が昔怪我を負わせ、絶対に会うことを許されていない存在であるのだから。何がどうなっているのかわからず思考も働かない。
「ほら、リンこっちに来て」
ヘルンに手を引かれ中に入りそうになった時に我に帰る。
「へ、ヘルン、だめ、ダメなんです。はなし、放してください」
声が体が震えうまく力が入らずヘルンが引っ張った方へと行ってしまう。
彼らの目の前の長椅子に座らさられるもどうすればいいのかわからず、目線を下に向けるしかなかった。どのくらいの時間そうしていたのかわからないが彼の隣に座っている女性が声をかけてくる。
「初めまして、ではないわね。あったのは一瞬だもの覚えていないのも無理ないわね。改めて、私はユーストの母親のミリアよ。でこっちが父親のルイスよ」
「、、、ご、挨拶遅れました。アルフォード公爵家が次男、リン・アルフォード、、、です。あの、えっと」
挨拶はされたら返すのが貴族の嗜みだ。咄嗟に返してしまった挨拶だが次に何を言えばいいのかわからず言葉に詰まってしまう。
「今日は話し合いに来たのよ。幼い頃あったことであっても私は一生あなたを許すことはないのだけどユーストがどうしてもっていうから」
「母さん!もう、リンくん、僕はね、君と仲直りがしたいんだ」
「、、、、?、、、、??」
リンはユーストが何を言っているのかわからなかった。仲良くとは?まず自分がなぜこの場にいるのかもわからないというのに、、、。
「ユースト、仲直りうんぬんは後で話そう、まずは今日の本題を」
「あ!そうだったね、ごめん」
後ろにずっと立っていたフレイがユーストに声をかける。そうだこの話し合いはただ仲直りするための場ではない。それも理由の一つではあるが、、、。
「そのね、、、」
「私たちが頼んだの」
「え?」
後ろから聞こえる声に思わず振り返る。
3人は気まずそうにしながらも声はハキハキとしていた。
「リンが出家なんていうから、、、ユーストくんと仲良くなればそんなこと言わなくなると思ったのよ」
「リューリ、、、。ごめんなさい。たとえユースト様と仲直りしたとしても変えることはできません。これは公爵様のお考えなんです」
「公爵?グレイス公爵がお前に出家しろと言ったのか?」
なんとも驚いたような顔をしているがリンはフレイと顔を合わせることができず見ることはなかった。
「いいえ。公爵様はお優しいお方ですので言いたくても言わないでしょう。しかし執事が教えてくださったのです、公爵は私にいなくなって欲しいのだと、、、それにこんな私が公爵家にいては公爵家に迷惑がかかってしまいます。私がいては家族で楽しく過ごすこともできません」
「リンくんもその家族なのに?」
「?家族とは仲のいい血縁者のことを言うのでしょう?私は公爵様と血は繋がっておりますが家族ではありません。恐れ多いです」
リンの話を聞けば聞くほど少しずつ歪みを感じる。過去の出来事から6年、反省しているのかどうなのか全くリンの情報が入ってこなかったから分からなのでかったがどうしたらあんな傲慢な奴がこうも歪んでしまうのだろうか。
「それは一体誰から教わったことだ」
「?執事です。私が侯爵様と合わないように離れに住んでから私に貴族社会や色々なことについて教えてくださった方です」
「名は?」
「ブラン様です」
「ブラン、、、ブラン・ニーウェルトか?」
「え!?」
「は、はい」
2人がなぜ驚いているのかわからず、何か悪いことでもしてしまっただろうか。リンが悶々と考えているとき2人はそれどころではなかった。
平民であるユーストの両親やリューリたちは知らないがその名は貴族、特に高貴族なら誰でも知っている名前だ。
リンが知らないのは外に出なかったからか父から教わらなかったからか理由はいくつもあるがだがアルフォード家にそいつがいることが問題だ。
******************************
途中ですが十話はここでおしまいにさせていただきます。
待っていただいた方申し訳ないです。
何か誤字脱字など何か気になる点などがあった場合はなんでもおっしゃってください!
3人と待ち合わせていた場所に向かうとすでに3人はいた。小走りで3人のところへ向かう。
「すいません。待たせてしまって」
「まってないわ。時間通りよ、逆に私たちが早く来すぎちゃっただけよ」
謝罪をする俺にリューリが言葉を返す。その言葉に安心して相談相手がいる場所へと向かうことにした。
「あの、相談相手というのはこの学園の生徒なんですか?」
「あー、そうだよ。でも学科が違うからわからないかも」
いくつかある学科では授業中に触れ合う機会は少なからずあるが、それでも学科の違うもの同士が学園内で仲良くなることは珍しいものだ。卒業後には親しくなる可能性はあるもののこの学園に通っている間は異なる学科には溝のようなものがある。魔法科は剣術科を“頭のよくない脳筋”と言い、剣術科は魔法科のことを“陰気な運動音痴”と言い、そして剣術科と魔法科は他の非戦闘学科を“戦闘のできない邪魔者”といっている。卒業後、色々な職につけば他の学科の存在意義がわかるのだが、学園内にいるのはほとんどが貴族であるため嫌に自己肯定感が強く自分が思ったことが絶対に正しいと思っている節があるのだ。
3人と軽くはなしながら目的の場所まで歩く。学園には多くのスペースがあるが、その一つに生徒同士が話し合いをするときに用いる談話スペースが存在する。滅多に使われないのだが、その理由は借りるにはいくつかのルールがある。まず借りるのに数週間前には申請し、先生がたのサインを5つ揃え、何にしようするか、どのくらいの時間使用するかなどをまとめた紙を担任に渡さなければいけなく非常に手間がかかるので大体の生徒は使わないのだ。
そんな部屋を用意してまでの相談なんてとても難しいことに違いない。そんな悩みを自分なんかがなんとかできるのかどうか不安で仕方がない。
初めてきた談話スペースは部屋に入る前だというのにまるで高貴族の部屋のようにとても居心地がいい。これなら手間がかかっても使用したいと思うかもしれない。
「ここよ」
リューリの言葉に緊張しているのか手汗やら鼓動やらが殊更早くなる。
リューリがゆっくりと開け、中をそっと入るとリンは固まった。
それもそのはずだ中にいるのは自分が昔怪我を負わせ、絶対に会うことを許されていない存在であるのだから。何がどうなっているのかわからず思考も働かない。
「ほら、リンこっちに来て」
ヘルンに手を引かれ中に入りそうになった時に我に帰る。
「へ、ヘルン、だめ、ダメなんです。はなし、放してください」
声が体が震えうまく力が入らずヘルンが引っ張った方へと行ってしまう。
彼らの目の前の長椅子に座らさられるもどうすればいいのかわからず、目線を下に向けるしかなかった。どのくらいの時間そうしていたのかわからないが彼の隣に座っている女性が声をかけてくる。
「初めまして、ではないわね。あったのは一瞬だもの覚えていないのも無理ないわね。改めて、私はユーストの母親のミリアよ。でこっちが父親のルイスよ」
「、、、ご、挨拶遅れました。アルフォード公爵家が次男、リン・アルフォード、、、です。あの、えっと」
挨拶はされたら返すのが貴族の嗜みだ。咄嗟に返してしまった挨拶だが次に何を言えばいいのかわからず言葉に詰まってしまう。
「今日は話し合いに来たのよ。幼い頃あったことであっても私は一生あなたを許すことはないのだけどユーストがどうしてもっていうから」
「母さん!もう、リンくん、僕はね、君と仲直りがしたいんだ」
「、、、、?、、、、??」
リンはユーストが何を言っているのかわからなかった。仲良くとは?まず自分がなぜこの場にいるのかもわからないというのに、、、。
「ユースト、仲直りうんぬんは後で話そう、まずは今日の本題を」
「あ!そうだったね、ごめん」
後ろにずっと立っていたフレイがユーストに声をかける。そうだこの話し合いはただ仲直りするための場ではない。それも理由の一つではあるが、、、。
「そのね、、、」
「私たちが頼んだの」
「え?」
後ろから聞こえる声に思わず振り返る。
3人は気まずそうにしながらも声はハキハキとしていた。
「リンが出家なんていうから、、、ユーストくんと仲良くなればそんなこと言わなくなると思ったのよ」
「リューリ、、、。ごめんなさい。たとえユースト様と仲直りしたとしても変えることはできません。これは公爵様のお考えなんです」
「公爵?グレイス公爵がお前に出家しろと言ったのか?」
なんとも驚いたような顔をしているがリンはフレイと顔を合わせることができず見ることはなかった。
「いいえ。公爵様はお優しいお方ですので言いたくても言わないでしょう。しかし執事が教えてくださったのです、公爵は私にいなくなって欲しいのだと、、、それにこんな私が公爵家にいては公爵家に迷惑がかかってしまいます。私がいては家族で楽しく過ごすこともできません」
「リンくんもその家族なのに?」
「?家族とは仲のいい血縁者のことを言うのでしょう?私は公爵様と血は繋がっておりますが家族ではありません。恐れ多いです」
リンの話を聞けば聞くほど少しずつ歪みを感じる。過去の出来事から6年、反省しているのかどうなのか全くリンの情報が入ってこなかったから分からなのでかったがどうしたらあんな傲慢な奴がこうも歪んでしまうのだろうか。
「それは一体誰から教わったことだ」
「?執事です。私が侯爵様と合わないように離れに住んでから私に貴族社会や色々なことについて教えてくださった方です」
「名は?」
「ブラン様です」
「ブラン、、、ブラン・ニーウェルトか?」
「え!?」
「は、はい」
2人がなぜ驚いているのかわからず、何か悪いことでもしてしまっただろうか。リンが悶々と考えているとき2人はそれどころではなかった。
平民であるユーストの両親やリューリたちは知らないがその名は貴族、特に高貴族なら誰でも知っている名前だ。
リンが知らないのは外に出なかったからか父から教わらなかったからか理由はいくつもあるがだがアルフォード家にそいつがいることが問題だ。
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途中ですが十話はここでおしまいにさせていただきます。
待っていただいた方申し訳ないです。
何か誤字脱字など何か気になる点などがあった場合はなんでもおっしゃってください!
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