14 / 19
一章 過去の過ち
一三話
しおりを挟むブランside
初めて彼女を見た時、運命を感じた。この方が自分の全てだと、、、。初めは身分の差から身を引いた。だが少しでも彼女と一緒にいたいから、自主的に彼女の身の回りの警護をした。彼女に気安く話しかけたものや彼女に邪な目線を向けた奴は到底許せるわけもなく即刻死刑にした。
そう、ただそばにいるだけでよかった。だけどあの時彼女は俺に笑いかけてくれた。まるで彼女も俺と同じ気持ちであるかのように、、、。彼女も同じ気持ちなら俺が諦めなくてもいいじゃないか。そうだ、いっそのこと俺が王を継げばいい、そうしよう。彼女と子供をたくさん作って楽しい生活を送るんだ。
なのに、、、なのになのに!!あの男のせいで!全てが台無しだ!政略結婚で彼女があの男のものになってしまう前に契りを結ぼうと思ったのに、、、あの男だけは許せない。復讐をしてやる!!!グレイス・アルフォード!!
あいつらを追って隣国に来たわいいが流石に公爵家にもなると隙がない。彼女をこの瞳に写すことさえできない。こんな長い時間彼女を見ることができないなんて耐えられない。
「おじさん、大丈夫?」
そう言って俺に話しかけてくれたのは彼女に似た瞳の色を持つ少女だった。
そうだ、彼女を見ることができないのなら彼女を、、、作ればいい。
「あぁ、少し気分が悪くてね。悪いけど宿まで連れてってくれないか?」
「うん!いいよ!」
それからは彼女に似た女を見ると、片っ端からさらっていった。髪、鼻、耳、手、足、唇、色々な部分を切ってはつなぎ合わせてみたけど本物とは程遠いが、僅かに彼女と会った気になれるからまだマシだった。だが、そんな僅かな楽しみもあの男に潰されてしまう。本当に忌々しい男だ。本当なら今頃俺は彼女と2人で幸せな家庭を気づくはずだったというのに、、、。
それなのに、、、それなのにそれなのにそれなのにそれなのに!!!あいつはあの男は彼女を殺した!許せない!許せない許せない許せない許せない許せない!殺してやる!だが簡単には殺さない、奴が泣いて許しを乞うた後になぶり殺してやる。
あいつの息子を使おう。あいつに似て忌々しい子供だ、色は彼女に似ているが顔があいつに似ているなら用済みだ。しかし妹はいい彼女に瓜二つだ。大人になるまでは俺が親代わりとして育ててやる。大丈夫、大人になったらちょんと俺が嫁にもらってやるから。
やっと、計画を移せそうだ。あいつの息子、リンをいたぶるのはとても楽しかった。あいつを苦しめているようで、それ以上に今日は楽しいことになりそうだ。なんせあの子が帰ってくるんだから、忌々しいあの男も今日は夕方まで帰ってこない。リンは学園に通っている。ここにいるメイドや執事は使えない奴らばかりだし、中心に潜り込むのは簡単だ。
「ブランさん、お嬢様がお帰りになりました」
「あぁ、そうですか。いい機会ですし、ご挨拶してきますね」
「はい」
あぁ、本当ならあの子が成人になるまで待とうかとも思っていたが、今あの子を犯して俺の子を産んでもらうのもありかもしれないな、あっちには保険をつけといたから心配はいらない。
「お嬢様、お兄様の専属執事であるブランと申します。入ってもよろしいですか?」
「、、、、はい、どうぞ」
あいつの泣き叫ぶ姿が目に浮かぶようだ!やっとここまできたんだ!
「失礼します。おじょガッ、、あ、、、ぅえ、、あぁぁああああああああ!な、なぜきざまがご、ここにいるんだ!!」
顔に強い衝撃を受けたと認識する前に俺の体は壁に叩きつけられる。中にはやつと複数の騎士、そしてあのこだ。
「なぜ?お前を殺すためだ、取り押さえろ!!」
「クソ!クソクソクソォオオオオ!!殺す!殺してやる!!お前の前で娘も息子も犯してやる!!ガッ」
「それ以上、口を開くな」
ここまでくるのにどれだけかかったと思っているんだ!わざわざ本名でこの家に忍び込んだというのに!なぜ今!
「ふふあははははは!!保険をかけておいて正解だった!」
「、、、なんだと?」
「お前の息子はお前と違ってとても扱いやすかったぞ?どれだけ殴っても少し優しくすればうれしそぉーにして、ぐっ、ガッハッ!!こ、ここで俺をこ、殺すと後悔するのはお前だぞ!!」
「何?」
「俺が保険をかけないと思うのかぁ!!」
面白く笑う俺にあの男の顔がだんだんと青白くなっていく。その顔だ!その顔が見たかったんだ!
「あの子に、、、リンに何をした」
「ヒヒヒ!あはははは!!あいつの中に俺の魔力で作り上げた核を入れた!お前ならこの意味がわかるだろぉ!?」
他人の魔力を受け付けない奴の魔力タンクである心臓付近に核を埋め込んだ。俺の一声でも俺が死んでもあいつの中にある核は破壊される。
ここにきて本名で入ったがバレない保証はない。だがそれでも気づいた時の絶望を味わせたいがためにそのまあ入り込んだ。もしバレた時の保険だったがこんなところで役に立つとは思わなかった。
「お前は、、、お前は!!」
怒りであいつの魔力が場を支配する魔力圧で苦しくなるがあいつの無表情を崩せたのはとても気分がいい。
そんな時彼女の声がした。
「お父様」
「!シリア!下がってなさい」
「大丈夫です。お父様、ここは私に任せてください」
「だ、だが」
彼女の声で彼女の顔や髪を持つ、仕草も彼女と一緒で、そうか彼女は死んでいなかったんだ。そうだ彼女が俺を置いて死ぬはずがないんだ。
「初めまして、ブラン・ニーウェルト。私はシリア・アルフォードと申します」
そうだ、この笑顔だ。彼女が俺に向けてくれた。彼女も俺を思ってくれていたんだ!
彼女が近づいてくる。やっとだ。やっと一緒になれるんだ!彼女の瞳が俺を見る、彼女の手が俺に触れる。なんて幸福なひとときなんだ。
「安心しなさい。全て終われば出してあげます。お兄様を傷つける害虫は一思いに殺しはしない。しばしお休みを、ブラン」
かすかな冷気とともに俺の意識は途絶えた。
12
あなたにおすすめの小説
【完結】選ばれない僕の生きる道
谷絵 ちぐり
BL
三度、婚約解消された僕。
選ばれない僕が幸せを選ぶ話。
※地名などは架空(と作者が思ってる)のものです
※設定は独自のものです
※Rシーンを追加した加筆修正版をムーンライトノベルズに掲載しています。
【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
手の届かない元恋人
深夜
BL
昔、付き合っていた大好きな彼氏に振られた。
元彼は人気若手俳優になっていた。
諦めきれないこの恋がやっと終わると思ってた和弥だったが、仕事上の理由で元彼と会わないといけなくなり....
もう観念しなよ、呆れた顔の彼に諦めの悪い僕は財布の3万円を机の上に置いた
谷地
BL
お昼寝コース(※2時間)8000円。
就寝コースは、8時間/1万5千円・10時間/2万円・12時間/3万円~お選びいただけます。
お好みのキャストを選んで御予約下さい。はじめてに限り2000円値引きキャンペーン実施中!
液晶の中で光るポップなフォントは安っぽくぴかぴかと光っていた。
完結しました *・゚
2025.5.10 少し修正しました。
学園の俺様と、辺境地の僕
そらうみ
BL
この国の三大貴族の一つであるルーン・ホワイトが、何故か僕に構ってくる。学園生活を平穏に過ごしたいだけなのに、ルーンのせいで僕は皆の注目の的となってしまった。卒業すれば関わることもなくなるのに、ルーンは一体…何を考えているんだ?
【全12話になります。よろしくお願いします。】
【完結】初恋のアルファには番がいた—番までの距離—
水樹りと
BL
蛍は三度、運命を感じたことがある。
幼い日、高校、そして大学。
高校で再会した初恋の人は匂いのないアルファ――そのとき彼に番がいると知る。
運命に選ばれなかったオメガの俺は、それでも“自分で選ぶ恋”を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる