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2章 懺悔と喜悦
13話
ふわふわとしたまどろみの中で漂っている感覚の中、ずっとここにいたいという気持ちとは反対に何やらふさふさとするものが顔を触っている。むず痒い感覚がして微睡んでなんかいられない。このままでいたいのになんとももどかしいその感覚に意識は徐に覚醒していった。
「、、、?、、、、!ぅっ、、、」
なぜベットにいたのかと寝ぼけた頭が意識を失う前のことを思い出した瞬間に飛び起きた、が急に起きたことで眩暈を起こしてしまってまた布団に逆戻りしてしまう。
「ぁ、、、ろうべりあん、、、さま?」
「わふっ!!」
「わっ」
弱っていた体はどこに行ったのかとても元気そうに顔を舐めてくるロウべリアンにホッとする。
「!フラン様!!お目覚めになられたのですね!」
「あ、ありあ」
持っていたものを落としたにも関わらず涙をこぼしながらこちらに駆け寄ってくるアリアに胸がツキリッと痛む。
「本当に、本当に心配したのですよ!あの光の後、倒れた殿下を裏の森で発見した時心臓が止まってしまうかと思いました」
「、、、ごめん」
泣きながら、強く優しく抱きしめてくるアリアに不謹慎にも嬉しく思ってしまう。
「もう、危険なことはしないと私と約束してください」
「、、、、うん」
「約束ですからね!」
「うん、、、わ、、、あ、、、ロウベリアン様」
ほっとかれて拗ねたのかあからさまに擦り寄り甘えてくるロウベリアンに若干、戸惑いながらも誘われるままにそのふわふわな毛を撫でる。
「きゅうぅ!」
「わっ」
「ふふ、仲良しですね。フラン様、レイドルト様たちを呼んで参ります。お待ちください」
「う、うん」
何を言われるのか段々と不安になってくる。気を失った後どうなったかわからない。アリアの様子からしても教会からフランがいなくなったことは気づいてしまったことだろう。多くの人に迷惑をかけたかもしれない。それに探していた人が立ち入ってはいけない森で倒れていて、その腕の中には幼獣とはいえこの国の神と似た子がいる。尋問されてもおかしくないだろう。
「わふ?」
「、、、お助けするのが遅くなって申し訳、、、ありません」
「??きゅぅ!!わふぅ!」
「?えっと、撫でればよろしい、の、ですか?」
「わふ!!」
言葉がわかっているのかそうだよっというように吠え、嬉しそうにさらに尻尾を振っている。
フアフアな毛並みが少し青みがかった銀髪をしていてとても幻想的だ。嬉しそうに擦り寄ってくる様子にさらに撫でる手が速くなってしまう。
「フラン」
「!あ、、、兄上、あの、、、俺、わっ」
前のように真顔で話しかけてくるレイドルトに心臓の鼓動が早くなるのを感じる。一度安らぎを覚えてしまった彼との関係がまた前のように戻ってしまうのはとても怖く感じた。震えそうな体をなぜか抱きしめられていて考えていたものが一瞬吹き飛んだ。
「そんな泣きそうな顔をしないで、大丈夫。怒ったりしない。でもすっごく心配したんだよ?」
「心配?」
「あぁ、アリアからフランが大神殿からいなくなった時いてお前に何があったかと気が気でなかった。立ち入り禁止の山で倒れたお前を見つけた時なんて、もう考えたくもない」
「、、、」
「お前がなぜあの場にいたのかは先代のロウベリアン様のお告げよりお聞きした。よく、頑張ったな」
優しく頭を撫でられ、微笑みを向けられると今まで耐えていたものが溢れた。止めたくても止まってくれない。
「ちがっ、俺が、俺のせいで、ふっ」
「あぁ、そんな擦ったら赤くなってしまう。ふふ、お前の泣いた顔なんて久しぶりに見たぞ。食べてしまいたいくらいかわぐべっ」
「ふえ!?」
「ガルルルッ!!」
突然離れた抱擁に驚くとレイドルトのお腹にロウベリアンが突進したようだった。
「ック、神だとて俺からフランを引き離すなど万死にくふっ」
猫のように持ち上げようとしたレイドルトの頭をチョップしたのはこの場にいるはずのない。アルディアナだった。まだ少し混乱しているフランは気づいていないようだ。
「ふふ、万死になるのはお前だよ。モアナ国の守護神たるロウベリアン様になんてことをしているんだ?レイドルト?」
「あ、兄上、しかし」
「ん?」
「フランが」
「ん?」
「えっと」
「ん?」
「も、申し訳ありません」
寒気のする微笑みに流石のレイドルトも言い訳は何も思い浮かばなかった。
「よろしい。フラン、まずは無事でよかった。体は大丈夫かい?」
「ぐす、、、うん」
「モアナ国の陛下が君とロウベリアン様を呼んでいるんだ。いけそうかい?」
「うん」
安心する笑みに何かが浄化されていく気分に陥った。
陛下に何言われるのはわからないが彼らの優しい微笑みを見ているとどうにも安心してしまう。不思議と、何か罰せらる事があったとしても大丈夫だと思える。
「、、、?、、、、!ぅっ、、、」
なぜベットにいたのかと寝ぼけた頭が意識を失う前のことを思い出した瞬間に飛び起きた、が急に起きたことで眩暈を起こしてしまってまた布団に逆戻りしてしまう。
「ぁ、、、ろうべりあん、、、さま?」
「わふっ!!」
「わっ」
弱っていた体はどこに行ったのかとても元気そうに顔を舐めてくるロウべリアンにホッとする。
「!フラン様!!お目覚めになられたのですね!」
「あ、ありあ」
持っていたものを落としたにも関わらず涙をこぼしながらこちらに駆け寄ってくるアリアに胸がツキリッと痛む。
「本当に、本当に心配したのですよ!あの光の後、倒れた殿下を裏の森で発見した時心臓が止まってしまうかと思いました」
「、、、ごめん」
泣きながら、強く優しく抱きしめてくるアリアに不謹慎にも嬉しく思ってしまう。
「もう、危険なことはしないと私と約束してください」
「、、、、うん」
「約束ですからね!」
「うん、、、わ、、、あ、、、ロウベリアン様」
ほっとかれて拗ねたのかあからさまに擦り寄り甘えてくるロウベリアンに若干、戸惑いながらも誘われるままにそのふわふわな毛を撫でる。
「きゅうぅ!」
「わっ」
「ふふ、仲良しですね。フラン様、レイドルト様たちを呼んで参ります。お待ちください」
「う、うん」
何を言われるのか段々と不安になってくる。気を失った後どうなったかわからない。アリアの様子からしても教会からフランがいなくなったことは気づいてしまったことだろう。多くの人に迷惑をかけたかもしれない。それに探していた人が立ち入ってはいけない森で倒れていて、その腕の中には幼獣とはいえこの国の神と似た子がいる。尋問されてもおかしくないだろう。
「わふ?」
「、、、お助けするのが遅くなって申し訳、、、ありません」
「??きゅぅ!!わふぅ!」
「?えっと、撫でればよろしい、の、ですか?」
「わふ!!」
言葉がわかっているのかそうだよっというように吠え、嬉しそうにさらに尻尾を振っている。
フアフアな毛並みが少し青みがかった銀髪をしていてとても幻想的だ。嬉しそうに擦り寄ってくる様子にさらに撫でる手が速くなってしまう。
「フラン」
「!あ、、、兄上、あの、、、俺、わっ」
前のように真顔で話しかけてくるレイドルトに心臓の鼓動が早くなるのを感じる。一度安らぎを覚えてしまった彼との関係がまた前のように戻ってしまうのはとても怖く感じた。震えそうな体をなぜか抱きしめられていて考えていたものが一瞬吹き飛んだ。
「そんな泣きそうな顔をしないで、大丈夫。怒ったりしない。でもすっごく心配したんだよ?」
「心配?」
「あぁ、アリアからフランが大神殿からいなくなった時いてお前に何があったかと気が気でなかった。立ち入り禁止の山で倒れたお前を見つけた時なんて、もう考えたくもない」
「、、、」
「お前がなぜあの場にいたのかは先代のロウベリアン様のお告げよりお聞きした。よく、頑張ったな」
優しく頭を撫でられ、微笑みを向けられると今まで耐えていたものが溢れた。止めたくても止まってくれない。
「ちがっ、俺が、俺のせいで、ふっ」
「あぁ、そんな擦ったら赤くなってしまう。ふふ、お前の泣いた顔なんて久しぶりに見たぞ。食べてしまいたいくらいかわぐべっ」
「ふえ!?」
「ガルルルッ!!」
突然離れた抱擁に驚くとレイドルトのお腹にロウベリアンが突進したようだった。
「ック、神だとて俺からフランを引き離すなど万死にくふっ」
猫のように持ち上げようとしたレイドルトの頭をチョップしたのはこの場にいるはずのない。アルディアナだった。まだ少し混乱しているフランは気づいていないようだ。
「ふふ、万死になるのはお前だよ。モアナ国の守護神たるロウベリアン様になんてことをしているんだ?レイドルト?」
「あ、兄上、しかし」
「ん?」
「フランが」
「ん?」
「えっと」
「ん?」
「も、申し訳ありません」
寒気のする微笑みに流石のレイドルトも言い訳は何も思い浮かばなかった。
「よろしい。フラン、まずは無事でよかった。体は大丈夫かい?」
「ぐす、、、うん」
「モアナ国の陛下が君とロウベリアン様を呼んでいるんだ。いけそうかい?」
「うん」
安心する笑みに何かが浄化されていく気分に陥った。
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