両翼少年協奏曲~WINGS Concerto~【腐女子のためのうすい本】

さくら怜音/黒桜

文字の大きさ
102 / 106
八冊目 黄金色のクリスマスキャロル

アフターストーリー 3 ♡

しおりを挟む
「な……なら……勝行……今晩ずっと、俺のこと……触ってて」
「…………」
「クリスマスのプレゼント……まだ買ってない、から。いいだろ」

それはさっきまでいた下心満載な自分に向けての、最高の誘惑になりかねない殺し文句だった。

「それが……今年のクリスマスに欲しいもの?」

こくんと頷く光が可愛すぎて、勝行の胸の鼓動はどんどん加速していく。光も耳まで赤く染めて俯いたまま、たどたどしく願い事を口にする。

「あの。勝行の好きにしていいから……朝までここにいたい……」
「光……」
「な、なんならフェラでもセックスでもなんでもするし……それが嫌なら、しない。……から……その……一晩、付き合って……ほしくて」
「……そんなこと言われたら、俺お前のこと、見境なく抱いちゃうよ?」

思わずぽろりと口にしてしまった返答に対し、光は迷わず「いいよ」と返す。光は戸惑う勝行をまっすぐ見つめてくる。
そして包み隠さずにさらっと告白した。

「俺は『お前』が欲しい」

急にそんなことを言われた勝行の方がびっくりして、思わず頬を赤く染める。

「サンタのプレゼントなんか、年に一回クリスマスに来るだけだろ。でもおれ、お前には毎日傍にいてもらわないと困る。いてくれるのなら、どんな形でもいい。他の奴なんかもうとっくに負けてんだよ……」
「……」
「今日だけじゃなくて、きっと明日も明後日も……俺が欲しいものは、お前だ。勝行。なあ……いい加減気づけこの鈍感野郎……っ」

未来を望まない光が初めて告げたその言葉に、勝行は思わず喉を詰まらせた。

「俺のこと好きなら、身体で教えろよ」

そんな光の頬から、綺麗な雫がほろりと零れ落ちてきた。指の腹でそれをすくい上げ、勝行は咄嗟に光の唇を塞いだ。

「ふっ……ん、ぁ……」

くちゅくちゅと音を立てながら何度も舌を絡め、唇をなぞり、流れる涙も舐めとっていく。

「ごめんね……光、不安にさせてごめん」
「うっせ……っん……おま……全然、素直じゃない、し……」

「それも謝る」
「キス……っ、ぜんぜん、してくれないし……っ」

「……割と多い方かなと思ったんだけど」
「全然…………足りねえ」

今度は光の方が、負けじとあちこちに口づけては、激しく吸い付いてくる。普通の女の子とは違う、バトルみたいなキスに勝行は苦笑しながら何度も応戦した。結局どっちも、我慢しすぎてストッパーがぶち壊れたようだ。

「俺も、光が欲しいって願ったんだけど、サンタは来るかな」

冗談めかして勝行がそう漏らすと、また嘘ついただろお前、と光が睨みつける。
けれど嘘なんてついてない、本当だ。本音はもっとダイレクトに性的な目的で願ったけれど、要約すればこの一言に違いない。自分の中で、ものすごく大胆なことを言っている自覚はあった。

「嘘じゃないよ、本気の本気」
「……じゃあちゃんとくつした脱いで、ベッドで寝てないとこないだろ」
「そうしたら、俺の願いも光の望みも、全部叶うのかな」
「お前が適当な嘘ついてないんならな」

うん、ついてないよ。
ならばと靴下を脱ぎ、ベッドの中に潜り込んだ途端、今度は光が掛布団を被りながら覆いかぶさってきた。ぎゅう、と遠慮なく抱きしめてくれる。

「はは……きて、くれた」
「超高速のサンタだかんな」

わざとらしくくっつけてくるその下半身は、お互いかなり張り詰めている。少し擦れるだけで先走りと喘ぎ声が零れそうだ。だがその前に再び光の唇で音を塞がれた。またさっきの情熱的なキスを夢中で求められ、舌を絡め合い、何度も出し入れを繰り返す。

「んっ……ん、……ふぁ……」

くちゅくちゅと淫らな水音が響き合う布団の中で、互いの腰が自然に揺れる。固くなったお互いの上反りが布越しに擦れ合い、光の喉から切なそうな声が漏れて勝行の神経を痺れさせていく。我慢しきれず光をベッドシーツに寝転がせると、熱い吐息をつきながら光の首筋に猛獣の如く吸い付いた。

「っ、うぁ……あぁん、もっ、と……っ」
「なにをもっと? ここ……吸ったら気持ちいい?」
「ふあ、あ、あぁ……っきも、ち……ぃいっ」

無我夢中でキスマークを量産していると、光は抵抗することもなく情欲に溺れて乱れていくのがわかる。

(ああ……かわいい……かわいい……『俺』の光……抱いてもいいんだ……もう、いいよな……? 今日こそ『俺』が抱くんだ……)

隙間だらけのシャツのボタンをひとつ外し、するりと胸元に手を差し入れた途端、甘い疼き声と共に光の背が弓なりに反った。どんなに空気が冷たくても触れ合う二人の肌は真夏並みに熱を帯びている。

「ひかる……」
「はっ、あ……うぁ……それ……ぇ……」
「……触ってほしい……?」

どこかが触れ合うたびに甘い喘ぎ声を零す光から目が離せない。勝行にはもう冷静に光の体調を考える余裕もなくなっていた。

ただ欲しいものが目の前にある。
どうぞと言わんばかりに、極上のごちそうが甘い声で愛の世界へ誘う。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話

みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。 数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品

マネージャー~お前を甲子園に連れて行ったら……野球部のエース♥マネージャー

夏目碧央
BL
 強豪校の野球部に入った相沢瀬那は、ベンチ入りを目指し、とにかくガッツを認めてもらおうと、グランド整備やボール磨きを頑張った。しかし、その結果は「マネージャーにならないか?」という監督からの言葉。瀬那は葛藤の末、マネージャーに転身する。  一方、才能溢れるピッチャーの戸田遼悠。瀬那は遼悠の才能を羨ましく思っていたが、マネージャーとして関わる内に、遼悠が文字通り血のにじむような努力をしている事を知る。

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕

陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 まったり書いていきます。 2024.05.14 閲覧ありがとうございます。 午後4時に更新します。 よろしくお願いします。 栞、お気に入り嬉しいです。 いつもありがとうございます。 2024.05.29 閲覧ありがとうございます。 m(_ _)m 明日のおまけで完結します。 反応ありがとうございます。 とても嬉しいです。 明後日より新作が始まります。 良かったら覗いてみてください。 (^O^)

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)

夏目碧央
BL
 兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。  ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?

処理中です...