異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)

文字の大きさ
197 / 252
第六章 学園都市ブラウディア

第五十八話 海戦

しおりを挟む
「は~っはっはっはっは、今日もいい海だぜ!」

 俺はエグバンの海軍を仕切ってる海燕(カイエン)ってもんだ。

 俺はザライノフに言われて海からルインズガル大陸へと渡ろうと調べている。俺の部隊は風魔法使いで速度マシマシの帆船で10帆だ。

 ヘンダークが滅んだと聞いて俺は北に接岸してルインズガル大陸に降り立とうと思ったのだが甘かったようだ。

「チィ、なんて崖だ。おい!魔法で削れねえか?」
「船長!そんなことしたら敵に気付かれますよ」

 俺の提案に部下が意見してきやがった。

「お前出世したな~。俺に意見してんじゃねえぞ」
「すいやせん」
「チィ、まあ確かにお前の言う通り派手に接岸したんじゃルインズガルの連中にばれちまうな。もっと接岸しやすい所はないか?」

 俺はルインズガル大陸を東回りで調べていく、途中シーレイクで補給を済ませて南を回っていく。

 南を調べた時、人影をみた。チラッと見かけただけだから俺の見間違いかもしれないがな。

 しかしこの時俺は気付くべきだった。

「何なんだあの魔族は、あれがアドスバーンなのか」
「船長、後方の船がやられました。船員達が海に飛び込んでいます。助けますか?」
「チィ、助けてやれ。それがあちらさんの作戦なんだからな」

 10帆あった船の半分の5帆適度に潰された。それによって船員たちが”生きたまま”海に放り出された。それによって俺が助けなかった場合俺の部下達の士気が下がり俺は下がらざる負えない。

 また助けた場合も同じだ、食料も船でそれぞれもっていたから半分になった。船員達の増加で船の速度は落ちる、それによって来た時よりも航行に時間がかかる。

「早く助けてやれ。それですぐに撤退だ。あちらさんの優しさに感謝しろよ」

 俺は部下達に撤退を指示した。

 まさか空を常時飛ぶ魔族がいたとはな、これは海での戦闘はできねえな。

「そうか!これもあちらさんの作戦通りなのか・・・やりやがる」

 この情報をザライノフに流すと対処に時間がかかるってわけか、空を飛べる部隊を作るなんて何年かかるんだ?。

 俺は魔法の事はよく知らないが全身をマナで纏うなんて聞いた事ねえぞ。

 俺は泣く泣くこの不利な情報を抱えてエグバンに帰らされた。完璧な負け戦をして帰されるのは初めてだ。







「ふむ、有能な将だったようだな。あそこで船員を助けなかったら俺自らが始末するところだった」

 アドスバーンは南西の崖に降りて呟いた。あの船長が助けずに戦闘を続けた場合、船員の一人を生かしてエグバンに返すことになっただろう。そうすると船員達の遺族の敵意があがり士気が上がってしまっただろう。

 そうするとジーニと同じ考えを持っているアドスバーン的には許容できなかった。

「これでしばらくは来ないだろう。今度来た時もこんなにうまくいくとは限らないからな」
「私がそうさせますよ」
「おお、ジェイラいたのか。相変わらずお前の先読みは素晴らしいな」

 アドスバーンの独り言にジェイラが答えた。ジェイラは不審な動きをする船団が目撃された事を聞いて動き出していた。シーレイクで船団が補給したことでその情報が本当であることを知り南に偵察を向かわしたのだ。

 そして空の飛べるアドスバーンに船底を壊させて船員を傷つけずに撤退まで持ち込んだ。

 ジーニの言っていた戦い方というのは島国の利点を生かしたものだった。ルインズガル大陸はオーストラリアほどの島であり、ルインズガルに攻めるには必ず船で海を渡らなくてはならない。なので空の飛べるジーニ達に負ける要素はないのだ。

「ジーニ様からエグバンを注視するように言われていましたからね。気付くのは当然です」
「そうだったな。やはりザライノフは動いてきたか。ブラウディアには[鴉]を差し向けているようだが守りを減らしたのは失策だな」
「ですね・・・」

 アドスバーンとジェイラはほくそ笑む。意図せずまんまと[鴉]をブラウディアに差し向けさしたジーニの行いは二人に大きなアドバンテージを与えた。

 

 アドスバーンはすでに双子のルーズとフーズをエグバンへと派遣して情報を掴んでいく。

 エグバンが丸裸になる日は近いだろう。

 
しおりを挟む
感想 179

あなたにおすすめの小説

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。 今年で33歳の社畜でございます 俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう 汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。 すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。 そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな

異世界での異生活

なにがし
ファンタジー
役職定年を迎えた男が事故に巻き込まれケガをする。病院に運ばれ治療をしていたはずなのに、なぜか異世界に。しかも、女性の衣服を身に着け、宿屋の一室に。最低な異世界転移を迎えた男が、異世界で生きるために頑張る物語です。

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

処理中です...