転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 異世界

第二十八話 目覚め

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「あらあら、また服を汚して・・・」

 また母さんに怒られた。これは昔の記憶、俺が小学生の頃の記憶だ。

 いつも、俺が服を汚して帰ってきて、母さんに呆れ顔で叱られている時だ。

「折角作った服なんだから大事に使いなさい」

 母さんはそう言って俺の服を洗濯していく。悪い悪いと思っていたんだけど、友達と遊んでいるとついつい汚しちゃうんだよな~。

「子供だからしょうがないけど、たまには綺麗に着てほしいな・・」

 悲しい顔で汚れた服を見ている母さん。本当に親不孝な息子だったな。しかも、親よりも先に死んじまって・・・これ以上の親不孝はねえよ、ほんと。

「汚れない服はないか・・。でも大事にしてね」

 その言葉を最後に俺は夢から覚めた。

「お父さん・・・」

「はは、ルキア。お父さんって俺か?」

 目が覚めると、俺はテントに寝かされていた。ルキアが涙目で寄り添っていた。心配させちゃったみたいだな。でも、お父さんか・・・母さんにあわせてあげたかったな、孫っていう奴をさ。

「タツミさん、大丈夫ですか?」

「ああ、ごめんごめん。心配させちゃったな」

 オッズ達がテントを覗いて心配そうにしていた。外は少し暗さが増していて、今が夜中だというのが分かった。

「しかし、なんで俺は眠っちゃったんだ?」

「それは魔力枯渇ですよ」

「魔力枯渇?」

 言われて俺はステータスを見てみた。

釘宮 巽(クギミヤ タツミ)

 職業 剣士

 レベル 6

 HP 465/465
 MP 2/200
 
 STR 89
 VIT 89
 DEX 81
 AGI 74
 INT 70
 MND 70

 スキル 

 服模写
 
 [オラストロ正式鎧][オラストロ騎士隊長の服][料理人の服(エプロン付き)][農民の服][大工の服][剣士の服][火魔法使いの服][運び屋の服][理髪屋の服][鍛冶屋の服][戦士の服][僧侶の服][武道家の服]
 
 着ぐるみ欄 [ゴブリンの着ぐるみ][ホワイトラビットの着ぐるみ][ベリースネークの着ぐるみ][ウルフの着ぐるみ][ジャンクスパイダーの着ぐるみ][NEWトライホーンの着ぐるみ][三眼熊の着ぐるみ]
 
 服活用術(極)

 MPが0になっていたようだ、2まで回復しているのがわかる。ゲームなんかだと普通に動けるが現実では気絶してしまうみたいだな。魔力っていうのは精神に近いのかもしれない。本能に勝てなくなって睡眠欲に負けてしまうのかも。まあ、憶測なのでなんとも言えないけどな。
 しかし、ルキアを従魔にした時はMP消費がなかったんだが、トラとサンを従魔にするときは200MP使ってしまうのか。二人が凄いのか、ルキアが幼体だったからなのかは、わからないが今度から気を付けよう。って今度はもうないと思うが。

「それで目を覚ましたところ悪いんですけど・・」

「タツミさん、料理作って~」

 オッズとアイサがそう言って申し訳なさそうにしている。わかるぞ。自分たちでは俺の味を出せないと嘆いているのだろう。俺も同じ立場ならこうなっていたと思う。

「おっし、まってろよ。今から作るからな」

 俺は立ち上がってテントから出る。元から料理人の服に着替えていたのでこのままいけるぞ。

「それにしてもタツミさんのスキルって便利ですね」

「ほんとですね。装備を買わなくて済むわけですもんね」

 俺の服を見てポロロちゃんとアイサがつぶやいた。三人には俺のスキルを見せることになってしまった。まあ、三人の事は信頼しているからいいんだけど、できるだけひろめない方がいいよな、やっぱり。

「できるだけ周りに言わないでくれよ」

「わかってますよ」

 オッズ達は俺のお願いに肯定しながら皿などの用意をし始めた。さっき用意していたみたいだが、俺が倒れたから片付けてしまったみたいだな。本当に迷惑をかけてしまった。

「タツミさんがいなかったら借金を返せる気しませんからね」

「本当に、こんな依頼受ける気すら起こらなかったね」

「そういえば、依頼は破棄になっちゃうのかな?」

 オッズとアイサが話している。確かにトライホーンと三眼熊は討伐ではないにしろ、無害にしたんだよな・・・。村長は剥製にしたいっぽいからダメかもしれないがルイさんの依頼は完了でよさそうだな。

「ルイさんは大丈夫じゃないか?村長さんのはダメかもしれないけど」

「そうでしたね~。あの村長の家を見るとだめでしょうね」

 剥製がいっぱい飾ってあって、いかにも三眼熊の剥製が欲しいんだろうな、って感じだったからな。

「まあ、大丈夫さ。さあ、料理ができたぞ。待たせちまったからとりあえずの軽く焼いただけだけどな」

 話しながら料理をしていて、焼き上がった薄く切った肉を三人にだした。サンとトラにも出そうと思ったんだがトラは草食動物っぽいからどうしようかと思ったんだが、普通に肉も食べられるようだ、涎を垂らして見ている。魔物というのは元の動物の影響がないのかな?
 ルキア達にも焼いた肉を出して。さてさてコース料理を作っていこうかな。

「肉で出した肉汁を使ってスープだ」

 山菜も入れて出汁をとる。更に洞窟で取れたキノコを刻んで入れていく。売ればお金になるのだが、いっぱいあるので問題はない。それに美味しいものを作るにはそういう犠牲もつきものだ。

「スープができたぞー」

 薄い皿に盛っていきみんなに渡していく。手で持てないサンとトラは仕方なく地面に置いてあげるとペロペロと舐めて食べ始めた。動物たちの食べる姿って何だかほっこりするよな~。癒されるわ~。

「おっとっと、次はさっき薄く切った肉の塊を焼いていくぞー。今日はステーキだぞ~」

 ポロロちゃんにカイネンのばあちゃんからもらっていた肉も預けていたので大盤振る舞いだ。新しい仲間もできたからな。祝い事はパアッと祝わないといかん。

「あ~美味しい~」

「私、お肉嫌いでしたけど、タツミさんの肉料理は大好きです」

「ほんと。タツミさんの肉料理は臭くないんだよな」

 香草をふんだんに使っているので臭みがない。更に、アイテムバッグで鮮度は万全だからな。それに料理人の服のおかげだ。本当に料理人って凄いな。実際にこんな人がこの世界にいるわけだもんな。尊敬するわ。

「できたぞー」

 メインを作り終えると俺も座って料理を楽しむ。夜も深まってきてしまっているので急いで作ったが最高に旨い。本当はコース料理として前菜から作ってみたかったのだがそれはまた今度にしよう。
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