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第一章 異世界
第三十一話 健気な女性
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「美味しかった~」
「お粗末様ですっと」
みんな食べ終わると俺とポロロちゃんは皿を片づけていく、みんなのを片づけ終わると外のサンとトラに出した皿も回収しに行く。
「キャルル!」
「ガウガウ!」
「ははは、美味しかったか。よかったよ、トラが肉を食べれて」
サンとトラが美味しかったと鳴いて擦り寄ってきた。俺は二人を撫でまわす。全く、このまえまで敵同士だったってのに、こんなに俺に体を許していていいのか?まあ、今は従魔になったわけだからいいんだろうが。
「皆さんありがとうございました。家と畑、それにご飯までご馳走になってしまって・・」
皿を回収しおわってルイさんの家に入るとルイさんが俺達に頭を下げてお礼を言ってきた。
「いえいえ、無理していたことを聞いていましたから。それよりもこれからは無理しちゃだめですよ」
「すいません・・でも、魔物を野放しにして滅んでしまった村は多いんです。だから、村長さんを説得したんですけど、聞き入れてもらえなくて仕方なく」
ルイさんは村を守る為にお金を一人でためて依頼を出したんだよな。村を思っての事だけど自分が苦労しちゃダメだよな。
「じゃあ、俺達はこれで。トライホーンと三眼熊は従魔になったので脅威はなくなったはずですよ」
「外にいるんですよね?」
「あ、はい、いますよ」
脅威がなくなったことを伝えるとルイさんは恐る恐る外への扉に手をかけて少しずつ扉を開けていく。
「・・・本当だったんですね」
サンとトラを見てルイさんは唖然として扉をゆっくりと閉めた。信じられないといった様子だな。俺も最初は信じられなかったがこうなってしまったのだから仕方ない。
「そういう事でもう大丈夫ですよ。ゴブリンもサンとトラがしめていたみたいだから、増殖するまでには至らないと思いますし」
俺の言葉を聞いてルイさんはホッと胸をなで下ろす。脅威がなくなっただけでもありがたいのにゴブリンまでいなくなったと聞かされたから安心したようだな。
「本当にありがとうございました」
ルイさんは再度お礼を言ってきた。そんなに畏まらなくていいんだけどな。
「今度はちゃんと村で依頼を出せよ」
「そうだよ。ルイさんだけで背負っちゃダメなんだから」
「はい」
オッズとアイサもルイさんに助言を話した。確かに一人で村単位の依頼なんて補えないだろうからな。
「こんな安い依頼に応えてくれてありがとうございました。これからはちゃんと村長を説得して見せます」
ルイさんはそう言ってガッツポーズをしている。健気なその様子に俺の涙腺が反応を示してしまったが何とか涙を見せずに済んだ。
この世界は魔物と同居している世界だ。こういった困った人がいっぱいいるんだろうな。
俺は旅をしながら出来るだけそういった人を助けていけたらいいなと考える。この能力がどの程度か、分らないけど、大工や農民の服の性能は今回で大体わかった。かなり有能だ。あとは持っている服で言うと鍛冶だな。剣を打つための竈っていうのか?あれがないと流石にやりようがないよな。
アリプソの街には武器屋はあっても、ああいった大がかりな鍛冶道具はなかった。何処かで作ったものを持ってきた感じだ。なのでもっとでかい街にいって鍛冶をやってみたいな。
「それじゃ、俺達はそろそろでますね」
「またね~」
オッズが立ち上がって外へと歩いて行く、アイサも続いて出ると俺も含めてみんなルイさんの家から出て行った。
「ありがとうございました」
「いえいえ、それよりも忠告は聞いてくださいね」
「はい、すいません」
そういって俺達はイソリ村を後にした。イソリ村を出る時に村長さん達が一列に並んでいて、深くお辞儀して、俺達を見送った。大仰すぎて何だか恥ずかしかった。
「ルイさん、変なこと言ってたな」
「ん?変って?」
「いや、依頼が安いとか何とかって」
俺達は街道を歩きながら話し込んでいる。オッズが首を傾げてルイさんの言葉を思い返していた。
「そういえば、そんなこと言ってたな」
「おかしいんだよな。トライホーンの討伐依頼だったけど、安い依頼じゃなかったんだ。だから、受けてみたんだけど」
「いくらなんだ?」
「銀貨8枚」
日本円でいうと8千円か・・・安いのか高いのかわからん。
「トライホーンの討伐としてはかなり高いですよ」
「ゴブリンが5匹で銅貨二枚ですから」
オッズが高いというとポロロちゃんが同意してゴブリンを引き合いに出した。確かにそう考えればかなり高いか?
「ゴブリン二百匹分か・・・」
改めて考えると確かにすごい数字だ。それをただの鹿が魔物になっただけといわれているトライホーンを狩るだけでもらえるんだからかなりの破格だ。それが安いっていうのは確かにおかしい。
「そういえば、村に来たばかりの時にも安い依頼って言ってたね」
アイサが改めて考えて話す。トライホーンの依頼なので安い依頼って言ってたよな。
「銀貨を用意したからあんな、継ぎ接ぎの服を着ていると思ったが違うのかな?」
無理してお金を稼いでいたと思っていたけど、違うのかな?
答えの出ないことを言っていてもしょうがないか。
「まあ、俺達は金をもらえればいいか」
「そうだね。借金はこれでチャラになるだろうし。やっと、ウバッソの村に帰れるね」
「ああ」
お金が手に入ると思って、オッズとアイサはハイタッチして喜んでいる。これで俺の助けもいらなくなるよな。
「二人もあんまり無理するなよ。ルイさんの事あんまり言えないからな」
「そうでした。タツミさんに助けてもらってなかったら死んでいましたね」
俺が二人を注意するとオッズが恥ずかしそうに頭を掻いた。アイサが人質になった時点でアウトだったよな。全く、お金が欲しいからってあんな無茶しちゃだめだよな。
「よ~っし、早く帰ろ~」
「ああ」
俺達は仲良く街道を歩いて行く。ルキアは相変わらずサンに跨って楽している。俺もトラに跨りたいがオッズ達に悪いので遠慮しておこう。みんなと別れたらトラに乗せてもらって旅に出る。最高の仲間と一緒になれて、今回の旅は最高の結果で終わったな。
「お粗末様ですっと」
みんな食べ終わると俺とポロロちゃんは皿を片づけていく、みんなのを片づけ終わると外のサンとトラに出した皿も回収しに行く。
「キャルル!」
「ガウガウ!」
「ははは、美味しかったか。よかったよ、トラが肉を食べれて」
サンとトラが美味しかったと鳴いて擦り寄ってきた。俺は二人を撫でまわす。全く、このまえまで敵同士だったってのに、こんなに俺に体を許していていいのか?まあ、今は従魔になったわけだからいいんだろうが。
「皆さんありがとうございました。家と畑、それにご飯までご馳走になってしまって・・」
皿を回収しおわってルイさんの家に入るとルイさんが俺達に頭を下げてお礼を言ってきた。
「いえいえ、無理していたことを聞いていましたから。それよりもこれからは無理しちゃだめですよ」
「すいません・・でも、魔物を野放しにして滅んでしまった村は多いんです。だから、村長さんを説得したんですけど、聞き入れてもらえなくて仕方なく」
ルイさんは村を守る為にお金を一人でためて依頼を出したんだよな。村を思っての事だけど自分が苦労しちゃダメだよな。
「じゃあ、俺達はこれで。トライホーンと三眼熊は従魔になったので脅威はなくなったはずですよ」
「外にいるんですよね?」
「あ、はい、いますよ」
脅威がなくなったことを伝えるとルイさんは恐る恐る外への扉に手をかけて少しずつ扉を開けていく。
「・・・本当だったんですね」
サンとトラを見てルイさんは唖然として扉をゆっくりと閉めた。信じられないといった様子だな。俺も最初は信じられなかったがこうなってしまったのだから仕方ない。
「そういう事でもう大丈夫ですよ。ゴブリンもサンとトラがしめていたみたいだから、増殖するまでには至らないと思いますし」
俺の言葉を聞いてルイさんはホッと胸をなで下ろす。脅威がなくなっただけでもありがたいのにゴブリンまでいなくなったと聞かされたから安心したようだな。
「本当にありがとうございました」
ルイさんは再度お礼を言ってきた。そんなに畏まらなくていいんだけどな。
「今度はちゃんと村で依頼を出せよ」
「そうだよ。ルイさんだけで背負っちゃダメなんだから」
「はい」
オッズとアイサもルイさんに助言を話した。確かに一人で村単位の依頼なんて補えないだろうからな。
「こんな安い依頼に応えてくれてありがとうございました。これからはちゃんと村長を説得して見せます」
ルイさんはそう言ってガッツポーズをしている。健気なその様子に俺の涙腺が反応を示してしまったが何とか涙を見せずに済んだ。
この世界は魔物と同居している世界だ。こういった困った人がいっぱいいるんだろうな。
俺は旅をしながら出来るだけそういった人を助けていけたらいいなと考える。この能力がどの程度か、分らないけど、大工や農民の服の性能は今回で大体わかった。かなり有能だ。あとは持っている服で言うと鍛冶だな。剣を打つための竈っていうのか?あれがないと流石にやりようがないよな。
アリプソの街には武器屋はあっても、ああいった大がかりな鍛冶道具はなかった。何処かで作ったものを持ってきた感じだ。なのでもっとでかい街にいって鍛冶をやってみたいな。
「それじゃ、俺達はそろそろでますね」
「またね~」
オッズが立ち上がって外へと歩いて行く、アイサも続いて出ると俺も含めてみんなルイさんの家から出て行った。
「ありがとうございました」
「いえいえ、それよりも忠告は聞いてくださいね」
「はい、すいません」
そういって俺達はイソリ村を後にした。イソリ村を出る時に村長さん達が一列に並んでいて、深くお辞儀して、俺達を見送った。大仰すぎて何だか恥ずかしかった。
「ルイさん、変なこと言ってたな」
「ん?変って?」
「いや、依頼が安いとか何とかって」
俺達は街道を歩きながら話し込んでいる。オッズが首を傾げてルイさんの言葉を思い返していた。
「そういえば、そんなこと言ってたな」
「おかしいんだよな。トライホーンの討伐依頼だったけど、安い依頼じゃなかったんだ。だから、受けてみたんだけど」
「いくらなんだ?」
「銀貨8枚」
日本円でいうと8千円か・・・安いのか高いのかわからん。
「トライホーンの討伐としてはかなり高いですよ」
「ゴブリンが5匹で銅貨二枚ですから」
オッズが高いというとポロロちゃんが同意してゴブリンを引き合いに出した。確かにそう考えればかなり高いか?
「ゴブリン二百匹分か・・・」
改めて考えると確かにすごい数字だ。それをただの鹿が魔物になっただけといわれているトライホーンを狩るだけでもらえるんだからかなりの破格だ。それが安いっていうのは確かにおかしい。
「そういえば、村に来たばかりの時にも安い依頼って言ってたね」
アイサが改めて考えて話す。トライホーンの依頼なので安い依頼って言ってたよな。
「銀貨を用意したからあんな、継ぎ接ぎの服を着ていると思ったが違うのかな?」
無理してお金を稼いでいたと思っていたけど、違うのかな?
答えの出ないことを言っていてもしょうがないか。
「まあ、俺達は金をもらえればいいか」
「そうだね。借金はこれでチャラになるだろうし。やっと、ウバッソの村に帰れるね」
「ああ」
お金が手に入ると思って、オッズとアイサはハイタッチして喜んでいる。これで俺の助けもいらなくなるよな。
「二人もあんまり無理するなよ。ルイさんの事あんまり言えないからな」
「そうでした。タツミさんに助けてもらってなかったら死んでいましたね」
俺が二人を注意するとオッズが恥ずかしそうに頭を掻いた。アイサが人質になった時点でアウトだったよな。全く、お金が欲しいからってあんな無茶しちゃだめだよな。
「よ~っし、早く帰ろ~」
「ああ」
俺達は仲良く街道を歩いて行く。ルキアは相変わらずサンに跨って楽している。俺もトラに跨りたいがオッズ達に悪いので遠慮しておこう。みんなと別れたらトラに乗せてもらって旅に出る。最高の仲間と一緒になれて、今回の旅は最高の結果で終わったな。
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