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第二章 海へ
第十九話 孤児院
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「ふあぁ~あ」
「お父さんおはよう」
「ああ、ルキアおはよう」
風呂の後すぐに俺達は眠りについた。ドリアンが食べられなかったからすぐに眠ったのだ。インゴットとかは既に作っていたからやることないからな。
「タツミ起きてるか?」
「ん?ダイロか?」
「ああ、食事ができているから甲板に来てくれ。厨房長が腕によりをかけて作ったからな」
扉には鍵をかけておいたのでダイロは鍵穴から声をかけているのだろう。この部屋は防音の結界が張られているらしいからな。
「よし、じゃあ着替えていくか」
「今日はアーミークロコダイルの服がいい~」
「分ったわかった。俺はいつも通り剣士のままだな」
ルキアにアーミークロコダイルの着ぐるみを渡した。アリプソの街で手に入れたのに今回初めての登場だな。
「背中が鋼鉄になってるのか?重くないか?」
「重くないよ~」
緑のパーカーにワニのようなデコボコがついている。背中には鋼鉄製っぽい色がついているので重そうだったのだが、ルキアはジャンプして見せてきているので大丈夫そうだ。触ると確かに鉄っぽいんだけどな。
「よし、じゃあ行くか」
「うん」「ガウガウ」「キャン」
俺達は部屋を出た。
船長の部屋は甲板の階だから、回り込めばすぐなんだけどな。
「おう、来たか」
「タツミ達はタダでいいぞ」
「なんか悪いな」
「いいって事よ」
ダイロが迎えてくれてタダでいいと言ってくれた。なんでかお客さん達も頷いている。
俺達は昨日の件からちょっとした有名人になっているようだな。あんまり目立ちたくないんだが。
「おはようございますタツミさん」
「アルフレドおはよう・・・」
「どうしたんですか?」
ダイロが大海賊なのは確定で別に違和感もないので接し方に悩みはしないのだが、アルフレドは違う。王家の人間と言われると確かに気品があるような気がしないでもない、ちょっとこれからの接し方が難しくなるな~。
アルフレドは微妙な顔になっている俺を心配している。きめの細かいアルフレドの肌が輝いて見える。やはり、王家の肌は違うな。
「僕の顔に何かついてます?」
「いやいや何でもないんだけどさ・・・」
ちょっとここでカマかけてみるか。
「ノイシュタットって良い所なのかな~?」
「・・ノイシュタットですか」
俺のカマに怪訝な顔になるアルフレド。
「いやね。ちょっと市場で話を聞いたらそういう国があるって聞いたんだよ。折角だから色んなところを旅したいと思ってるからさ。アルフレドが知っていたら聞きたいと思ってね」
「・・・」
装うように俺は言葉をつづけた。アルフレドは顎に手を当てて考え込んでいる。彼のこの所作から日本人として色々と感じ取ってしまった。たぶん、彼はノイシュタットを追い出された人か、酷いことをされて出てきた人だと思う。明らかに顔には不快感が強く出ているんだよね。この話は早めに切り上げよう。
「知らないんだったらいいんだよ。じゃあそろそろ孤児院に行こうかな」
「・・・孤児院に行くんですか?」
「ああ、元々それが目的だったんだよ」
「そうだったんですね。あそこはサゲスという悪い人が経営していた孤児院って噂になっているので気を付けたほうがいいですよ」
「えっ?」
「僕がアリプソの街を出る時にサゲスが捕まったって衛兵が知らせていたんです。その時に孤児院の話を聞いたんですよ」
サゲスが捕まって色々な所に検査が入っているって事か。まさかして、こういう事があると予期してサゲスは俺に孤児院を任せようとしたのか?そうすると孤児院が危ないぞ。
「アルフレドすまない。孤児院に行くよ」
「あっはい、気を付けてくださいね~」
「ああ、みんな行くぞ」
「は~い」
「ガウ~」
「キャン」
少しだけ料理を口に入れて、俺達はすぐに宿屋を後にした。
宿屋を出て倉庫の列を突っ切って市場までくる。孤児院は街の入り口から見て右端と言うのは予めサゲスに聞いていた。右端と聞いていただけなので後は探すしかない。
壁を左手に歩いて行くと少し大きめの牛を飼っていそうな小屋を見つけた。敷地を囲うように150センチほどの壁が建っている。庭で子供たちが遊んでいるがここなのだろうか?
「なんだお前たち!」
ここなのかと悩んでいると一人の子供が声をかけてきた。金髪の子供は腕を組んで仁王立ちしている。
「また姉ちゃんをいじめに来たのか! これ以上いじめたら許さないぞ!」
「姉ちゃんをいじめるな!」
子供の声に反応して別の子供達もやってきて騒がしくなってしまった。
「いやちょっと・・・」
「どうしたのみんな?」
俺の声が全然届かない程騒がれていると子供達の後ろから栗色の髪で狐のような薄目の女性が継ぎはぎだらけの服を着て心配そうな顔でみんなを見ていた。
「また姉ちゃんをいじめに来たんだよ」
「姉ちゃん出てきちゃダメだよ」
子供達は心配そうに女性に寄っていく、ざっと見て20人はいる子供たちの世話をこの女性が一手に引き受けているのか。
「どういったご用件ですか?」
女性は強気な態度で俺を睨みつける。薄目なので強気かわからないが腕を組んでいるのでそのつもりなのだろう。
「えっと、サゲスから連絡が行っていると思うんだけど?」
「えっ、じゃあ、あなたがタツミさんですか?」
「はい」
女性にサゲスの名前を出すと狼狽えてペタンと地面に座り込んでしまった。
「すいませんでした。最近衛兵達がやってきたり、借金取りみたいな人達がやってきたりと大変だったもので。本当に申し訳ありませんでした」
「ええ!ちょっとそこまでするほど何かされた訳じゃないですよ」
女性は座ったままお辞儀をして土下座のような体制で謝ってきた。子供達に騒がれただけで何かされた訳じゃないんだけど。
「本当にすいません」
「大丈夫ですから・・・とりあえず中に入りましょう」
外からも見える所なので、まるで女性と子供を脅しているような構図になっている。このままじゃ、俺が悪人みたいになっちゃうから中に入れてもらおう。
「お父さんおはよう」
「ああ、ルキアおはよう」
風呂の後すぐに俺達は眠りについた。ドリアンが食べられなかったからすぐに眠ったのだ。インゴットとかは既に作っていたからやることないからな。
「タツミ起きてるか?」
「ん?ダイロか?」
「ああ、食事ができているから甲板に来てくれ。厨房長が腕によりをかけて作ったからな」
扉には鍵をかけておいたのでダイロは鍵穴から声をかけているのだろう。この部屋は防音の結界が張られているらしいからな。
「よし、じゃあ着替えていくか」
「今日はアーミークロコダイルの服がいい~」
「分ったわかった。俺はいつも通り剣士のままだな」
ルキアにアーミークロコダイルの着ぐるみを渡した。アリプソの街で手に入れたのに今回初めての登場だな。
「背中が鋼鉄になってるのか?重くないか?」
「重くないよ~」
緑のパーカーにワニのようなデコボコがついている。背中には鋼鉄製っぽい色がついているので重そうだったのだが、ルキアはジャンプして見せてきているので大丈夫そうだ。触ると確かに鉄っぽいんだけどな。
「よし、じゃあ行くか」
「うん」「ガウガウ」「キャン」
俺達は部屋を出た。
船長の部屋は甲板の階だから、回り込めばすぐなんだけどな。
「おう、来たか」
「タツミ達はタダでいいぞ」
「なんか悪いな」
「いいって事よ」
ダイロが迎えてくれてタダでいいと言ってくれた。なんでかお客さん達も頷いている。
俺達は昨日の件からちょっとした有名人になっているようだな。あんまり目立ちたくないんだが。
「おはようございますタツミさん」
「アルフレドおはよう・・・」
「どうしたんですか?」
ダイロが大海賊なのは確定で別に違和感もないので接し方に悩みはしないのだが、アルフレドは違う。王家の人間と言われると確かに気品があるような気がしないでもない、ちょっとこれからの接し方が難しくなるな~。
アルフレドは微妙な顔になっている俺を心配している。きめの細かいアルフレドの肌が輝いて見える。やはり、王家の肌は違うな。
「僕の顔に何かついてます?」
「いやいや何でもないんだけどさ・・・」
ちょっとここでカマかけてみるか。
「ノイシュタットって良い所なのかな~?」
「・・ノイシュタットですか」
俺のカマに怪訝な顔になるアルフレド。
「いやね。ちょっと市場で話を聞いたらそういう国があるって聞いたんだよ。折角だから色んなところを旅したいと思ってるからさ。アルフレドが知っていたら聞きたいと思ってね」
「・・・」
装うように俺は言葉をつづけた。アルフレドは顎に手を当てて考え込んでいる。彼のこの所作から日本人として色々と感じ取ってしまった。たぶん、彼はノイシュタットを追い出された人か、酷いことをされて出てきた人だと思う。明らかに顔には不快感が強く出ているんだよね。この話は早めに切り上げよう。
「知らないんだったらいいんだよ。じゃあそろそろ孤児院に行こうかな」
「・・・孤児院に行くんですか?」
「ああ、元々それが目的だったんだよ」
「そうだったんですね。あそこはサゲスという悪い人が経営していた孤児院って噂になっているので気を付けたほうがいいですよ」
「えっ?」
「僕がアリプソの街を出る時にサゲスが捕まったって衛兵が知らせていたんです。その時に孤児院の話を聞いたんですよ」
サゲスが捕まって色々な所に検査が入っているって事か。まさかして、こういう事があると予期してサゲスは俺に孤児院を任せようとしたのか?そうすると孤児院が危ないぞ。
「アルフレドすまない。孤児院に行くよ」
「あっはい、気を付けてくださいね~」
「ああ、みんな行くぞ」
「は~い」
「ガウ~」
「キャン」
少しだけ料理を口に入れて、俺達はすぐに宿屋を後にした。
宿屋を出て倉庫の列を突っ切って市場までくる。孤児院は街の入り口から見て右端と言うのは予めサゲスに聞いていた。右端と聞いていただけなので後は探すしかない。
壁を左手に歩いて行くと少し大きめの牛を飼っていそうな小屋を見つけた。敷地を囲うように150センチほどの壁が建っている。庭で子供たちが遊んでいるがここなのだろうか?
「なんだお前たち!」
ここなのかと悩んでいると一人の子供が声をかけてきた。金髪の子供は腕を組んで仁王立ちしている。
「また姉ちゃんをいじめに来たのか! これ以上いじめたら許さないぞ!」
「姉ちゃんをいじめるな!」
子供の声に反応して別の子供達もやってきて騒がしくなってしまった。
「いやちょっと・・・」
「どうしたのみんな?」
俺の声が全然届かない程騒がれていると子供達の後ろから栗色の髪で狐のような薄目の女性が継ぎはぎだらけの服を着て心配そうな顔でみんなを見ていた。
「また姉ちゃんをいじめに来たんだよ」
「姉ちゃん出てきちゃダメだよ」
子供達は心配そうに女性に寄っていく、ざっと見て20人はいる子供たちの世話をこの女性が一手に引き受けているのか。
「どういったご用件ですか?」
女性は強気な態度で俺を睨みつける。薄目なので強気かわからないが腕を組んでいるのでそのつもりなのだろう。
「えっと、サゲスから連絡が行っていると思うんだけど?」
「えっ、じゃあ、あなたがタツミさんですか?」
「はい」
女性にサゲスの名前を出すと狼狽えてペタンと地面に座り込んでしまった。
「すいませんでした。最近衛兵達がやってきたり、借金取りみたいな人達がやってきたりと大変だったもので。本当に申し訳ありませんでした」
「ええ!ちょっとそこまでするほど何かされた訳じゃないですよ」
女性は座ったままお辞儀をして土下座のような体制で謝ってきた。子供達に騒がれただけで何かされた訳じゃないんだけど。
「本当にすいません」
「大丈夫ですから・・・とりあえず中に入りましょう」
外からも見える所なので、まるで女性と子供を脅しているような構図になっている。このままじゃ、俺が悪人みたいになっちゃうから中に入れてもらおう。
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