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第11話
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「アクアス様……申し訳ありません」
私はルミナ。
アクアス様を成人である12歳まで育てた従者。
アクアス様を見送って涙して彼の背中に謝罪を呟く。
聞こえないであろうその声は虚空に消えていく。
「私はアクアス様の両親から彼を奪った犯罪者。森に捨てるとグレイスホーン様がいったからと言ってその事実は消えない。そんな犯罪者がアクアス様に相応しいわけがないわよね」
アクアス様は私が犯罪者だって知らない。彼が王族の生まれだというのも知らないの。
アクアス様は優しいから何も聞かずにただただ成長してくれた。
赤ん坊のころは泣きもせずに私のしていることを見ていてくれた。
アクアス様はとてもすごいお方。
私はグレイスホーン様に目をかけてもらっていただけあって強さには自信を持っていた。
この森の魔物にも負けない強さを持っていたつもりだった。だけど、そんな偽りの自信は彼の前で簡単にはがれた。
「こ、これは!? アクアス様が?」
「バブ~」
あれはアクアス様と過ごして一年が経ったある日だった。
私がアクアス様と暮らす小屋に戻ると溺死したイノシシが小屋の前に置いてあった。
アクアス様を見て声をあげると彼も声をあげて頷いてた。
一歳で魔法を使って私よりも大きなイノシシを溺死させていた。
魔法適性が0と言われていた赤ん坊がなんで魔法を使っているのかは分からないけれど、その時、アクアス様の従者になると決めた決意が報われた。
日に日に成長していくアクアス様。二歳で魔物を狩って自分の食い扶持を得ていく彼を見て私はある決意をした。
彼を見送った私は支度をする。そう、決意とは彼の成人まで育てるということとお父様であるグレイスホーン様に謝罪をすること。
グレイスホーン様はアクアス様に才能がないとわかると処分をしようとした、だから私はアクアス様を一人で育てようと思った。
もともと私はアクアス様を育てるために雇われていた。護衛もかねての依頼だったからもちろん腕にも自信があったから受けた。
彼が生まれて、その顔を見るとキョトンとした瞳で私を見返してきた。泣きもしないその彼に私は心を奪われた。そんなときに
『これを早く捨ててこい』
グレイスホーン様の非情な言葉がかけられる。私は困惑しながら彼を抱いて森へとやってきた。魔物が多いと有名な森で小屋を作り彼を育てた。
捨てるなんてと最初はグレイスホーン様を憎んでいた私だったけど、彼の顔を見ていくうちに感謝の言葉が自然と湧き出てくる。彼の為に私を雇ってくれてありがとうって、でも、それは次第に私を縛る鎖となっていった。
「アクアス様が強いことを隠して、このような森で育てるなんて、私は何て罪深いの……私利私欲に彼を縛ってるなんて」
彼が10歳になったころ、いつの間にか彼は私の大切な人になっていた。子供としてではなくて男として好きになっていた。
私が14歳のころに連れ去った彼はグレイスホーン様に似てとても聡明な顔つきになった。
彼に目を奪われることが多くなって自分の醜さに苦しむ日が増えていく。
大切なものが出来たのに苦しむ日が増えるなんて思いもよらなかったな。
「王族を誘拐なんて決して許されない。彼を見送って罪を償なう……」
こうして私は彼を見送ってすぐにグレイスホーン様の屋敷のあるリリースレイクの街に帰ってきた。
あの森から馬で三日の距離。アクアス様は優秀な御方。三日もしたら有名にあって帰ってきてしまう。その前にグレイスホーン様に許しを得なくちゃいけない。許してもらって彼に会うんだ。
屋敷につき、すぐにグレイスホーン様のもとへと案内される。従者として優秀だった私が帰ってきたことでみんな驚いてる。
「帰ってきたか。それであの子は捨てたのだろうな?」
グレイスホーン様は応接室で私を見据える。大きな机で領地の報告書を見て印を押して行く。膨大な量を押していく、領地が多いことが伺える。それもそのはず、大賢者のグレイスホーン様はこのルルイス王国の宰相。王族にも意見の言える最高位の貴族だから。
グレイスホーン様は一向に答えない私を睨みつけて机を強く叩いた。
「私はあれを処分するように言ったはずだ。それが何十年も音沙汰なし。冒険者ギルドに問い合わせたが何も情報がなかった。近くの森に行ったはずのお前はどこへ行っていたんだ?」
処分をしに森に行くとしか言わなかった私は見つからないように遠くの森へと足を運んだ。
グレイスホーン様は私を探すために色々と手を尽くしていたみたい。
「グレイスホーン様。あなたのお子であるアクアス様は」
「アクアス? そのような名の子などいないが?」
「最後まで聞いてください!」
頑なに子供はいないと話すグレイスホーン様に私は憤りを覚えて声を荒らげた。ため息を一つついて、話しだす。
「アクアス様は類まれなる力を持っていました。私が足元にも及ばない力です」
「ほ~。流石は私の子供だな。それでお前が名付けた子はどこにいる?」
「それを伝えに来たわけではありません。私は謝罪をしに来たのです」
「謝罪だと?」
「はい」
誘拐の罪を償わなくてはあの方と結婚などできない。だから、私はグレイスホーン様に許してもらうためここに帰ってきた。
愛するアクアス様を騙すようなことをしてまでやってきた。
アクアス様が生きていて、グレイスホーン様に利用させるために来たんじゃない。
「アクアス様を捨てずに育ててしまって申し訳ありませんでした。愛してしまってすみませんでした」
「……」
深くお辞儀をして謝罪を述べる。厳しい視線が注がれるのを感じて涙が出そうになる。
「許そう」
「ほ、本当ですか!?」
「ああ」
報告書に印を押しながらグレイスホーン様は簡単に私を許してくれた。
私は覚悟していた。腕を差し出せと言われれば差し出した。足を差し出せと言われれば差し出した。あの方のもとへと帰れるなら、何でも差し出す決意をしていた。
そんな私に簡単に許すと言ってくれたグレイスホーン様はやっぱりあの方のお父様なんだと思った。だけど、次の瞬間。
私には差し出せないものを求められた。
「ただし条件がある……私との子を作れば許そう」
「子?」
「ああ、お前はとても綺麗になった。この国一番の美しい女だ。お前ならばあの役立たずよりも良い子を産むだろう」
グレイスホーン様の言葉に私はその場に座り込む。絶望に打ち付けられて涙で視線が乱れる。
私は彼のもとへと帰ることを禁じられた。私が拒んだために塔へと閉じ込められてしまう。抵抗する私にグレイスホーンは首輪をつけてきた。奴隷商が扱う【従順の首輪】。
主人に従順になる首輪で呪いのアイテム。ダンジョンで得られるそれはとても強力で私では抵抗できないものだった。
「アクアス様……。私は浅はかでした。これならば死を選ぶべきだった……」
塔の唯一の天窓を見上げて呟く。
彼を思って私は子供のようにむせび泣く。この声があの方に届いてくれるなら私は何でもする。この腕が彼の手を掴めるならどれだけ嬉しいか。そんな叶わぬことを思いながら泣きじゃくる。
愚かな私はあの方に会うことも出来なくなってしまった。ごめんなさいアクアス様。
私はルミナ。
アクアス様を成人である12歳まで育てた従者。
アクアス様を見送って涙して彼の背中に謝罪を呟く。
聞こえないであろうその声は虚空に消えていく。
「私はアクアス様の両親から彼を奪った犯罪者。森に捨てるとグレイスホーン様がいったからと言ってその事実は消えない。そんな犯罪者がアクアス様に相応しいわけがないわよね」
アクアス様は私が犯罪者だって知らない。彼が王族の生まれだというのも知らないの。
アクアス様は優しいから何も聞かずにただただ成長してくれた。
赤ん坊のころは泣きもせずに私のしていることを見ていてくれた。
アクアス様はとてもすごいお方。
私はグレイスホーン様に目をかけてもらっていただけあって強さには自信を持っていた。
この森の魔物にも負けない強さを持っていたつもりだった。だけど、そんな偽りの自信は彼の前で簡単にはがれた。
「こ、これは!? アクアス様が?」
「バブ~」
あれはアクアス様と過ごして一年が経ったある日だった。
私がアクアス様と暮らす小屋に戻ると溺死したイノシシが小屋の前に置いてあった。
アクアス様を見て声をあげると彼も声をあげて頷いてた。
一歳で魔法を使って私よりも大きなイノシシを溺死させていた。
魔法適性が0と言われていた赤ん坊がなんで魔法を使っているのかは分からないけれど、その時、アクアス様の従者になると決めた決意が報われた。
日に日に成長していくアクアス様。二歳で魔物を狩って自分の食い扶持を得ていく彼を見て私はある決意をした。
彼を見送った私は支度をする。そう、決意とは彼の成人まで育てるということとお父様であるグレイスホーン様に謝罪をすること。
グレイスホーン様はアクアス様に才能がないとわかると処分をしようとした、だから私はアクアス様を一人で育てようと思った。
もともと私はアクアス様を育てるために雇われていた。護衛もかねての依頼だったからもちろん腕にも自信があったから受けた。
彼が生まれて、その顔を見るとキョトンとした瞳で私を見返してきた。泣きもしないその彼に私は心を奪われた。そんなときに
『これを早く捨ててこい』
グレイスホーン様の非情な言葉がかけられる。私は困惑しながら彼を抱いて森へとやってきた。魔物が多いと有名な森で小屋を作り彼を育てた。
捨てるなんてと最初はグレイスホーン様を憎んでいた私だったけど、彼の顔を見ていくうちに感謝の言葉が自然と湧き出てくる。彼の為に私を雇ってくれてありがとうって、でも、それは次第に私を縛る鎖となっていった。
「アクアス様が強いことを隠して、このような森で育てるなんて、私は何て罪深いの……私利私欲に彼を縛ってるなんて」
彼が10歳になったころ、いつの間にか彼は私の大切な人になっていた。子供としてではなくて男として好きになっていた。
私が14歳のころに連れ去った彼はグレイスホーン様に似てとても聡明な顔つきになった。
彼に目を奪われることが多くなって自分の醜さに苦しむ日が増えていく。
大切なものが出来たのに苦しむ日が増えるなんて思いもよらなかったな。
「王族を誘拐なんて決して許されない。彼を見送って罪を償なう……」
こうして私は彼を見送ってすぐにグレイスホーン様の屋敷のあるリリースレイクの街に帰ってきた。
あの森から馬で三日の距離。アクアス様は優秀な御方。三日もしたら有名にあって帰ってきてしまう。その前にグレイスホーン様に許しを得なくちゃいけない。許してもらって彼に会うんだ。
屋敷につき、すぐにグレイスホーン様のもとへと案内される。従者として優秀だった私が帰ってきたことでみんな驚いてる。
「帰ってきたか。それであの子は捨てたのだろうな?」
グレイスホーン様は応接室で私を見据える。大きな机で領地の報告書を見て印を押して行く。膨大な量を押していく、領地が多いことが伺える。それもそのはず、大賢者のグレイスホーン様はこのルルイス王国の宰相。王族にも意見の言える最高位の貴族だから。
グレイスホーン様は一向に答えない私を睨みつけて机を強く叩いた。
「私はあれを処分するように言ったはずだ。それが何十年も音沙汰なし。冒険者ギルドに問い合わせたが何も情報がなかった。近くの森に行ったはずのお前はどこへ行っていたんだ?」
処分をしに森に行くとしか言わなかった私は見つからないように遠くの森へと足を運んだ。
グレイスホーン様は私を探すために色々と手を尽くしていたみたい。
「グレイスホーン様。あなたのお子であるアクアス様は」
「アクアス? そのような名の子などいないが?」
「最後まで聞いてください!」
頑なに子供はいないと話すグレイスホーン様に私は憤りを覚えて声を荒らげた。ため息を一つついて、話しだす。
「アクアス様は類まれなる力を持っていました。私が足元にも及ばない力です」
「ほ~。流石は私の子供だな。それでお前が名付けた子はどこにいる?」
「それを伝えに来たわけではありません。私は謝罪をしに来たのです」
「謝罪だと?」
「はい」
誘拐の罪を償わなくてはあの方と結婚などできない。だから、私はグレイスホーン様に許してもらうためここに帰ってきた。
愛するアクアス様を騙すようなことをしてまでやってきた。
アクアス様が生きていて、グレイスホーン様に利用させるために来たんじゃない。
「アクアス様を捨てずに育ててしまって申し訳ありませんでした。愛してしまってすみませんでした」
「……」
深くお辞儀をして謝罪を述べる。厳しい視線が注がれるのを感じて涙が出そうになる。
「許そう」
「ほ、本当ですか!?」
「ああ」
報告書に印を押しながらグレイスホーン様は簡単に私を許してくれた。
私は覚悟していた。腕を差し出せと言われれば差し出した。足を差し出せと言われれば差し出した。あの方のもとへと帰れるなら、何でも差し出す決意をしていた。
そんな私に簡単に許すと言ってくれたグレイスホーン様はやっぱりあの方のお父様なんだと思った。だけど、次の瞬間。
私には差し出せないものを求められた。
「ただし条件がある……私との子を作れば許そう」
「子?」
「ああ、お前はとても綺麗になった。この国一番の美しい女だ。お前ならばあの役立たずよりも良い子を産むだろう」
グレイスホーン様の言葉に私はその場に座り込む。絶望に打ち付けられて涙で視線が乱れる。
私は彼のもとへと帰ることを禁じられた。私が拒んだために塔へと閉じ込められてしまう。抵抗する私にグレイスホーンは首輪をつけてきた。奴隷商が扱う【従順の首輪】。
主人に従順になる首輪で呪いのアイテム。ダンジョンで得られるそれはとても強力で私では抵抗できないものだった。
「アクアス様……。私は浅はかでした。これならば死を選ぶべきだった……」
塔の唯一の天窓を見上げて呟く。
彼を思って私は子供のようにむせび泣く。この声があの方に届いてくれるなら私は何でもする。この腕が彼の手を掴めるならどれだけ嬉しいか。そんな叶わぬことを思いながら泣きじゃくる。
愚かな私はあの方に会うことも出来なくなってしまった。ごめんなさいアクアス様。
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