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第一章 始まり

第三十話 強引なニャムさん

 アレイストさんと一緒にコボルト退治の依頼に行った日、僕はメイさんにこっぴどく叱られました。なんでも僕の能力は秘匿が絶対条件でむやみやたらに使ってはいけないようです。

 そして、僕のステータスが驚きの成長を遂げてた。

ルーク 

 職業 何でも士

 レベル 1

 HP 30 +3000=3030
 MP 50 +2000=2050
 
 STR13  +1000=1013
 VIT11 +1000=1011
 DEX12 +1000=1012
 AGI11 +1000=1011
 INT10 +1000=1010
 MND10 +1000=1010


取得しているスキル 


武術系スキル

 剣術7

魔法系スキル

 火7 水7 風0 土0 木0 氷0 雷0 闇0 光7 無0 ? 
 
製作系スキル

 家事7

 裁縫7

 武器製造7

 防具製造7

 魔道具製造7

 農業7

 採取7

 採掘7

 大工7

 エキストラスキル 

 [洗濯]

 [付喪神(ツクモガミ)]

  [掃除全般]

 割り振りスキルポイント 340


 僕は驚いた。確かにミスリーや大地の毛皮と月下の剣をつければこれ以上の数値になるだろう。だけど違う、この数値は何も装備しないでこうなっているのだ。

「この中でこういった効果に影響してそうなのは、付喪神かな~」 

 彼の推測通り、付喪神は製作した物が主人を思う力をもらう事が出来る。このスキルにはまだまだ謎が隠れているがまだそれが発揮されることはない。

「偶にステータスを見た方がいいかな?いや、やめよう。こんなの知った所で僕が強くなってるわけないや、でも、偶に見てニマニマしようかな」

 ステータスを見てわかるようにルーク自身の能力が上がってるわけではない、なので彼はステータスに慢心しない、という事で独り言を話す。全体的な数値は上がっているのでルークは少しだけ喜ぼうとニマニマしている。

「あれ?魔法系スキルにハテナが増えてる」

 火、水、光を7にした事で何か増えたのかもしれない。そうおもってハテナを触ろうとするとスリンさんが部屋をノックして入ってきた、注意されたけど戸締りしてませんでしたごめんなさい。

「ルーク、お客さんだよ」
「え?誰ですか?」
「メイって言ってるけど綺麗な黒髪の人だよ」

 メイさんかな、どうしたんだろ。僕は首を傾げながら二階の食事所へ向かう。

「どうしたんですか?」

 二階に着くとメイさんが見えたので声をかけた。メイさんは立ち上がってお辞儀して口を開いた。

「先程は失礼しました。クルシュ様からルークさんの装備について聞いて来てほしいと言われまして」
「ええ」

 ドキッ、まさか、僕の装備がバレちゃったのかな?

「武器や防具も作れるんじゃないかって事で調べろと言われまして」
「・・・」
「その反応はやはり?」

 メイさんは俯く僕の顔を覗いてみてきたので僕は顔を逸らした。

「は~、何故隠そうとするのです。クルシュ様に認めてもらえばどんな工房も思いのままですよ」
「クルシュ様に認められたら忙しくなるじゃないですか、僕は自由に隠居生活がおくれればいいんです」

 メイは頭を抱えた、若人とは思えない言葉に彼女は呆れたのだ。
 ルークの野望は何事もなく暮らす事で偉くなることではないのだった。

「でも、モナーナさんは助けましたよね?」
「え、はい...」

 ルークは自分が忙しくなると分かっていても困った人を見過ごせるほど人間を捨てているわけではない。
 助けられるものはいつでも助ける、助けを求められたら無視はしない。最善を尽くして彼は奮闘するだろう。

「モナーナさんがクルシュ様に変わるだけですよ」
「そう・・何でしょうか?」
「ルーク!その人は誰にゃ?」

 メイに懐柔されようとした時、宿屋にニャムが現れた。

 ニャムは酒瓶とハムを挟んだ白いパンを籠に入れて持ってきたのだがルークがモナーナとは別の女性と話しているのを見て驚いて籠を落した。

「だ、だ、誰にゃ、この綺麗な女の人は!」
「え、ニャムさん。どうしたんですか。ちょ、近いですよ」

 鬼気迫るニャムさんが僕に迫ってきた。顔が近くてたじろぐと一瞬真顔になったニャムさんが後ろを向いた。

「私はメイと申します。クルシュ様のメイドをやらせてもらっていますが今はルークさんのお傍に仕えています」
「クルシュ様・・どういうわけか説明して欲しいにゃ」

 ニャムさんはメイさんに説明を求めてメイさんはそれに応えた。ニャムさんはうんうん、と頷いて納得していく。

 しかし、その説明は大きく真実と違った。ルークはクルシュ様の遠い親戚で1レベルで冒険者になったという事で心配したクルシュ様がメイを遣わしたという保護者的な話になっている。
 メイはこう見えてもAランク冒険者レベルの強さを保持しているので適任であるとクルシュの過保護な考えをニャムに植え付けていく。

「クルシュ様は民にも優しいにゃ、流石クルシュ様にゃ、街に貴族がいると別の入口を作らなくてはいけないから警備が大変になるし、外に作れば真っ先に狙われるから賊が来る確立が減るにゃ。そんな考えで外に自分の屋敷を作る人にゃ。まさかにゃ~ルークがクルシュ様の親戚だとは知らなかったにゃ~」

 ニャムさんには悪いけどそう言う事になるようです。

「でも、これはチャンスにゃ、玉の輿にゃ」

 ニャムは小さくそう呟いた。クルシュの保護を受けるという事はこれからもそうなるという事。ルークを元々可愛いと思っていて仲良くなりたいと考えていた彼女は今回の事で更に仲良くなりたいと思うのだった。

「それで、ニャムさんは小鳥のさえずり亭で食事をしに来たんですか?」
「はっ、そうだったにゃ。ルークと一緒に外で食べようとパンとお酒を持ってきてたにゃ」

 ニャムさんは落とした籠を拾ってそう話した。お昼からお酒か~、って僕に断る権限はないようでニャムさんに引っ張られて行きます。製作したいんだけどしょうがないね。


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