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第一章 始まり
第三十五話 ダッジ
「クイナの怪我は治らないのか?」
「ああ、軸足の怪我が酷い。医者の話じゃ、治らないと言われたよ」
「そうか・・」
ここは宿屋に併設されている酒場、小鳥のさえずり亭とは別の宿屋でダッジのパーティーが怪我をしたメンバーの話をしていた。
ゴーレムにやられた怪我で離脱している狩人のクイナ、クイナの怪我は治らないほどの物だったようでメンバーの三人は苦虫を噛み潰したような顔でワインをあおっていた。
「あの時、召喚の罠なんかにかからなけりゃ」
「過ぎてしまった事はしょうがないだろ。今はこれからどうするかだ」
酔った顔で考え込む三人、案の出ない時間だけが過ぎ去っていく。
「そりゃ、モナーナ魔道具店の指輪じゃねえか」
「ああ、俺の女が俺の為に買ってきてくれたんだよ」
「確か怪我の治りが良くなったり疲れないとか聞いたがどうなんだよ」
「最高だぜ。一時間走ってても疲れねえんだよ」
考え込んでいるダッジ達の横にいた男達が噂話をしている。その話はお伽話かのような話で三人は半信半疑であったが今はその話に食いついて行った。
「聞いたか?」
「ああ」
「モナーナ魔道具店の指輪か・・・」
「モナーナって確か、ルーク君のパーティーメンバーだったような」
三人はルークに負い目があった。しかし、今はそんな事を言っている場合ではない。藁にも縋る思いでルークの元へと向かった。
「ルーク、こんな夜更けにお客さんだよ」
夜の制作にせいを出していたルークにスリンが声をかけた。お客さんはもちろんダッジと仲間達であった。
ルークが二階の食事所に座るとダッジ達も椅子に座り話し出した。
「夜分遅くに申し訳ない」
「いえ、いいんですよ。それだけ急ぎの用なんですよね?」
「ああ、実は」
ダッジ達は身振り手振りを加えて傷をおったクイナの現状を語った。ダッジさん達はみんな孤児院出身の冒険者で一緒にギルドに登録した仲らしい。クイナさんの怪我をどうにかしたいようで丁度僕の装飾品の話を聞いて来てくれたみたい。だけど、僕の装飾品にそんな効果ないと思うけど。
「クイナさんの怪我はそんなに悪いんですか?」
「外傷は治ったんだが骨をやってしまっているらしいんだ。回復魔法でも治せないほどで教会にも匙を投げられちまった」
そんなにひどい怪我だったんだね、あのお姉さん。露出の凄いお姉さんだったけど足は腫れていて痛そうだったのを覚えている。どうにかしてあげたいけど何かあったかな。
「できれば噂の骨細工が欲しいんだが金の方が心許なくて」
申し訳なさそうに話すダッジさん。たぶんあの時、僕を置いて行ってしまった事を負い目に感じているんだと思う、でも違うんだよね。あの時は僕が勝手に引き返しただけでダッジさん達は悪くないんだよ。だからどうにかしてあげたい。
「少し違いますけどこれをどうぞ」
「これは?」
「ミスリルの指輪です」
素材が余り過ぎたので暇つぶしで作ってるんだけどどうだろう。
「ミスリルを装飾品にするなんて贅沢だね」
「そうなんですか?」
「ミスリルは武器や防具にした方がいいんですよ。魔力が浸透しやすいのでピッタリなんです」
常識がない僕にとっては勉強になる話でした。そうか~ミスリルって魔力が浸透しやすいんだね。覚えておこう。
「人数分いりますか?」
「いやいや、そんなに金に余裕はないよ。これだけでも金貨1枚はくだらないだろ?」
「え?銀貨7枚で売る予定ですけど」
「「「銀貨ッ」」」
三人は値段を聞いて首を傾げている。ミスリルは素材として優秀で高値で取引されている。指輪サイズでもミスリルの値段は高い、金貨までとは言わないが銀貨8枚ほどの値段になるだろう。ルークはミスリルをタダで手に入れているので値段を気にした事がない。とても良心的なルークであった。
「じゃあ、2個頼む」
「は~い、それとポーションもおまけしますね。実は新商品なので試したいんです。クイナさんにも飲ませてみてください」
「あ、ありがとう。試させてもらうよ・・・」
ダッジ達は唖然としながらルークとやりとりをしてミスリルの指輪二個とポーションを4個貰った。指輪とポーションを呆然として見つめながら小鳥のさえずり亭を後にする三人であった。
「あのポーションはちゃんと効くかな~。今度結果をきいてみよ~っと」
ルークはルンルンしながら自室に戻って行く。
「湧くポーションから湧いた回復薬を別の瓶に詰めただけだから何だか悪いことした気分だけど、いい結果がでたら嬉しいからね」
ルークは渡した分のポーションを補充していく。ポーションの瓶を傾けて別の瓶に注ぐ、瓶を元に戻すとポーションが湧いて元の量に戻って行く。その異常な様子を見てミスリーは欠伸をしていた。これがすでに日常になっているようだ。
「あっ、そうだ。旅に出る準備をしないとね。モナーナのアイテムバッグを作っておこ~っと」
ルークは上機嫌に制作を進めていく。またもや伝説級のアイテムである、アイテムバッグを作ってしまう。
ルークよりも高級な装備に身を包まれて行くモナーナ、彼女が動くトーチカとなっている事にルークは気付かないのであった。
「ああ、軸足の怪我が酷い。医者の話じゃ、治らないと言われたよ」
「そうか・・」
ここは宿屋に併設されている酒場、小鳥のさえずり亭とは別の宿屋でダッジのパーティーが怪我をしたメンバーの話をしていた。
ゴーレムにやられた怪我で離脱している狩人のクイナ、クイナの怪我は治らないほどの物だったようでメンバーの三人は苦虫を噛み潰したような顔でワインをあおっていた。
「あの時、召喚の罠なんかにかからなけりゃ」
「過ぎてしまった事はしょうがないだろ。今はこれからどうするかだ」
酔った顔で考え込む三人、案の出ない時間だけが過ぎ去っていく。
「そりゃ、モナーナ魔道具店の指輪じゃねえか」
「ああ、俺の女が俺の為に買ってきてくれたんだよ」
「確か怪我の治りが良くなったり疲れないとか聞いたがどうなんだよ」
「最高だぜ。一時間走ってても疲れねえんだよ」
考え込んでいるダッジ達の横にいた男達が噂話をしている。その話はお伽話かのような話で三人は半信半疑であったが今はその話に食いついて行った。
「聞いたか?」
「ああ」
「モナーナ魔道具店の指輪か・・・」
「モナーナって確か、ルーク君のパーティーメンバーだったような」
三人はルークに負い目があった。しかし、今はそんな事を言っている場合ではない。藁にも縋る思いでルークの元へと向かった。
「ルーク、こんな夜更けにお客さんだよ」
夜の制作にせいを出していたルークにスリンが声をかけた。お客さんはもちろんダッジと仲間達であった。
ルークが二階の食事所に座るとダッジ達も椅子に座り話し出した。
「夜分遅くに申し訳ない」
「いえ、いいんですよ。それだけ急ぎの用なんですよね?」
「ああ、実は」
ダッジ達は身振り手振りを加えて傷をおったクイナの現状を語った。ダッジさん達はみんな孤児院出身の冒険者で一緒にギルドに登録した仲らしい。クイナさんの怪我をどうにかしたいようで丁度僕の装飾品の話を聞いて来てくれたみたい。だけど、僕の装飾品にそんな効果ないと思うけど。
「クイナさんの怪我はそんなに悪いんですか?」
「外傷は治ったんだが骨をやってしまっているらしいんだ。回復魔法でも治せないほどで教会にも匙を投げられちまった」
そんなにひどい怪我だったんだね、あのお姉さん。露出の凄いお姉さんだったけど足は腫れていて痛そうだったのを覚えている。どうにかしてあげたいけど何かあったかな。
「できれば噂の骨細工が欲しいんだが金の方が心許なくて」
申し訳なさそうに話すダッジさん。たぶんあの時、僕を置いて行ってしまった事を負い目に感じているんだと思う、でも違うんだよね。あの時は僕が勝手に引き返しただけでダッジさん達は悪くないんだよ。だからどうにかしてあげたい。
「少し違いますけどこれをどうぞ」
「これは?」
「ミスリルの指輪です」
素材が余り過ぎたので暇つぶしで作ってるんだけどどうだろう。
「ミスリルを装飾品にするなんて贅沢だね」
「そうなんですか?」
「ミスリルは武器や防具にした方がいいんですよ。魔力が浸透しやすいのでピッタリなんです」
常識がない僕にとっては勉強になる話でした。そうか~ミスリルって魔力が浸透しやすいんだね。覚えておこう。
「人数分いりますか?」
「いやいや、そんなに金に余裕はないよ。これだけでも金貨1枚はくだらないだろ?」
「え?銀貨7枚で売る予定ですけど」
「「「銀貨ッ」」」
三人は値段を聞いて首を傾げている。ミスリルは素材として優秀で高値で取引されている。指輪サイズでもミスリルの値段は高い、金貨までとは言わないが銀貨8枚ほどの値段になるだろう。ルークはミスリルをタダで手に入れているので値段を気にした事がない。とても良心的なルークであった。
「じゃあ、2個頼む」
「は~い、それとポーションもおまけしますね。実は新商品なので試したいんです。クイナさんにも飲ませてみてください」
「あ、ありがとう。試させてもらうよ・・・」
ダッジ達は唖然としながらルークとやりとりをしてミスリルの指輪二個とポーションを4個貰った。指輪とポーションを呆然として見つめながら小鳥のさえずり亭を後にする三人であった。
「あのポーションはちゃんと効くかな~。今度結果をきいてみよ~っと」
ルークはルンルンしながら自室に戻って行く。
「湧くポーションから湧いた回復薬を別の瓶に詰めただけだから何だか悪いことした気分だけど、いい結果がでたら嬉しいからね」
ルークは渡した分のポーションを補充していく。ポーションの瓶を傾けて別の瓶に注ぐ、瓶を元に戻すとポーションが湧いて元の量に戻って行く。その異常な様子を見てミスリーは欠伸をしていた。これがすでに日常になっているようだ。
「あっ、そうだ。旅に出る準備をしないとね。モナーナのアイテムバッグを作っておこ~っと」
ルークは上機嫌に制作を進めていく。またもや伝説級のアイテムである、アイテムバッグを作ってしまう。
ルークよりも高級な装備に身を包まれて行くモナーナ、彼女が動くトーチカとなっている事にルークは気付かないのであった。
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