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第十八話 桃とふとももとおしりはほとんど一緒なのかもしれない
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「このあたりはね、わたしの散歩コースなんだよっ」
マニュの案内で森の中を散策する。
王都では『フォレスト森林』と呼ばれている場所だ。もっと奥に行くと山岳地帯になっており、『マウンテン山』といった魔物の巣に到着するそうだ。
入るべからず、というのが人間の中で定着した認識だった。
だから俺もここに来たことはなかったのである。
しかし、いざ来てみると、入り口付近はなかなかいいところだと思った。
魔物も少ないし、自然に囲まれているので見つかりにくくもある。加えて、街からもそう遠くない距離にあるのだから、悪くない。
森ではあるが、俺たちの住んでいる家は少し拓けた場所にあるので、比較的暮らしやすくもあった。
よくこの場所を見つけたものである。
住み心地はとても良かった。
「あ! おにーちゃん、果物は好き? あっちに、美味しいのが生ってる!」
「……本当だ。あれ、桃だよね? なんでこんなところにあるの?」
「分かんない! でも、このあたりって、結構いっぱい果物あるよっ」
魔物も多い森なのでもしかしたら環境が普通とは違うのかもしれない。
色んな植物があるようだ。
そういえばマニュが食後に出してくれるデザートには果物が多い。
これはもしかしたら、自然に生っているのを収穫していたのかもしれない。だからあんなに美味しいと感じたのだろうか。
「おにーちゃん、肩車してもらっていい? 桃、食べたい!」
マニュが肩車を催促してくる。
桃が生っているのは俺が背伸びしても届かない場所である。
でも、マニュを肩車したらギリギリ届きそうだ。
「分かった。乗って」
腰をかがめると、マニュは勢いよく飛び乗ってきた。
小さいとはいえ、体重はそこそこあるだろう。なので、実はしっかり支えられるかどうか不安だったのだが。
「……軽っ。マニュ、ちゃんとごはん食べてる?」
想像以上に軽かった。彼女は邪神なので、何かしているのだろうか。
「んにゃ? ごはんはいっぱい食べてるし、体重は普通だよ?」
予想外にもマニュは何もしていないようだった。
そうか……小さい女の子ってこんなに軽いのか。びっくりした。
「おにーちゃん、もうちょっと右かもっ」
スベスベで柔らかいふとももに挟まれながら、マニュの指示通りに動く。
「採れた! いただきますっ」
「あ、ずるい。俺にも一個ちょうだい」
「え~? じゃあ、わたしの食べかけあげるね! 間接キスになるから嬉しいでしょっ?」
「い、いや……別に嬉しくはないけど」
「ひどーい! じゃあ桃あげないもーん……その代わり、わたしの『ふともも』と『おしり』を堪能させてあげる!」
肩車したまま、急にマニュは俺のほっぺたにふとももを押し付けた。
おしりも密着するように、ギュッと締め付けている。
「せ、セクハラ! これは悪い子がすることだからっ」
「わたし、邪神なので元から悪い子でーす」
確かにその通りだった。
悪の化身に悪を問うこと自体がそもそも間違っているだろう。
しかし、まさかこんな無邪気な悪があるなんて……ここまでかわいいと、断罪できなかった。
「えいっ! どうかなっ? わたしの『桃』は美味しそう? 食べてもいいんだよ?」
「わ、分かった……マニュの食べかけでいいから、普通の桃を食べさせてほしい。間接キスできて嬉しいから、ぜひ食べたいですっ」
触れる太ももとおしりがあまりにも柔らかくてスベスベなので、俺は慌てて降参した。
なんかいい匂いもする……おかしいな。俺と同じ入浴剤しか使ってないはずなのに、こんなに匂いに差が出るのか。
加えて言うと、マニュは現在スカートを履いている……感触がどこか生々しいのだ。彼女は気にしてないようだが、なんか恥ずかしい。
「にひひっ。しょうがないな~……そんなにわたしと間接キスしたいの? だったら、させてあげる!」
俺が戸惑う姿を見るのがマニュは楽しいようだ。
なんだか声も弾んでいた。
「……ありがとう」
食べかけの桃を手渡されて、俺は小さく笑う。
彼女には惑わされることも多いが、一緒にいると楽しそうに笑ってくれるので悪い気はしなかった。
ちょっと前までは、邪神だからという理由で警戒していたがその必要はなかったようである。
マニュは……アンラ・マンユは、ただのかわいい女の子だ。
そんな風に認識しておこう。
「――あ、おにーちゃん。下ろして? お花、摘みに行きたくなっちゃった」
「え? 嘘、家まで我慢できない?」
お花を摘みに行く、とはつまりトイレに行きたくなったということだろう。
「うん、無理……早くぅ」
緊急事態のようだった。
慌てて下ろすと、マニュはすぐに俺の見えないところへと行った。
「ちょっとここで待っててよ、おにーちゃんっ」
……えっと、一応ここは魔物が出る場所である。
本当は小さい女の子を一人にしてはダメだろうが、だからってトイレするのにそばにいるというのは、なんか間違っているだろう。
彼女は邪神だし、今の俺よりはよっぽど強い。でも、なんとなく落ち着かなかった。
マニュには普通の女の子らしく生きてほしいと思っている自分がいる。
なるべく彼女が戦わなくて済むように、俺も早く体を回復させていものだ。
ともあれ、今の俺はやっぱり足手まといにしかならないわけで
仕方ない。少しの間……俺はここで待っておくことにするのだった。
何も起きなければいいけど。
マニュの案内で森の中を散策する。
王都では『フォレスト森林』と呼ばれている場所だ。もっと奥に行くと山岳地帯になっており、『マウンテン山』といった魔物の巣に到着するそうだ。
入るべからず、というのが人間の中で定着した認識だった。
だから俺もここに来たことはなかったのである。
しかし、いざ来てみると、入り口付近はなかなかいいところだと思った。
魔物も少ないし、自然に囲まれているので見つかりにくくもある。加えて、街からもそう遠くない距離にあるのだから、悪くない。
森ではあるが、俺たちの住んでいる家は少し拓けた場所にあるので、比較的暮らしやすくもあった。
よくこの場所を見つけたものである。
住み心地はとても良かった。
「あ! おにーちゃん、果物は好き? あっちに、美味しいのが生ってる!」
「……本当だ。あれ、桃だよね? なんでこんなところにあるの?」
「分かんない! でも、このあたりって、結構いっぱい果物あるよっ」
魔物も多い森なのでもしかしたら環境が普通とは違うのかもしれない。
色んな植物があるようだ。
そういえばマニュが食後に出してくれるデザートには果物が多い。
これはもしかしたら、自然に生っているのを収穫していたのかもしれない。だからあんなに美味しいと感じたのだろうか。
「おにーちゃん、肩車してもらっていい? 桃、食べたい!」
マニュが肩車を催促してくる。
桃が生っているのは俺が背伸びしても届かない場所である。
でも、マニュを肩車したらギリギリ届きそうだ。
「分かった。乗って」
腰をかがめると、マニュは勢いよく飛び乗ってきた。
小さいとはいえ、体重はそこそこあるだろう。なので、実はしっかり支えられるかどうか不安だったのだが。
「……軽っ。マニュ、ちゃんとごはん食べてる?」
想像以上に軽かった。彼女は邪神なので、何かしているのだろうか。
「んにゃ? ごはんはいっぱい食べてるし、体重は普通だよ?」
予想外にもマニュは何もしていないようだった。
そうか……小さい女の子ってこんなに軽いのか。びっくりした。
「おにーちゃん、もうちょっと右かもっ」
スベスベで柔らかいふとももに挟まれながら、マニュの指示通りに動く。
「採れた! いただきますっ」
「あ、ずるい。俺にも一個ちょうだい」
「え~? じゃあ、わたしの食べかけあげるね! 間接キスになるから嬉しいでしょっ?」
「い、いや……別に嬉しくはないけど」
「ひどーい! じゃあ桃あげないもーん……その代わり、わたしの『ふともも』と『おしり』を堪能させてあげる!」
肩車したまま、急にマニュは俺のほっぺたにふとももを押し付けた。
おしりも密着するように、ギュッと締め付けている。
「せ、セクハラ! これは悪い子がすることだからっ」
「わたし、邪神なので元から悪い子でーす」
確かにその通りだった。
悪の化身に悪を問うこと自体がそもそも間違っているだろう。
しかし、まさかこんな無邪気な悪があるなんて……ここまでかわいいと、断罪できなかった。
「えいっ! どうかなっ? わたしの『桃』は美味しそう? 食べてもいいんだよ?」
「わ、分かった……マニュの食べかけでいいから、普通の桃を食べさせてほしい。間接キスできて嬉しいから、ぜひ食べたいですっ」
触れる太ももとおしりがあまりにも柔らかくてスベスベなので、俺は慌てて降参した。
なんかいい匂いもする……おかしいな。俺と同じ入浴剤しか使ってないはずなのに、こんなに匂いに差が出るのか。
加えて言うと、マニュは現在スカートを履いている……感触がどこか生々しいのだ。彼女は気にしてないようだが、なんか恥ずかしい。
「にひひっ。しょうがないな~……そんなにわたしと間接キスしたいの? だったら、させてあげる!」
俺が戸惑う姿を見るのがマニュは楽しいようだ。
なんだか声も弾んでいた。
「……ありがとう」
食べかけの桃を手渡されて、俺は小さく笑う。
彼女には惑わされることも多いが、一緒にいると楽しそうに笑ってくれるので悪い気はしなかった。
ちょっと前までは、邪神だからという理由で警戒していたがその必要はなかったようである。
マニュは……アンラ・マンユは、ただのかわいい女の子だ。
そんな風に認識しておこう。
「――あ、おにーちゃん。下ろして? お花、摘みに行きたくなっちゃった」
「え? 嘘、家まで我慢できない?」
お花を摘みに行く、とはつまりトイレに行きたくなったということだろう。
「うん、無理……早くぅ」
緊急事態のようだった。
慌てて下ろすと、マニュはすぐに俺の見えないところへと行った。
「ちょっとここで待っててよ、おにーちゃんっ」
……えっと、一応ここは魔物が出る場所である。
本当は小さい女の子を一人にしてはダメだろうが、だからってトイレするのにそばにいるというのは、なんか間違っているだろう。
彼女は邪神だし、今の俺よりはよっぽど強い。でも、なんとなく落ち着かなかった。
マニュには普通の女の子らしく生きてほしいと思っている自分がいる。
なるべく彼女が戦わなくて済むように、俺も早く体を回復させていものだ。
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