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第二十六話 朝幼女
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「マニュ……そろそろ、どいてくれない?」
彼女を抱きしめたまま、しばらく経った。
最初は泣きそうになっていたマニュを慰めるために抱きしめていたのだが、落ち着きを取り戻した今も彼女は離れてくれない。
「にひひっ。ちょっとだけ迷惑かけたから、今おにーちゃんにいい思いさせてあげてるのっ」
そう言ってマニュはぐりぐりと体を押し付けてくる。
どうしてこの年頃の女の子ってこんなに柔らかくて体温が高いのだろう。
意識すると、なんか頭がくらくらしてくる。
「わたしの体、気持ち良いよねっ。いっぱい触っていいよ?」
自分の体についてマニュは自覚もあるようだ。
もしかしたら謝罪のつもりでこんなことをしているのかもしれない。
「…………」
昨日までの俺なら、ここでためらってマニュの優しさを断っていた。
だが、昨晩ルーラに『ためらうな』と言われたわけで。
せっかく俺に気を許してくれいるのだ。
拒絶するよりは受け入れた方がいいに決まっている。
「好きなところ触って? 一回だけなら、どこを触っても見なかったことにしてあげるねっ」
「……分かった」
だから俺は、お言葉に甘えることにした。
触りたい箇所に向けてゆっくりと手を伸ばす。
なんだか胸辺りを強調して押し付けられている感じがしなくもないけど、そこまで俺の手は伸びなかった。
俺が選んだ、彼女を触る箇所は――マニュの頭である。
金色の髪の毛を、ゆっくりと撫でた。
「……ふにゃ?」
まさか撫でられるとは思ってなかったのか、マニュは一瞬ポカンとしていた。
「おぉ、やっぱりちっちゃいな」
そんな彼女の頭をくすぐるように手を動かす。
小さな頭はとても撫でやすかった。
硬直する彼女の頭を自由にする。
少ししてから、ようやくマニュが動き出した。
「にゃっ……にゃんで本当に触るのっ? そこは照れて『いやいや』って遠慮するのが、おにーちゃんでしょ!」
彼女にとっても、俺が触れたのは想定外だったらしい。
顔を真っ赤にしていた。
「いきなり触られてびっくりしちゃった……しかもおっぱいじゃなくて、なでなでするなんて、おにーちゃんはセクハラだよぉ」
「……胸より頭の方がセクハラなんだ」
基準がよく分からない。
しかし、なんだかんだ言いつつも、マニュの顔はだらしなく緩みきっていた。
「もう……おにーちゃんは、本当に優しいよねっ。もっと好きになっちゃった」
「俺も、マニュのこと好きだよ?」
「ふーんだっ。どうせ子供だと思って適当なこと言ってるんでしょ? いつか絶対に、エッチなお姉さんになっておにーちゃんを誘惑するからねっ」
……もしこの子が大きくなって今より色気が出てきたら、その時俺は耐えられるのだろうか。
今でさえ発言が挑発的で、見た目が幼いからまだ大丈夫なものの、見た目まで挑発的になったらまずいかもしれない。
でも、まぁいいや。
将来のことは、将来の俺に任せよう。
「おにーちゃん、ストレッチやってたんだよね? わたしも手伝っていい?」
そろそろマニュも満足したようで、ようやく俺の上からどいてくれた。
「手伝ってくれるなら、お願いしようかな」
起き上がって、ストレッチを再開する。
マニュには後ろから押してもらったり、引っ張ってもらったりして、伸ばしにくい箇所を重点的にこなした。
マニュのおかげストレッチも捗りそうだ。
「そういえば、起きるの早かったね。まだ太陽も顔を出してないのに」
最中、軽く雑談も交えてみる。
「おにーちゃんが起きた時に、わたしも起きることにしてるんだよ? いっぱいおにーちゃんとおしゃべりしたいもん」
……なるほど。俺が起きた時にはもう起きていたらしい。
「じゃあ、あの寝言はわざとか」
『おにーちゃん……それわたしのパンツだよぉ……食べたらだめぇ』
衝撃的だった寝言は、わざとだったようである。
「にひひっ。あの時はやっぱり寝ていたので、何言ってるかよく分かんないでーす」
分かりやすくとぼけているが十中八九間違いないだろう。
この子は結構、悪戯好きなのだから。
「嘘つきは良くないよ?」
「邪神だから嘘ついてもいいもーん」
都合が良い時だけマニュは邪神になる。
まぁ、かわいいからいいんだけど。
「それよりもおっぱい当ててるんだけど、嬉しい? 触ってもいいよ?」
さっきからマニュの体が密着していたので、なんとなくそれには気付いていた。
しかし、ここで狼狽えるのはちょっと負けた気がするので、あえて俺も惚けることにした。
「……あばら骨がゴリゴリしてる。もっとごはん食べた方がいいよ?」
「いっぱい食べてるよ!? もー、なんでおにーちゃんはわたしのおっぱいに興味持たないのっ! いじわるっ」
おっぱいに興味を持たないことが意地悪かどうかはさておき。
とにかく、朝からマニュと一緒に過ごせたおかげかとても気分が良かった。
この子たちと一緒にいると心が温かくなる。
このままだと、いつかエレオノーラが言った通り『幼女なしではいられない体』になりそうで怖いな。
でも、幸せならそれで良いかなとも思った――
彼女を抱きしめたまま、しばらく経った。
最初は泣きそうになっていたマニュを慰めるために抱きしめていたのだが、落ち着きを取り戻した今も彼女は離れてくれない。
「にひひっ。ちょっとだけ迷惑かけたから、今おにーちゃんにいい思いさせてあげてるのっ」
そう言ってマニュはぐりぐりと体を押し付けてくる。
どうしてこの年頃の女の子ってこんなに柔らかくて体温が高いのだろう。
意識すると、なんか頭がくらくらしてくる。
「わたしの体、気持ち良いよねっ。いっぱい触っていいよ?」
自分の体についてマニュは自覚もあるようだ。
もしかしたら謝罪のつもりでこんなことをしているのかもしれない。
「…………」
昨日までの俺なら、ここでためらってマニュの優しさを断っていた。
だが、昨晩ルーラに『ためらうな』と言われたわけで。
せっかく俺に気を許してくれいるのだ。
拒絶するよりは受け入れた方がいいに決まっている。
「好きなところ触って? 一回だけなら、どこを触っても見なかったことにしてあげるねっ」
「……分かった」
だから俺は、お言葉に甘えることにした。
触りたい箇所に向けてゆっくりと手を伸ばす。
なんだか胸辺りを強調して押し付けられている感じがしなくもないけど、そこまで俺の手は伸びなかった。
俺が選んだ、彼女を触る箇所は――マニュの頭である。
金色の髪の毛を、ゆっくりと撫でた。
「……ふにゃ?」
まさか撫でられるとは思ってなかったのか、マニュは一瞬ポカンとしていた。
「おぉ、やっぱりちっちゃいな」
そんな彼女の頭をくすぐるように手を動かす。
小さな頭はとても撫でやすかった。
硬直する彼女の頭を自由にする。
少ししてから、ようやくマニュが動き出した。
「にゃっ……にゃんで本当に触るのっ? そこは照れて『いやいや』って遠慮するのが、おにーちゃんでしょ!」
彼女にとっても、俺が触れたのは想定外だったらしい。
顔を真っ赤にしていた。
「いきなり触られてびっくりしちゃった……しかもおっぱいじゃなくて、なでなでするなんて、おにーちゃんはセクハラだよぉ」
「……胸より頭の方がセクハラなんだ」
基準がよく分からない。
しかし、なんだかんだ言いつつも、マニュの顔はだらしなく緩みきっていた。
「もう……おにーちゃんは、本当に優しいよねっ。もっと好きになっちゃった」
「俺も、マニュのこと好きだよ?」
「ふーんだっ。どうせ子供だと思って適当なこと言ってるんでしょ? いつか絶対に、エッチなお姉さんになっておにーちゃんを誘惑するからねっ」
……もしこの子が大きくなって今より色気が出てきたら、その時俺は耐えられるのだろうか。
今でさえ発言が挑発的で、見た目が幼いからまだ大丈夫なものの、見た目まで挑発的になったらまずいかもしれない。
でも、まぁいいや。
将来のことは、将来の俺に任せよう。
「おにーちゃん、ストレッチやってたんだよね? わたしも手伝っていい?」
そろそろマニュも満足したようで、ようやく俺の上からどいてくれた。
「手伝ってくれるなら、お願いしようかな」
起き上がって、ストレッチを再開する。
マニュには後ろから押してもらったり、引っ張ってもらったりして、伸ばしにくい箇所を重点的にこなした。
マニュのおかげストレッチも捗りそうだ。
「そういえば、起きるの早かったね。まだ太陽も顔を出してないのに」
最中、軽く雑談も交えてみる。
「おにーちゃんが起きた時に、わたしも起きることにしてるんだよ? いっぱいおにーちゃんとおしゃべりしたいもん」
……なるほど。俺が起きた時にはもう起きていたらしい。
「じゃあ、あの寝言はわざとか」
『おにーちゃん……それわたしのパンツだよぉ……食べたらだめぇ』
衝撃的だった寝言は、わざとだったようである。
「にひひっ。あの時はやっぱり寝ていたので、何言ってるかよく分かんないでーす」
分かりやすくとぼけているが十中八九間違いないだろう。
この子は結構、悪戯好きなのだから。
「嘘つきは良くないよ?」
「邪神だから嘘ついてもいいもーん」
都合が良い時だけマニュは邪神になる。
まぁ、かわいいからいいんだけど。
「それよりもおっぱい当ててるんだけど、嬉しい? 触ってもいいよ?」
さっきからマニュの体が密着していたので、なんとなくそれには気付いていた。
しかし、ここで狼狽えるのはちょっと負けた気がするので、あえて俺も惚けることにした。
「……あばら骨がゴリゴリしてる。もっとごはん食べた方がいいよ?」
「いっぱい食べてるよ!? もー、なんでおにーちゃんはわたしのおっぱいに興味持たないのっ! いじわるっ」
おっぱいに興味を持たないことが意地悪かどうかはさておき。
とにかく、朝からマニュと一緒に過ごせたおかげかとても気分が良かった。
この子たちと一緒にいると心が温かくなる。
このままだと、いつかエレオノーラが言った通り『幼女なしではいられない体』になりそうで怖いな。
でも、幸せならそれで良いかなとも思った――
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