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「ロボットさんの名前も教えて欲しいんだなコレ!」
こーすけは、ロボットの肩まで登ってきた。ロボットも少し考えてみるが、何も思いつかない。
「私には名前が有りません。お前、ロボットなどとしか呼ばれたことしかないのです」
「そっか!じゃあ僕が名前をつけてもいいかなコレ?ロボット、ロボット、ロボット………ボット!ボット!うん、ロボットさんの名前、ボットってどうかなコレ」
肩に乗ったこーすけは、瞳をキラキラに輝かせ、ロボットの反応を待った。
「ボット…ですか?ボット…ボット」
頭の中で、『ロボットの個体を認識する名称に設定しますか?』と言葉が聞こえてきた。ロボットは、イエスを選択。『個体名ボット 登録完了しました』新たに音声が流れる。
「私の名前、ボットです。私だけの名前です。名前をくれてありがとうございます」
感謝の言葉をこーすけに伝えた。胸の奥が熱くなる、生まれてはじめての経験だった。
ボットとこーすけは、こーすけの巣を作りたいと思っている場所まで、歩いて行く。こーすけは、ボットの肩に止まって歌い始めた。こーすけの歌を聴いていると、ボットは楽しくなってくる。
ボットもこーすけに、歌を教えてもらい、道々歌いながら森の奥に入っていった。
それは、真っ直ぐに道を歩き続けたボットが、初めて道を離れた瞬間だった。
少しばかり、不安でもあった。だけど、こーすけと森の奥に進む道は、真っ直ぐと未来に続く道の様に思えた。今まで重く感じた足が、とても軽く動いている様にも思えた。
「あ!あそこなんだなコレ」
肩に乗って歌っていたこーすけは、パタパタっと翼を羽ばたかせ、一本の真っ直ぐに生えた大きな木の枝に止まった。側にぽっかりと麦わら帽子が収まりそうな穴が空いていた。
「ボット、この穴に麦わら帽子を置いて欲しいんだなコレ」
穴は、ボットの頭より少し高い場所にあり、手を伸ばせば届きそうな位置だった。
「ココに置けばいいんだね」
ボットは、手を伸ばし麦わら帽子が何処かに飛んで行かない様に、しっかりと固定した。固定された麦わら帽子に、こーすけは、ちょこんと入って確かめる。
「完璧なんだなコレ!ボットありがとうなんだなコレ!僕、奥さんを呼んでくるんだなコレ」
こーすけが、奥さんを呼びに行くと飛んでいった。残されたボットは、木の側に洞穴を見つけた。こーすけが戻ってくるまで、洞穴を観察していた。大きな岩が重なり合ってできた洞穴は、雨風を凌ぐのに十分な広さだった。
「ここは、誰も住んでいる気配は無いな」
ボットは、こーすけが戻ってきたら、洞穴にしばらく居ても良いかお願いをしようと考えた。
こーすけは、ロボットの肩まで登ってきた。ロボットも少し考えてみるが、何も思いつかない。
「私には名前が有りません。お前、ロボットなどとしか呼ばれたことしかないのです」
「そっか!じゃあ僕が名前をつけてもいいかなコレ?ロボット、ロボット、ロボット………ボット!ボット!うん、ロボットさんの名前、ボットってどうかなコレ」
肩に乗ったこーすけは、瞳をキラキラに輝かせ、ロボットの反応を待った。
「ボット…ですか?ボット…ボット」
頭の中で、『ロボットの個体を認識する名称に設定しますか?』と言葉が聞こえてきた。ロボットは、イエスを選択。『個体名ボット 登録完了しました』新たに音声が流れる。
「私の名前、ボットです。私だけの名前です。名前をくれてありがとうございます」
感謝の言葉をこーすけに伝えた。胸の奥が熱くなる、生まれてはじめての経験だった。
ボットとこーすけは、こーすけの巣を作りたいと思っている場所まで、歩いて行く。こーすけは、ボットの肩に止まって歌い始めた。こーすけの歌を聴いていると、ボットは楽しくなってくる。
ボットもこーすけに、歌を教えてもらい、道々歌いながら森の奥に入っていった。
それは、真っ直ぐに道を歩き続けたボットが、初めて道を離れた瞬間だった。
少しばかり、不安でもあった。だけど、こーすけと森の奥に進む道は、真っ直ぐと未来に続く道の様に思えた。今まで重く感じた足が、とても軽く動いている様にも思えた。
「あ!あそこなんだなコレ」
肩に乗って歌っていたこーすけは、パタパタっと翼を羽ばたかせ、一本の真っ直ぐに生えた大きな木の枝に止まった。側にぽっかりと麦わら帽子が収まりそうな穴が空いていた。
「ボット、この穴に麦わら帽子を置いて欲しいんだなコレ」
穴は、ボットの頭より少し高い場所にあり、手を伸ばせば届きそうな位置だった。
「ココに置けばいいんだね」
ボットは、手を伸ばし麦わら帽子が何処かに飛んで行かない様に、しっかりと固定した。固定された麦わら帽子に、こーすけは、ちょこんと入って確かめる。
「完璧なんだなコレ!ボットありがとうなんだなコレ!僕、奥さんを呼んでくるんだなコレ」
こーすけが、奥さんを呼びに行くと飛んでいった。残されたボットは、木の側に洞穴を見つけた。こーすけが戻ってくるまで、洞穴を観察していた。大きな岩が重なり合ってできた洞穴は、雨風を凌ぐのに十分な広さだった。
「ここは、誰も住んでいる気配は無いな」
ボットは、こーすけが戻ってきたら、洞穴にしばらく居ても良いかお願いをしようと考えた。
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