未完成のロボット

りんくま

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「お父ちゃんは、ずっと後悔をしていたんだコレ」

こーすけたちの巣がある木の根元に座り込んだボット。投げ出された足にこーすけは、パタパタっと飛んで止まった。足の上をぴょんぴょんと跳ねながら、こーすけは、ボットの足の穴に近づいてきた。

「このボットに開けてしまった穴のことをお父ちゃんは謝りたかったんだコレ」
「こーすけ、この穴は私があなたたちを助けなかったからであって、こーすけたちは、何も悪くないです」

首を左右に振ってこーすけは、ボットを否定した。

「急いでいたボットを無理矢理止めようとして、お父ちゃんは穴を開けたんだコレ」

じっとボットの顔を見つめるこーすけ。小さな瞳からポロポロと涙が溢れた。ボットは、そっと指をこーすけに差し出した。こーすけが、チョンっと指に止まるとボットはそっと顔の側まで持ってきた。

ポロポロと涙を流すこーすけに、ボットは胸が痛くなる。

「僕たち親鳥は、子どもが巣立つまで壊れない巣を作るのが、絶対なんだコレ。壊れるような巣を作ってしまったお父ちゃんの責任なんだコレ」
「私は、こーすけが、巣にいたにもかかわらず、巣を踏んでそのまま去って行きました。こーすけを踏みつけてしまったかもしれないのです」
「あれは、巣から飛び出す勇気がなかった弱い僕が悪いんだコレ」

あの日は、こーすけの巣立ちの日だった。なかなか飛び立たないこーすけを飛ばせるために、父親は巣を揺さぶった。運悪く木の枝から外れた巣と一緒にこーすけは、落ちてしまった。そのまま飛び出せば良かったのに、飛ばなかった。

「僕は、ボットの事、最初から解って近づいたんだコレ」
「ごめんなさい。解りませんでした」
「仕方がないよ、解らなくて当然だコレ」

潤んだ瞳でボットをじっと見つめるこーすけ。悲しい顔をしたこーすけをボットはそっと指で撫でた。

「僕は、ずっとボットに謝りたかったんだコレ。お父ちゃんが穴を開けてごめんなさい。僕のせいで、体のあちこちがボロボロになってごめんなさい!友だちだと言ってボットばかりに苦しい思いをさせてごめんなさい!!」
「謝らないでください。私は、こーすけにたくさん色々なことを教えてもらいました。こーすけ、ありがとうございます」






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