結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

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第三部第二章 ダンジョン

巻き物

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 すると、魔族の後ろにあった壁が崩れて一室の部屋が見えた。
 多分あれが巻き物・・・・・。

 突然、ルドラが倒れた。私とは三メートルほど離れているところで倒れている。うつ伏せに彼は、倒れた。

 バタンという音と同時に埃が舞った。そして、石畳に挟まっていた土がルドラは土に返したということを物語っていた。
 
「どうして・・・・・?」

 私の心無しな言葉が何故か反響して、アンも黙ったままになってしまった。
 こんな声誰にも聞いてほしくなかった。
 こんな無惨な声もうダメだよ。
 ルドラはまだ死んでないかもしれないじゃん。

 私がルドラに詰め寄るとアンも詰め寄る。そして、仰向けにして、息をしているのか確認する。

 息をしていないのに、息がしていると錯覚してしまうが、心臓が動いていないことは分かった。だから息をしていないということが分かった。
 
「なんでよ・・・・・。なんでヨォぉぉぉーー! またなんでよういうことになっちゃうのよ! 意味が分からない・・・」

 唇を噛み締めると血が出てきた。当たり前だけど今日は怪我を少ししただけだ。理由はルドラが守っていてくれてたからだ。

「み、ミア、あ、アン。私が死んだのは、呪いだったからだよ・・・・・」虫の息で彼は微笑んだ。そして今度こそ死んでしまった。
 
 呪いとはなんだったのか、分からないまま息を引き取った、彼の顔には微笑えんでおり忠誠を持っているようにして、胸に手を置いていた。
 最期の最後まで人生を没頭したこの人。同胞を人間側に殺されたことを憎んで生きていただろうに。 
 それでも、人間の私に味方してくれたこのお方。

 巻き物のかけらで生き返らせることができるにだろうか? 複数人も生き返らせることができるのなら、私の望みが叶ったようだ。

 そして、私はもう一室に向かったのであった。

 その部屋に入ったら意外と快適だったけど、巻き物はなくある扉だけがあった。アンもそのドアをただ見つめている。何か歪な魔力を感じるし、その上には大天使サムエルの生き返えりの巻き物と書いてあった。

 もしかしたら巻き物というのは嘘でこの扉を開けたらどこかに転生するということなのだろうか? じゃあ、どうやって戻るの? いや何かを組み合わせのかもしれないな?
 よく分からない。

「ミア、ここに書いてるよ? この扉を開けて数十秒待つ。するとある、大天使が出てきて戦闘になるであろう。そして大天使を倒せた場合にだけ生き返りの巻き物をやろう。完全体の巻き物であろう。大天使サムエルの伝言」

 私は一瞬言葉を失った。扉に書かれている内容は、想像を超えるものだった。大天使との戦闘…?それに勝たなければ、ルドラを生き返らせることはできないというのか。

「アン、これ・・・・・本当にやるしかないの?」

アンは目を伏せ、そしてゆっくりと頷いた。彼女も同じように動揺しているのがわかる。ルドラが呪いで命を落とし、今ここにいるのは私たち二人だけ。彼を助けるためには、この扉の向こうにいる大天使サムエルを倒さなければならない。

「ルドラが・・・・・これを望んでいたかはわからないけど・・・でも、私たちにはもうこれしか残ってない」

自分の言葉に、重みを感じた。ルドラが死んでしまった理由が呪いだというなら、その呪いを断ち切る方法が目の前にある。たとえそれがどんなに危険であろうと、引き返すことはできない。

「ミア、やるなら覚悟を決めて。これはただの戦闘じゃない、大天使を相手にするんだ」

アンの声には決意が込められていた。彼女もまた、ここで引くつもりはないのだろう。私も同じだ。ルドラの死を無駄にしないために、彼のために、そして私たち自身のために。

「・・・やろう、アン。私たちで大天使を倒して、プランス、ルドラを生き返らせる」

私は扉に手を伸ばし、深く息を吸い込む。全身に緊張が走るが、今は後悔している暇などない。扉の向こうに待つ運命に、立ち向かうしかない。

扉を開けると、目の前に広がるのは純白の空間だった。空気が澄み渡り、重厚な静けさが漂っている。その中心には、一人の天使が浮かび上がっていた。眩い光に包まれたその姿は、圧倒的な威圧感を放っている。

「・・・・・来たか。凡人どもよ」

大天使サムエルは、冷ややかな声で私たちを見下ろしていた。その声はまるで、すべてを見透かしているかのようだ。

「貴様らが望むのは、命の再生か?しかしそれは容易ではない。我を倒すことができれば・・・その望み、叶えてやろう」

彼の言葉に、私は強く拳を握りしめた。圧倒的な存在感に押しつぶされそうになるが、ここで引くわけにはいかない。

「私たちは・・・必ず勝つ。プランス、ルドラを生き返らせるために!」

私はアンと共に、大天使サムエルに向かって突き進む。
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