91 / 170
第四部一章 大天使達
やっとの思いで
しおりを挟む
強い、ありえないほどに強かった。でも、私は全てを思い出した。
キッカケはなんの変哲もない言葉だった。
『貴女は魔王の嫁、女王です』
という、王の言葉だった。その王は現在、大天使サムエルによって、瀕死の状況に陥っている。とても悲しいが、私が大天使サムエルを討つ。
私は魔王の嫁で魔界の女王。
そして、プランスの嫁でもある。つまり魔王は、プランスであった。
どうして忘れていたのか、それはプランスのお父上が私の全ての記憶を操り、私は人間ということになってしまった(催眠術で)。
だから私はいまの今まで、自分が何か知らなかったらしい。
とても無惨だ。
そしてプランスは、私の記憶を取り戻すため八千回、人間となっている私と旅をした。けれど、道中プランスが死んでしまって私は自害し、プランスは気づいたら蘇っていて同時に私も生き返っていたらしい。
それは、今のように蘇生術を使われたかららしいが、それを誰がやったかは分からない。私の予想ではシルバーや王とかだと思う。
そしてその度に私は、人間のような肌で赤子に生まれ変わったらしい。そしてそんな赤子を、毎回人間が拾い自分の子のように育て上げたらしい。
それから、プランスが私を連れ去り、名をミア・アネリアと名付けたとのことだ(アネリアはプランスと結婚する前の名前)。
そうすると記憶を少し思い出す場合があったがほとんど毎回失敗に終わっていたとのことだ。
記憶を思い出したら次に起きるのは私の死かプランスの死かどちらかの死だった。プランスが死ぬ要因はプランスの父上であった。
私も同時に死んでしまうこともあったらしい。だけど、今回はプランスは私を連れ去る前にお父上を自分の手で討ったのだ。
どうしてそのことを知っているのかというと、そう勘が言ってるからだ!
それに何より驚いたのは、アンは私の妹だったということだ。そして本名は『リン・アネリア』らしい。
どうして記憶を失っているのかはわからなかった。それは多分、リン自身が徹底的に隠しているらしい。
そして、私は大天使サムエルの額に指を当てた。すると、大天使サムエルは消滅し始めた。チリチリに灰になっていく大天使サムエルはまるで弱いように見える。
いやそんなことを考える前に、王に治癒の魔法を。
私は王の元へと突撃する。治癒の魔法を使い王は無事回復した。
「やはり、ミアは強いですね・・・・・?」
「ミア、アンはどこだ?」
王の言葉に頷き、シルバーの言葉には
「アンは大丈夫よ、今は私の結界の中で安らいでいるわ」
っと返した。そうするとシルバーは安堵したように微笑んだ。すると、私の手元に巻き物が降りてきて生き返りの巻き物。読むべし。
その時大事なのが誰を蘇らせたいかだ。複数同時にできる。そして、何回も使える。
私はプランスのお父上以外の死んだ魔族を思い浮かべた。そしてもちろんプランスも頭に思い浮かべた。
とても綺麗な顔を思い浮かべると頬が蕩けそうだ。
でもプランスが魔王になるなんてと今疑った。確かに魔王になれるほどの器はある。
だけど、プランスのような脳たりが魔界を制することができるのか私は不安であった。
けれど、プランスは歴代一強く優しい魔王である。
「プランスいや死んだ魔族が蘇るよ!」
「そうか、同期が蘇るのか。それに歴代の英雄も蘇るのか・・・・・とても嬉しいです」
王は微笑みながら涙を流していた。これは感動の涙と共に信じられないという涙だ。まるで随喜の涙という涙だった。
今までに見たことないほどの流星が魔界の空を優雅に流れていく。それが、魔界の英雄達が蘇るような感じだった。
それに、今まで人間側に殺されてしまった魔族が蘇る証拠になっていた。
「私の望みはまだ終わってないけどね・・・・・?」
私の望みは、人間界も救うということだ。
私も、人間界に長くいて気づいた。
確かに悪い人間もいる、だけど良い人もいるから、無視するのは流石にダメだ。
「やっぱり人間を助けるのですね?」王は反対するような顔をするも、なんとか納得したように頷く。「まあミアがそういうのならば、私もしたがいましょうぞ」
王は立ち上がった。そして空を眺めるとプランスとルドラが落ちてきていることが分かった。
やっとあの声が聞こえるのか・・・・・。
感動だな、いつも聞いていたい声が聞けるなんて感動のほかない。
いつも願っていた声で私のことを褒めてほしい。
私の欲望はそれで果たされる。
そんなことを考えていたらプランスが目の前にいた。
「プランス」
「ミア」
私の名前を呼ばれると涙が流れてきた。そして、プランスは私のことを抱きしめてくれた。
そして優しく撫でてくれて私は本気で泣いちゃう。
「ミア、ありがとう。愛しているよ・・・」
「知ってる・・・」
「やっぱり記憶蘇ったんだね?」
彼の胸は暖かい。感動してしまう。
しかも肌と肌で感じるプランスの体はいつもよりも暖かく感じる。
ああ、ずっとこのままでいたい。
人間界を助けるのはこの幸せを堪能した後で十分足りる。
私にも休憩は必要だ。
それにまだ、プランスも鈍っていると思うし戦う方も一から叩き直さないと・・・・・。
「記憶は戻ったよ。どうして教えてくれなかったの?」
「だって、愛が有れば記憶だって蘇るでしょ?」
キッカケはなんの変哲もない言葉だった。
『貴女は魔王の嫁、女王です』
という、王の言葉だった。その王は現在、大天使サムエルによって、瀕死の状況に陥っている。とても悲しいが、私が大天使サムエルを討つ。
私は魔王の嫁で魔界の女王。
そして、プランスの嫁でもある。つまり魔王は、プランスであった。
どうして忘れていたのか、それはプランスのお父上が私の全ての記憶を操り、私は人間ということになってしまった(催眠術で)。
だから私はいまの今まで、自分が何か知らなかったらしい。
とても無惨だ。
そしてプランスは、私の記憶を取り戻すため八千回、人間となっている私と旅をした。けれど、道中プランスが死んでしまって私は自害し、プランスは気づいたら蘇っていて同時に私も生き返っていたらしい。
それは、今のように蘇生術を使われたかららしいが、それを誰がやったかは分からない。私の予想ではシルバーや王とかだと思う。
そしてその度に私は、人間のような肌で赤子に生まれ変わったらしい。そしてそんな赤子を、毎回人間が拾い自分の子のように育て上げたらしい。
それから、プランスが私を連れ去り、名をミア・アネリアと名付けたとのことだ(アネリアはプランスと結婚する前の名前)。
そうすると記憶を少し思い出す場合があったがほとんど毎回失敗に終わっていたとのことだ。
記憶を思い出したら次に起きるのは私の死かプランスの死かどちらかの死だった。プランスが死ぬ要因はプランスの父上であった。
私も同時に死んでしまうこともあったらしい。だけど、今回はプランスは私を連れ去る前にお父上を自分の手で討ったのだ。
どうしてそのことを知っているのかというと、そう勘が言ってるからだ!
それに何より驚いたのは、アンは私の妹だったということだ。そして本名は『リン・アネリア』らしい。
どうして記憶を失っているのかはわからなかった。それは多分、リン自身が徹底的に隠しているらしい。
そして、私は大天使サムエルの額に指を当てた。すると、大天使サムエルは消滅し始めた。チリチリに灰になっていく大天使サムエルはまるで弱いように見える。
いやそんなことを考える前に、王に治癒の魔法を。
私は王の元へと突撃する。治癒の魔法を使い王は無事回復した。
「やはり、ミアは強いですね・・・・・?」
「ミア、アンはどこだ?」
王の言葉に頷き、シルバーの言葉には
「アンは大丈夫よ、今は私の結界の中で安らいでいるわ」
っと返した。そうするとシルバーは安堵したように微笑んだ。すると、私の手元に巻き物が降りてきて生き返りの巻き物。読むべし。
その時大事なのが誰を蘇らせたいかだ。複数同時にできる。そして、何回も使える。
私はプランスのお父上以外の死んだ魔族を思い浮かべた。そしてもちろんプランスも頭に思い浮かべた。
とても綺麗な顔を思い浮かべると頬が蕩けそうだ。
でもプランスが魔王になるなんてと今疑った。確かに魔王になれるほどの器はある。
だけど、プランスのような脳たりが魔界を制することができるのか私は不安であった。
けれど、プランスは歴代一強く優しい魔王である。
「プランスいや死んだ魔族が蘇るよ!」
「そうか、同期が蘇るのか。それに歴代の英雄も蘇るのか・・・・・とても嬉しいです」
王は微笑みながら涙を流していた。これは感動の涙と共に信じられないという涙だ。まるで随喜の涙という涙だった。
今までに見たことないほどの流星が魔界の空を優雅に流れていく。それが、魔界の英雄達が蘇るような感じだった。
それに、今まで人間側に殺されてしまった魔族が蘇る証拠になっていた。
「私の望みはまだ終わってないけどね・・・・・?」
私の望みは、人間界も救うということだ。
私も、人間界に長くいて気づいた。
確かに悪い人間もいる、だけど良い人もいるから、無視するのは流石にダメだ。
「やっぱり人間を助けるのですね?」王は反対するような顔をするも、なんとか納得したように頷く。「まあミアがそういうのならば、私もしたがいましょうぞ」
王は立ち上がった。そして空を眺めるとプランスとルドラが落ちてきていることが分かった。
やっとあの声が聞こえるのか・・・・・。
感動だな、いつも聞いていたい声が聞けるなんて感動のほかない。
いつも願っていた声で私のことを褒めてほしい。
私の欲望はそれで果たされる。
そんなことを考えていたらプランスが目の前にいた。
「プランス」
「ミア」
私の名前を呼ばれると涙が流れてきた。そして、プランスは私のことを抱きしめてくれた。
そして優しく撫でてくれて私は本気で泣いちゃう。
「ミア、ありがとう。愛しているよ・・・」
「知ってる・・・」
「やっぱり記憶蘇ったんだね?」
彼の胸は暖かい。感動してしまう。
しかも肌と肌で感じるプランスの体はいつもよりも暖かく感じる。
ああ、ずっとこのままでいたい。
人間界を助けるのはこの幸せを堪能した後で十分足りる。
私にも休憩は必要だ。
それにまだ、プランスも鈍っていると思うし戦う方も一から叩き直さないと・・・・・。
「記憶は戻ったよ。どうして教えてくれなかったの?」
「だって、愛が有れば記憶だって蘇るでしょ?」
11
あなたにおすすめの小説
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
私が生きていたことは秘密にしてください
月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。
見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。
「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
初耳なのですが…、本当ですか?
あおくん
恋愛
侯爵令嬢の次女として、父親の仕事を手伝ったり、邸の管理をしたりと忙しくしているアニーに公爵家から婚約の申し込みが来た!
でも実際に公爵家に訪れると、異世界から来たという少女が婚約者の隣に立っていて…。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
教養が足りない、ですって
たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる