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第二章
ぶちのめす
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随分と出てきたな。
1、2、3……全部で12人か。
完全に囲まれたって感じだな。
遠巻きに野次馬も集まってきたし、参ったね、こりゃ。
「お前が正直に話してくれれば何もしない。お前は何者だ?」
「だから通りすがりだって言ってるだろ? 新しく越して来たから近所を歩いていただけだよ」
「越して来ただと? お前みたいな奴が越して来たなんて聞いていない! やはり素直に答える気はないようだな。仕方ない。組合で話を聞かせてもらうぞ」
おっと、それは困る。
休みは今日までしかないんだ。
次の休みがいつかわからない以上、面倒に巻き込まれて、無駄に時間を浪費したくない。
「悪いけど、用事があるんで行かせてもらうよ」
俺が歩き出そうとすると、周りの男達が武器を抜いた。
おいおい……。
「抵抗すれば容赦はしない。大人しく投降しろ!」
はぁ? 投降しろってなんだよ。
段々腹が立って来たな。
帝都では貴族だけじゃなくて冒険者まで腐ってんのか?
先に武器を抜いたのはこいつらだし、もう面倒だ。
ぶちのめそう。
「先に武器を抜いたのはお前達だからな。後で喚くなよ?」
「チッ! 手足はどうなっても構わん! 捕らえろ!」
ヴィートとか言うおっさんの合図で周りを囲んでいた男達がジリジリとよってくる。
大人数で囲んでいても不用意に間合いに入ってこないって事は、こいつら馬鹿じゃないな。
油断しないようにしよう。
「はぁあああ!」
「ちぃええええ!」
両脇から2人の男が飛び出して来た。
少し遅れて背後からも2人、無言で突っ込んでくる。
眼前の奴等は突出と後退を繰り返している。
悪くない攻めだ。
こいつら、軍令部の兵士より優秀なんじゃないか?
だけど……。
「前の奴等が牽制って見え見えだよ!」
俺は眼前の2人に向かって突っ込んだ。
攻める気のなかった2人は狼狽えて反応が鈍い。
1人は顔面をぶん殴って吹っ飛ばし、もう1人は腕を取って、俺の背後に向かって背負い投げでぶん投げる。
俺の背後を狙っていた2人はそれを避けれず、受け止めるような形で棒立ちになっていたので、まとめて回し蹴りで蹴り倒す。
これで4人、残り8人。
「な、なんて奴だ……やむを得ん! 殺しても構わん! 全力でいけ!」
おっさんの言葉で残った8人の眼に殺気が宿る。
そこまでやるか?
ん? あっ! 一番後方にいる2人は魔道士か! 詠唱はじめてやがる。
こんな街中で魔法なんて使われたら、被害が拡大するじゃないか!
迷惑な奴等だな。
先に潰しておこう。
「くたばれぇええ!」
「邪魔だよ」
大剣を振りかぶって来た男の懐に入って、鳩尾に一撃入れる。
ありゃ、泡吹いて白目剥いてるよ。
モロに入っちゃった、ごめんね。
おっと、詠唱が終わりかけてる。
ここは本気で突っ込もう。
「……我が敵に炎の……なっ!?」
「はい、ごめんよ」
急に目の前に現れた俺に魔道士達は驚いた顔をしていたから、2人の頭を掴んで、思いっきりぶつけ合わせてみる。
ゴチンって結構大きな鈍い音したけど……あっ、ピクピクしてるから生きてるね。
良かった、良かった。
「ば、馬鹿な……」
「き、き、消えたぞ!? 化物だっ!」
俺の動きが見えてなかったにしても、化物呼ばわりは酷いな。
まぁ、前にも言われた事あるけどね。
残りは5人か。
でも、俺からジリジリと離れて行ってるし、戦意喪失って顔だな。
「お、お、お前達! それでも俺の直属の部下か!? さっさと罪人を捕まえろ!」
罪人? 俺は何にもしてないぞ?
1、2、3……全部で12人か。
完全に囲まれたって感じだな。
遠巻きに野次馬も集まってきたし、参ったね、こりゃ。
「お前が正直に話してくれれば何もしない。お前は何者だ?」
「だから通りすがりだって言ってるだろ? 新しく越して来たから近所を歩いていただけだよ」
「越して来ただと? お前みたいな奴が越して来たなんて聞いていない! やはり素直に答える気はないようだな。仕方ない。組合で話を聞かせてもらうぞ」
おっと、それは困る。
休みは今日までしかないんだ。
次の休みがいつかわからない以上、面倒に巻き込まれて、無駄に時間を浪費したくない。
「悪いけど、用事があるんで行かせてもらうよ」
俺が歩き出そうとすると、周りの男達が武器を抜いた。
おいおい……。
「抵抗すれば容赦はしない。大人しく投降しろ!」
はぁ? 投降しろってなんだよ。
段々腹が立って来たな。
帝都では貴族だけじゃなくて冒険者まで腐ってんのか?
先に武器を抜いたのはこいつらだし、もう面倒だ。
ぶちのめそう。
「先に武器を抜いたのはお前達だからな。後で喚くなよ?」
「チッ! 手足はどうなっても構わん! 捕らえろ!」
ヴィートとか言うおっさんの合図で周りを囲んでいた男達がジリジリとよってくる。
大人数で囲んでいても不用意に間合いに入ってこないって事は、こいつら馬鹿じゃないな。
油断しないようにしよう。
「はぁあああ!」
「ちぃええええ!」
両脇から2人の男が飛び出して来た。
少し遅れて背後からも2人、無言で突っ込んでくる。
眼前の奴等は突出と後退を繰り返している。
悪くない攻めだ。
こいつら、軍令部の兵士より優秀なんじゃないか?
だけど……。
「前の奴等が牽制って見え見えだよ!」
俺は眼前の2人に向かって突っ込んだ。
攻める気のなかった2人は狼狽えて反応が鈍い。
1人は顔面をぶん殴って吹っ飛ばし、もう1人は腕を取って、俺の背後に向かって背負い投げでぶん投げる。
俺の背後を狙っていた2人はそれを避けれず、受け止めるような形で棒立ちになっていたので、まとめて回し蹴りで蹴り倒す。
これで4人、残り8人。
「な、なんて奴だ……やむを得ん! 殺しても構わん! 全力でいけ!」
おっさんの言葉で残った8人の眼に殺気が宿る。
そこまでやるか?
ん? あっ! 一番後方にいる2人は魔道士か! 詠唱はじめてやがる。
こんな街中で魔法なんて使われたら、被害が拡大するじゃないか!
迷惑な奴等だな。
先に潰しておこう。
「くたばれぇええ!」
「邪魔だよ」
大剣を振りかぶって来た男の懐に入って、鳩尾に一撃入れる。
ありゃ、泡吹いて白目剥いてるよ。
モロに入っちゃった、ごめんね。
おっと、詠唱が終わりかけてる。
ここは本気で突っ込もう。
「……我が敵に炎の……なっ!?」
「はい、ごめんよ」
急に目の前に現れた俺に魔道士達は驚いた顔をしていたから、2人の頭を掴んで、思いっきりぶつけ合わせてみる。
ゴチンって結構大きな鈍い音したけど……あっ、ピクピクしてるから生きてるね。
良かった、良かった。
「ば、馬鹿な……」
「き、き、消えたぞ!? 化物だっ!」
俺の動きが見えてなかったにしても、化物呼ばわりは酷いな。
まぁ、前にも言われた事あるけどね。
残りは5人か。
でも、俺からジリジリと離れて行ってるし、戦意喪失って顔だな。
「お、お、お前達! それでも俺の直属の部下か!? さっさと罪人を捕まえろ!」
罪人? 俺は何にもしてないぞ?
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