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第三章
地獄の予定
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おいおい、テラーズさん。
さっき執事になったばかりなのに何で明日からの俺の予定を把握してるんだい?
「先ずは明朝より凱旋パレードの準備に参加していただき、そのまま帝都の大通りを一周する凱旋パレードに参加となっています。またパレードの終着地点である帝城に到着後は陛下との謁見がございますので、失礼のないようにお願い致します」
「えっ……みょ、明朝? 明日の朝は早いの? ……もう結構夜が更けてるんだけど……」
「謁見後に論功行賞、その後は祝賀会が帝城敷地内にある《銀嶺の館》にて行われます。貴族、上級将校、高級文官が多数参加されますので、もみくちゃにされると思いますが、耐えてください」
「も、もみくちゃって……」
「ああ、そうでした。凱旋パレード、謁見、祝賀会では全て衣装を替える必要がありますから。時間もありませんのでこれからマルタン商店に行きます。大丈夫、連絡して了承を得てありますから」
「夜分に恐れ入るね……って違うでしょっ!? なんだ、そのデススケジュールはっ!? 俺は今日戦地から帰って来たばかりなんだぞ!?」
俺の必死の抗議にも動じず、テラーズは溜息を混じりにこちらを見た。
「そんな事は関係ありませんよ。軍人として貴族として役目を果たさなければならないだけです。准男爵への陞爵披露目もありますしね。明日くらい覚悟なさい」
ぬぬぬ……ま、まぁいい。
閣下からも予定は聞いてたし、その後には1週間の休みがあるんだから、明日ぐらいは我慢するさ。
「それで明後日からの予定ですけど……」
「あ、明後日っ!?」
「何を素っ頓狂な声を出してるんですか? 明後日の朝にはロンドベルゲンの街に向けて出立しますよ。新たな領主として領民達に顔を見せないといけませんからね」
ぐっ……
で、でもロンドベルゲンまでは馬車で2日と聞いたし、その間にゴロゴロできれば……
「馬車の中では領主の役割と街の説明を致しますので、寝る間もないと思ってくださいね」
おのれっ! テラーズ!
さては俺を過労死させる気だなっ!
「到着した翌日には屋敷の使用人の選定をお願い致します。大丈夫です。既に求人は募ってありますから」
何から何まで手配済みとは有能な男よっ!
恐ろしい……俺は君が恐ろしいぞ!
テラーズよっ!
「ロンドベルゲンには3日滞在し、街での予定はその都度説明致します。3日目の夜に帝都に向けて出立し、帰還した翌日から高等士官学校に通う事になっております。以上が現在確定している予定ですな」
予定詰まり過ぎだろ!
いや、待てよ……そうだっ!
「テラーズさん。すまないが、俺は閣下から1週間の休暇をもらっているんだ。軍人としてそこはしっかり休暇をとらないと……」
「ええ、ですから軍人として1週間お休みください。代わりにその1週間、貴族として働いていただきます」
ちーん……終わった。
さっき執事になったばかりなのに何で明日からの俺の予定を把握してるんだい?
「先ずは明朝より凱旋パレードの準備に参加していただき、そのまま帝都の大通りを一周する凱旋パレードに参加となっています。またパレードの終着地点である帝城に到着後は陛下との謁見がございますので、失礼のないようにお願い致します」
「えっ……みょ、明朝? 明日の朝は早いの? ……もう結構夜が更けてるんだけど……」
「謁見後に論功行賞、その後は祝賀会が帝城敷地内にある《銀嶺の館》にて行われます。貴族、上級将校、高級文官が多数参加されますので、もみくちゃにされると思いますが、耐えてください」
「も、もみくちゃって……」
「ああ、そうでした。凱旋パレード、謁見、祝賀会では全て衣装を替える必要がありますから。時間もありませんのでこれからマルタン商店に行きます。大丈夫、連絡して了承を得てありますから」
「夜分に恐れ入るね……って違うでしょっ!? なんだ、そのデススケジュールはっ!? 俺は今日戦地から帰って来たばかりなんだぞ!?」
俺の必死の抗議にも動じず、テラーズは溜息を混じりにこちらを見た。
「そんな事は関係ありませんよ。軍人として貴族として役目を果たさなければならないだけです。准男爵への陞爵披露目もありますしね。明日くらい覚悟なさい」
ぬぬぬ……ま、まぁいい。
閣下からも予定は聞いてたし、その後には1週間の休みがあるんだから、明日ぐらいは我慢するさ。
「それで明後日からの予定ですけど……」
「あ、明後日っ!?」
「何を素っ頓狂な声を出してるんですか? 明後日の朝にはロンドベルゲンの街に向けて出立しますよ。新たな領主として領民達に顔を見せないといけませんからね」
ぐっ……
で、でもロンドベルゲンまでは馬車で2日と聞いたし、その間にゴロゴロできれば……
「馬車の中では領主の役割と街の説明を致しますので、寝る間もないと思ってくださいね」
おのれっ! テラーズ!
さては俺を過労死させる気だなっ!
「到着した翌日には屋敷の使用人の選定をお願い致します。大丈夫です。既に求人は募ってありますから」
何から何まで手配済みとは有能な男よっ!
恐ろしい……俺は君が恐ろしいぞ!
テラーズよっ!
「ロンドベルゲンには3日滞在し、街での予定はその都度説明致します。3日目の夜に帝都に向けて出立し、帰還した翌日から高等士官学校に通う事になっております。以上が現在確定している予定ですな」
予定詰まり過ぎだろ!
いや、待てよ……そうだっ!
「テラーズさん。すまないが、俺は閣下から1週間の休暇をもらっているんだ。軍人としてそこはしっかり休暇をとらないと……」
「ええ、ですから軍人として1週間お休みください。代わりにその1週間、貴族として働いていただきます」
ちーん……終わった。
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