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第四章
縁談問題
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確かに多数縁談の申し込みがあったと聞いてたけど、こんなにあるのか。
ざっと、100通はあるじゃないか。
ったく、帝国貴族ってやつは一体何家あるんだ?
どいつもこいつも見た事もない男に自分の身内を差し出すなんてどうかしてるぞ。
愚痴ってても仕方ないよな……とりあえず片っ端から見ていくか。
どれどれ……って、おいっ!
赤子じゃないかっ!
布団に包まれて幸せそうな顔してるからほっこりするけど、いくら何でも若すぎるわ!
ったく! 次は……歳は15で俺より一つ下だから問題ないけど……いやいやいやいや、何でこんな泣きそうな顔してるんだよ!
絶対嫌なんだろ!?
無理矢理縁談申し込ませてんじゃねえよ!
アホか!
それで次は……おいっ! 年上にも程があるぞ! 絶対に俺のオカンよりも上じゃねぇか!
どう言うつもりなんだよ!
「旦那様? なにか……」
「ぁあ!? ……ああ、ラルフか」
俺の苛立った声に側にいたラルフがシュンとなった。
心配して声をかけてくれたのに、八つ当たりしてごめんな。
「すまん、少し苛立ってた」
「いえ、それは構いませんが、どうされたのですか?」
「これだよ、これ! 縁談写真! 赤子から熟女まで何考えてるんだ? しかも嫌そうな顔の奴までいるじゃねぇか! これが縁談の申し込みか? 俺をなんだと思ってるんだよ!?」
「旦那様落ち着いてください。それに失礼ながらそれはやむを得ない事かと……」
ラルフはその巨体を少し縮こませ、申し訳なさそうに答えた。
別にラルフが悪いわけじゃないから気にしなくていいのに。
「やむを得ないって、どういう事だ?」
「それは旦那様の男爵陞爵は他の貴族達にとっても急な話だったからです。だから慌てて未婚の女性を探したからこれだけバラつきがあるのだと思います」
「慌てて探した? 別に該当者がいないなら縁談なんか申し込まなくていいじゃないか」
「そうは参りません。他の貴族に遅れをとる事になりますから」
また貴族の権力争いかよ。
好きだねぇ、相変わらず。
他人が優遇されるのが気に入らないと見える。
「でも、だからって赤子とかあり得ないだろ? もうちょっと俺と歳が近い子とかいなかったんかな?」
「歳が近いだけならいたでしょうが、それでは勝負にならないと判断したんでしょう」
勝負にならない?
どういう事だ?
「旦那様の側にはヴォルガング少佐やリンテール中尉がいらっしゃいますから。お2人は旦那様と歳も近いですし、あの美貌ですから」
つまり容姿では少佐や中尉に勝てる人物がいなかったから年齢で勝負しようってわけか?
悪いが俺はロリコンでもマザコンでもジェロントフィリアでもない。
的外れも甚だしいな。
「やれやれ、呆れたものだな。だいたい少佐と中尉は仕事仲間だ。勝手に縁談の相手と考えるのは2人に失礼だ」
とは言っても、前にフェルナン少尉が俺が2人に付き纏ってるって噂が流れてるって言ってたからな。
でも、だからと言ってそんな目で俺達を見るとは無粋な奴らもいたもんだ。
「ですが旦那様、こちらにヴォルガング子爵家、リンテール子爵家からの縁談申込がありますよ?」
うぇええええええええええええ!?
なんでやねん!
ざっと、100通はあるじゃないか。
ったく、帝国貴族ってやつは一体何家あるんだ?
どいつもこいつも見た事もない男に自分の身内を差し出すなんてどうかしてるぞ。
愚痴ってても仕方ないよな……とりあえず片っ端から見ていくか。
どれどれ……って、おいっ!
赤子じゃないかっ!
布団に包まれて幸せそうな顔してるからほっこりするけど、いくら何でも若すぎるわ!
ったく! 次は……歳は15で俺より一つ下だから問題ないけど……いやいやいやいや、何でこんな泣きそうな顔してるんだよ!
絶対嫌なんだろ!?
無理矢理縁談申し込ませてんじゃねえよ!
アホか!
それで次は……おいっ! 年上にも程があるぞ! 絶対に俺のオカンよりも上じゃねぇか!
どう言うつもりなんだよ!
「旦那様? なにか……」
「ぁあ!? ……ああ、ラルフか」
俺の苛立った声に側にいたラルフがシュンとなった。
心配して声をかけてくれたのに、八つ当たりしてごめんな。
「すまん、少し苛立ってた」
「いえ、それは構いませんが、どうされたのですか?」
「これだよ、これ! 縁談写真! 赤子から熟女まで何考えてるんだ? しかも嫌そうな顔の奴までいるじゃねぇか! これが縁談の申し込みか? 俺をなんだと思ってるんだよ!?」
「旦那様落ち着いてください。それに失礼ながらそれはやむを得ない事かと……」
ラルフはその巨体を少し縮こませ、申し訳なさそうに答えた。
別にラルフが悪いわけじゃないから気にしなくていいのに。
「やむを得ないって、どういう事だ?」
「それは旦那様の男爵陞爵は他の貴族達にとっても急な話だったからです。だから慌てて未婚の女性を探したからこれだけバラつきがあるのだと思います」
「慌てて探した? 別に該当者がいないなら縁談なんか申し込まなくていいじゃないか」
「そうは参りません。他の貴族に遅れをとる事になりますから」
また貴族の権力争いかよ。
好きだねぇ、相変わらず。
他人が優遇されるのが気に入らないと見える。
「でも、だからって赤子とかあり得ないだろ? もうちょっと俺と歳が近い子とかいなかったんかな?」
「歳が近いだけならいたでしょうが、それでは勝負にならないと判断したんでしょう」
勝負にならない?
どういう事だ?
「旦那様の側にはヴォルガング少佐やリンテール中尉がいらっしゃいますから。お2人は旦那様と歳も近いですし、あの美貌ですから」
つまり容姿では少佐や中尉に勝てる人物がいなかったから年齢で勝負しようってわけか?
悪いが俺はロリコンでもマザコンでもジェロントフィリアでもない。
的外れも甚だしいな。
「やれやれ、呆れたものだな。だいたい少佐と中尉は仕事仲間だ。勝手に縁談の相手と考えるのは2人に失礼だ」
とは言っても、前にフェルナン少尉が俺が2人に付き纏ってるって噂が流れてるって言ってたからな。
でも、だからと言ってそんな目で俺達を見るとは無粋な奴らもいたもんだ。
「ですが旦那様、こちらにヴォルガング子爵家、リンテール子爵家からの縁談申込がありますよ?」
うぇええええええええええええ!?
なんでやねん!
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