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6-4.長い一日④
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「重ねがさねありがとうございました。」
「気にするな。ついでみたいなもんだ。」
「一体、何処であんな技を覚えたんですか?」
「(プィッ)……」
途端に目を逸らして黙り込む。
まぁ、話したくないよな。これを機に私も退散することにしよう。
「では、私はこれで」
「あっ!(ハシッ)待ってくれ。」
「!?」
服の裾を掴まれた。
「……はい。どうされましたか?」
何で呼び止められたんだ?
てか…返事、不自然じゃなかったよな?
「……あぁ、ごめん(パッ)……実は、その……」
妙によそよそしいな。さっきの威勢は何処に行ったんだ?
「ご心配なく。さっきの事は誰にも話したりしません。私だって秘密にしておきたいので。」
「いや、違う。そのことじゃない。」
「……?」
「……聞きたいことが……あるんだ。……出来れば、正直に答えてほしい。」
「………」
参ったな。
あまり答えられる事はないと思うんだけど…まぁ、助けてくれたんだし多少の融通は利かせないとね。
それに……
「あ、『出来れば』だからな?無理にとは言わない。答えたくなければそう言ってくれれば良い。」
何故か、ほっとけないんだよなぁ。
何でだろう?
「……はい、わかりました。あなたの求める答えを用意出来るか分かりませんが、出来る限りお応えいたします。」
「ありがとう。……まず、今は何歳だ?」
「さぁ…多分5歳くらいだと思います。」
「じゃあ、あの薬はお前が作ったのか?」
「はい。わたしがレシピを元に調合した回復薬です。」
「そのレシピって、何処で見つけたんだ?」
「……すみません。それはお答え出来ません。」
「わかった。じゃあ……」
その後、幾つかの取り留めのない質問をされた。
だが、その中にはいくつか身に覚えの無い質問も含まれていた。
「じゃあ、『赤き戦場』って名前に覚えはあるか?」
「いえ、初めて聞く名前ですね。」
「そう…か……」
「……すみません。」
「いや、仕方ないさ。変な質問をして悪かったな。」
少年は深々とお辞儀をする。
「……最後の質問だ。お前の名前は?」
「………」
少し考えた。
だが、沈黙を破り私は言った。
「アレクです。アレクサンダーでもアレクシスでも無く、アレクが名前です。」
「アレク!!(ガバッ)」
「!?!?……なっ!?」
突然、少年に抱き着かれた。
その腕の力は、同い年の子供のものとは思えないほど強く、振り解けなかった。
「(ギウゥゥッ)……やっぱり、お前だったのか…!!」
……お前だった?何のことだ?
「(ギウゥゥゥッ)……」
尚も締め付ける力が強くなる。
何だ!?このまま絞め殺されるのか!?
「(グスッ…ズビッ…)……ア゛…レ゛グゥ……!!」
しかし、どういうわけか少年は泣いていた。
「……えっ?ちょっ……!?」
少年は泣いていた。年相応に、咽びる様に。
大の大人3人に臆する事なく致命傷を与えられる少年が泣く理由なんて見当も付かない私には、ただただ困惑しながら胸を貸すことしか出来なかった。
だけど……何だろう。
私が思っていた第一印象とは、大分違って見える。
最初は、高飛車で狡猾な少年にしか見えなかったが、今の彼を見ていると、まるで親を見つけた迷子の様だ。
……と、その時
[(キィィーンッ)]
眩い閃光と共に機械音の様な甲高い音が響く。
そして……
「(モゾモゾッモゾモゾッ)!!??!?!?」
全身を虫が這いまわる様なむず痒い感覚に襲われる。
「あっ…ちょ…は…離して!…か…かゆい!」
非常に申し訳ないが、とても胸を貸せるような状態ではない!痛みなら充分耐えられる!しかし!痒さやくすぐったさはそうもいかない!気が狂ってしまいそうなくらい全身がむず痒い!直ぐにでも全身を搔きむしりたい!!しかし……
「(ズビッ…グスッ…)ゆるじでぐでぇっ!あのどぎ、俺が……俺がぁっ……!!」
何かを懺悔するのに夢中で、こちらの声が聞こえていないようだ。全然離れてくれない。
「そんなっ!!事より!!早く!!離れて!!」
「嫌だ!!(グスッ)今度こそ(ズズッ)絶対に守るからな!!」
「あぁ!もう!!」
……仕方ないなぁ!!
「ちょっとは…(ガッ)話を!聞けぇ!!(グイッ)」
少年の肩に手を添えて強めに押した。
直後…
「え?(ドッ…ゴォォォーンッ!!)んぁぁぁぁぁぁ!?」
「………は?」
神に誓っても良いが、私はちょっと突き放そうとして押しただけなんだ。
そしたら……
「ンガッ!?(ゴッズ)」
少年は10メートル程後方に吹っ飛んで木の幹に背面を強打した。
「(パラパラパラッ)……ゲボッ…エ゛ホッ……」
「…ぇ……え?」
何だ!?何が起こったんだ!?どうしてこうなった!?
「あっあのっ!大丈夫で(タッ)」
少年の所へ駆け寄ろうとして大地を軽く蹴った。
直後…
「(ブゥン!!)すかぁあ!?(ゴォォォッ)」
とてつもない急加速をした。
「……………ふぅ、度が過ぎたか」
「ぁぁぁ!!(ゴォォォッ)」
「んなぁ!?」
「(ヒュゥ―ッ)ぁぁあああっ!!」
止まらない。そして勢いはそのまま……
「(ゴッッッヅゥン…バキバキバキバキッ……ズッドオォーン!)」
突っ込んだ。その衝撃で木の幹は叩き割られ……轟音を立てて倒れた。
……何処のギャグマンガだよ。
「ってて……て、あれ?……痛く…ない…?」
あれだけの勢いでぶつかったのに、何処も痛くない。
そういえば、むず痒さどころか、体中にあった痛みも無くなっている?……何故だ?
「(ムクッ)あの、さっきなにを…」
「…(ピクッ…ピクピクッ……)」
「えあっ!?」
それどころじゃなかった。
「(ムクッ)…おま…(ゴポッ…ビチャビチャッ…)ゲフッゴボゴボッ」
どうやら、勢い余って少年の腹にロケット頭突きをかましていたらしい。
…どうしよう。すごい吐血しちゃってるよ。
「あ…あー、その……すみません、生きてますか?」
「(ガフ……ゴフッ)……何…とか…ギリギリ…」
なんて事だ。対話が成立してる。普通なら意識なんて無いだろうに。
「それ…より……薬……」
「あ…はい!!」
ひとまず、さっきの薬で治療を試みる。
「(ポワワワワ……スゥゥゥゥゥッ)」
幸い、打ち身や挫きにも効果があったらしい。
「……ふぅ。死ぬかと思った。」
「あの……ほんとに何者なんですか?」
「それは、こっちのセリフだと思うんだが?(#^ω^)」
「あ……」
「10メートル程ぶっ飛ばした挙句、木をへし折ったお前に聞きたいところだがな?」
「(ズシャッ)……ごめんなさい。」
全力で土下座した。
……何でこうなったんだろうか?
「いや……謝るのはこっちだ。悪かったな。いきなり抱きついたりなんかして………嫌だったか?」
「い…いえいえ!ただちょっとびっくりして突き飛ばしてしまいまして。」
気まずいな。話題を逸らすか。
「あっ!そういえば、さっき言ってた『お前だった』って、何の事ですか?さっき聞いて来た質問と、何か関係があるんですか?」
「あっ…えっと、それは……」
「何か、事情があると言う事ですか?」
「……まぁ、そんなとこだ。」
「では、詮索はしません。」
「へ?」
「お互い、隠したい事がある様ですし、おあいこって事にしましょう。」
「あ…あぁ、そうか。助かる。」
よし、それとなく話は逸らせたな。
何というか、こうしてみると年相応って感じなんだよな。
「あぁそれと、これから俺にはタメ口で良いぞ?」
「へ?」
「じゃあ!またなっ!!」
「あっ!ちょ…」
少年は一目散に走り去って行った。
「………」
また……会う事に、なるのか?
「……帰るか。」
何というか……今日は色々ありすぎて疲れた。
森まで戻らずに、例の廃村でさっさと就寝してしまおう。
けど、まぁ…何というか……
「……長い一日だったな。」
「気にするな。ついでみたいなもんだ。」
「一体、何処であんな技を覚えたんですか?」
「(プィッ)……」
途端に目を逸らして黙り込む。
まぁ、話したくないよな。これを機に私も退散することにしよう。
「では、私はこれで」
「あっ!(ハシッ)待ってくれ。」
「!?」
服の裾を掴まれた。
「……はい。どうされましたか?」
何で呼び止められたんだ?
てか…返事、不自然じゃなかったよな?
「……あぁ、ごめん(パッ)……実は、その……」
妙によそよそしいな。さっきの威勢は何処に行ったんだ?
「ご心配なく。さっきの事は誰にも話したりしません。私だって秘密にしておきたいので。」
「いや、違う。そのことじゃない。」
「……?」
「……聞きたいことが……あるんだ。……出来れば、正直に答えてほしい。」
「………」
参ったな。
あまり答えられる事はないと思うんだけど…まぁ、助けてくれたんだし多少の融通は利かせないとね。
それに……
「あ、『出来れば』だからな?無理にとは言わない。答えたくなければそう言ってくれれば良い。」
何故か、ほっとけないんだよなぁ。
何でだろう?
「……はい、わかりました。あなたの求める答えを用意出来るか分かりませんが、出来る限りお応えいたします。」
「ありがとう。……まず、今は何歳だ?」
「さぁ…多分5歳くらいだと思います。」
「じゃあ、あの薬はお前が作ったのか?」
「はい。わたしがレシピを元に調合した回復薬です。」
「そのレシピって、何処で見つけたんだ?」
「……すみません。それはお答え出来ません。」
「わかった。じゃあ……」
その後、幾つかの取り留めのない質問をされた。
だが、その中にはいくつか身に覚えの無い質問も含まれていた。
「じゃあ、『赤き戦場』って名前に覚えはあるか?」
「いえ、初めて聞く名前ですね。」
「そう…か……」
「……すみません。」
「いや、仕方ないさ。変な質問をして悪かったな。」
少年は深々とお辞儀をする。
「……最後の質問だ。お前の名前は?」
「………」
少し考えた。
だが、沈黙を破り私は言った。
「アレクです。アレクサンダーでもアレクシスでも無く、アレクが名前です。」
「アレク!!(ガバッ)」
「!?!?……なっ!?」
突然、少年に抱き着かれた。
その腕の力は、同い年の子供のものとは思えないほど強く、振り解けなかった。
「(ギウゥゥッ)……やっぱり、お前だったのか…!!」
……お前だった?何のことだ?
「(ギウゥゥゥッ)……」
尚も締め付ける力が強くなる。
何だ!?このまま絞め殺されるのか!?
「(グスッ…ズビッ…)……ア゛…レ゛グゥ……!!」
しかし、どういうわけか少年は泣いていた。
「……えっ?ちょっ……!?」
少年は泣いていた。年相応に、咽びる様に。
大の大人3人に臆する事なく致命傷を与えられる少年が泣く理由なんて見当も付かない私には、ただただ困惑しながら胸を貸すことしか出来なかった。
だけど……何だろう。
私が思っていた第一印象とは、大分違って見える。
最初は、高飛車で狡猾な少年にしか見えなかったが、今の彼を見ていると、まるで親を見つけた迷子の様だ。
……と、その時
[(キィィーンッ)]
眩い閃光と共に機械音の様な甲高い音が響く。
そして……
「(モゾモゾッモゾモゾッ)!!??!?!?」
全身を虫が這いまわる様なむず痒い感覚に襲われる。
「あっ…ちょ…は…離して!…か…かゆい!」
非常に申し訳ないが、とても胸を貸せるような状態ではない!痛みなら充分耐えられる!しかし!痒さやくすぐったさはそうもいかない!気が狂ってしまいそうなくらい全身がむず痒い!直ぐにでも全身を搔きむしりたい!!しかし……
「(ズビッ…グスッ…)ゆるじでぐでぇっ!あのどぎ、俺が……俺がぁっ……!!」
何かを懺悔するのに夢中で、こちらの声が聞こえていないようだ。全然離れてくれない。
「そんなっ!!事より!!早く!!離れて!!」
「嫌だ!!(グスッ)今度こそ(ズズッ)絶対に守るからな!!」
「あぁ!もう!!」
……仕方ないなぁ!!
「ちょっとは…(ガッ)話を!聞けぇ!!(グイッ)」
少年の肩に手を添えて強めに押した。
直後…
「え?(ドッ…ゴォォォーンッ!!)んぁぁぁぁぁぁ!?」
「………は?」
神に誓っても良いが、私はちょっと突き放そうとして押しただけなんだ。
そしたら……
「ンガッ!?(ゴッズ)」
少年は10メートル程後方に吹っ飛んで木の幹に背面を強打した。
「(パラパラパラッ)……ゲボッ…エ゛ホッ……」
「…ぇ……え?」
何だ!?何が起こったんだ!?どうしてこうなった!?
「あっあのっ!大丈夫で(タッ)」
少年の所へ駆け寄ろうとして大地を軽く蹴った。
直後…
「(ブゥン!!)すかぁあ!?(ゴォォォッ)」
とてつもない急加速をした。
「……………ふぅ、度が過ぎたか」
「ぁぁぁ!!(ゴォォォッ)」
「んなぁ!?」
「(ヒュゥ―ッ)ぁぁあああっ!!」
止まらない。そして勢いはそのまま……
「(ゴッッッヅゥン…バキバキバキバキッ……ズッドオォーン!)」
突っ込んだ。その衝撃で木の幹は叩き割られ……轟音を立てて倒れた。
……何処のギャグマンガだよ。
「ってて……て、あれ?……痛く…ない…?」
あれだけの勢いでぶつかったのに、何処も痛くない。
そういえば、むず痒さどころか、体中にあった痛みも無くなっている?……何故だ?
「(ムクッ)あの、さっきなにを…」
「…(ピクッ…ピクピクッ……)」
「えあっ!?」
それどころじゃなかった。
「(ムクッ)…おま…(ゴポッ…ビチャビチャッ…)ゲフッゴボゴボッ」
どうやら、勢い余って少年の腹にロケット頭突きをかましていたらしい。
…どうしよう。すごい吐血しちゃってるよ。
「あ…あー、その……すみません、生きてますか?」
「(ガフ……ゴフッ)……何…とか…ギリギリ…」
なんて事だ。対話が成立してる。普通なら意識なんて無いだろうに。
「それ…より……薬……」
「あ…はい!!」
ひとまず、さっきの薬で治療を試みる。
「(ポワワワワ……スゥゥゥゥゥッ)」
幸い、打ち身や挫きにも効果があったらしい。
「……ふぅ。死ぬかと思った。」
「あの……ほんとに何者なんですか?」
「それは、こっちのセリフだと思うんだが?(#^ω^)」
「あ……」
「10メートル程ぶっ飛ばした挙句、木をへし折ったお前に聞きたいところだがな?」
「(ズシャッ)……ごめんなさい。」
全力で土下座した。
……何でこうなったんだろうか?
「いや……謝るのはこっちだ。悪かったな。いきなり抱きついたりなんかして………嫌だったか?」
「い…いえいえ!ただちょっとびっくりして突き飛ばしてしまいまして。」
気まずいな。話題を逸らすか。
「あっ!そういえば、さっき言ってた『お前だった』って、何の事ですか?さっき聞いて来た質問と、何か関係があるんですか?」
「あっ…えっと、それは……」
「何か、事情があると言う事ですか?」
「……まぁ、そんなとこだ。」
「では、詮索はしません。」
「へ?」
「お互い、隠したい事がある様ですし、おあいこって事にしましょう。」
「あ…あぁ、そうか。助かる。」
よし、それとなく話は逸らせたな。
何というか、こうしてみると年相応って感じなんだよな。
「あぁそれと、これから俺にはタメ口で良いぞ?」
「へ?」
「じゃあ!またなっ!!」
「あっ!ちょ…」
少年は一目散に走り去って行った。
「………」
また……会う事に、なるのか?
「……帰るか。」
何というか……今日は色々ありすぎて疲れた。
森まで戻らずに、例の廃村でさっさと就寝してしまおう。
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