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道中
1話
しおりを挟む「やっと2人だねー。」
「にゃぅ」
「ん?アキちゃん?」
「にゃー〔ハル、まだだけど、そろそろ人の気配がするかもだから、2人きりでも、話す時は念話でお願い。〕」
〔分かった。〕
ハルとアキは、フェレーナと別れたあと、ローレンツ王国側から森を出てきた為、目的地のロング帝国を目指し、森の外側を沿って歩いている。
アキは、まだ人の気配はしないが、ハルに話しながら念話も出来るようにさせていく為に早めに念話を使わせていく。
〔ハル?〕
〔んー?〕
〔いつまで抱っこしてるの?あの人と別れるまでって言ってたじゃん。〕
〔んー、もうちょっと…。〕
〔まあ、良いけど。でも、あの人優しかったね。〕
〔は?どこが?〕
〔だって、部下にハルの事紹介する時、あんまり興味がわかないようにだと思うけど、いつも呼んでた『王子様』って呼ばないでいて、そのうえ『オークから助けてくれた』って。もし、『ハイオークから助けてくれた』って言ったら、ハルの気持ち一切考えないでさっきの部下達は多分だけど、無理やりにでもハルを商会に入れるようにフェレーナだっけ、あの人に言ったはずだよ。〕
〔そうかな?〕
〔うん。ハルが人間嫌いそうだったから、あんなにハイテンションで接してたんじゃない?〕
〔え、なんで?そのが逆効果じゃない?〕
〔うーん、わかんないけど、さっきの部下に対しての対応をもし、ハルにしてたら、多分だけど、私もハルもずっと警戒してたでしょ。〕
〔うん、まあ、そうかも。〕
〔だからあえてハイテンションで接してたんじゃない?〕
〔ただ単にあの人笛さんだっけ?が元々あーゆー性格なんじゃない?仕事相手だからちゃんとしてただけで。〕
〔まあ、その可能性もあるけど、てか、『笛』じゃなくて、『フェレーナ』ね。あの人の名前。〕
〔ふーん〕
〔いや、ま、もう会わないだろうしいっか。〕
〔うん。この話し終わり!やっと2人きりなんだから他の人の事考えないのー。〕
〔はいはい。じゃあ、ハルの事考えよう。〕
〔ぼくの事?〕
〔うん。ロング帝国に着いたら、なんでガキが1人で居るんだ?って言われると思うから、設定考えておかないと。〕
〔そっか。〕
〔なんか、案ある?〕
〔んー、ホントの事を交ぜると言いやすいし、バレにくいだろうから〕
〔うん〕
〔うーん…、『両親に言われて出稼ぎに来た。冒険者になれって言われた。』とか?あんまりホントの事混ざってないけど…。〕
〔いいんじゃない。それなら、変に勘ぐられなくて済みそう。〕
〔ね!〕
〔うん。(まあ、『捨てられたのか?』とは考えられそうだけど。それならそれで、優しくしてくれそうだからいっか。)〕
〔あ、そうだ、〕
〔ん?どうした?〕
〔ぼくのステータス、隠しといた方が良いよね?〕
〔そうね。私のは完全に隠すけど、ハルのは完全に隠すと逆に怪しまれるから、一般平均値ぐらいに設定しといたら?〕
〔そうだね、やっとく。〕
ハルとアキは、町に入った後を考えながら歩いていく。
フェレーナと歩くよりかなり早い。
2人が普通に歩くと、フェレーナには全力で走らないと追い付かないぐらい早い。
そのため、魔の森でフェレーナと歩いていた時は、かなりゆっくりだった。
それにもかかわらず、2日で外に出られたのだから、ハルがフェレーナの部下に言ったようにかなり浅い所に居たのだと思われる。
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