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第2章 ゼンパンの素質とシークレットガチャスキル
第94話 再開を見つめる神界では・・・
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「ラッキーさん。よかった。」
神界にいるミラとマイは、いつものようにラッキーを見守っていた。
「ラッキーの母親も妹も良い人でよかったわね。」
「うん。でも・・・ラッキーさん公爵家に戻れる?」
「う~ん。どうだろ?ラッキーを追放して、新たに養子を迎え入れてるのに、養子を解消してラッキーを又迎え入れるって事でしょ。色々手続きとはめんどうだろうとは思うけどできない事はないわ。」
「よかった。」
「でもラッキーがメルト以上の人材だって周りに認められないとダメよ。そうでないと周りからの反発もあるでしょうし、元に戻るのは難しいと思うわ。」
「きっとそれは大丈夫。」
「それは転移の素質を手に入れたから?」
「違う。ラッキーさんだから。」
「・・・そうね。今回母親と妹と再会して、ラッキーの味方が増えたわ。2人がどう動くかはわからないけど、うまく動いてくれるといいわね。」
そして・・・
ミラとマイは公爵家に戻るクッキーとスイートを見ていた。そこでは・・・
公爵家当主ロートと、クッキー、スイートが3人で話し合っていた。
・
・
・
「どうしたんだクッキーもスイートもそんな真剣な顔して。」
「お父様、私はもう耐えられません。あの方が来てから家の中はボロボロです。」
「スイート・・・。いや、それならもう少し待ってくれ。もうすぐ武道会がある。メルトは剣聖だ。きっとそこで良い成績を残す。そしたらうまくいくはずだ。」
「お父様。それでも私は無理です。あの方が私を見る目・・・それを考えると・・・。」
「スイート・・・。」
「あなた。私もスイートと同じ意見です。このままでは公爵家も衰退していくでしょう。」
「クッキー。」
「あなたならどうすれば良いかはきっとわかってるはずでしょう。武道会ではきっとあなたの目を覚ましてくれる事があると思います。あなたならきっと最適の選択をしてくれると願ってます。」
「クッキー!?それはどういう事だ?」
「私に言えるのはここまでです。これはあなた自身が撒いた種です。しっかりと責任をとってくださいまし。」
そう言って、クッキーとスイートはロートの執務室から出た。
「お母様。大丈夫でしょうか?」
「ええ。大丈夫ですよスイート。あの人は家族の事を大事にしていますし、使用人や領民の事をとても思っていますから。それよりもスイート。武道会に行くでしょ。服でも見に行きましょ。しばらく行ってなかったでしょ。」
「はい。お母さま!ラッキーお兄様はとても強くなったって言ってました。観戦できるのが楽しみですね。」
ラッキーと再会した事で久々に笑顔が戻ったクッキーとスイートであった。
・
・
・
「さすがラッキーの母親ね。ラッキーの事を考えてうまく公爵に伝えてくれたわ。公爵は武道会で何かが起こると思ってくれたし、母親の話なら公爵はしっかりと状況を見極められそうね。」
「これでラッキーさんは大丈夫?」
「そうね。ラッキーも言っていたように後は武道会で結果を出すだけ。まあ予選は転移魔法を使わなくても通過はできると思うわ。」
「うん。」
「本選はクジの結果次第ね。まあ剣聖の方は公爵が手をまわして本選からの出場みたいだけど、あの感じじゃ剣聖は1回戦突破も難しいでしょうね。それに普段の行動も目に余るようだからラッキーが活躍しなくても自滅する可能性も高いわね。」
(後はラッキーの運がどんな感じで作用するかね。本選は32名のトーナメント。予選は各50名のバトルロワイヤル式。ラッキーがトーナメントの時に良い場所を引けばベスト4ぐらいまでならいけるはず。本選1回戦で剣聖と当たったらおもしろいんだけど・・・。)
「ラッキーさんなら大丈夫。」
「そうね。今やこの世界でも希少な転移魔法使いだもんね。まさかシークレットガチャスキルで転移魔法を手に入れるとは思わなかったわ。」
「うん。私も驚いた。」
「転移魔法にミスリルの剣にミスリルの腕輪・・・ドンドン強くなるわね。まあそれぐらいないと、王国武道会で結果を出すのは難しかったし丁度良かったわね。」
「うん。」
「ラッキーの運の良さはもはや素質以上ね。銀と金のスライムが両方現れる事といい、転移魔法を王国武道会までに手に入れる事といい、マリアとシルフィーっていう婚約者ができた事といい、今回の母親と妹の事といい、それに・・・レベルが上がった時の能力値の上昇幅もそうね。」
「ラッキーさんは努力したから。」
「そうだったわね。運が良いとはいえ、ラッキーの努力無しには無理だったわね。」
「うん。それに・・・まだまだ強くなるし、ラッキーさんなら周りの人をもっと幸せにできる。」
「そうね。ラッキーならきっとメルトを倒してくれるわ。そしたらもっと多くの人がラッキー救われるわ。マリアや公爵家の人達以外にもね。モートンにもぎゃふんと言わせてやりましょう。」
「うん。」
(ラッキー。頼むわよ。ミラを悲しませないでよ。)
そう言って、ミラとマイは宿の外で必死に素振りをしているラッキーを温かく見守るのだった。
神界にいるミラとマイは、いつものようにラッキーを見守っていた。
「ラッキーの母親も妹も良い人でよかったわね。」
「うん。でも・・・ラッキーさん公爵家に戻れる?」
「う~ん。どうだろ?ラッキーを追放して、新たに養子を迎え入れてるのに、養子を解消してラッキーを又迎え入れるって事でしょ。色々手続きとはめんどうだろうとは思うけどできない事はないわ。」
「よかった。」
「でもラッキーがメルト以上の人材だって周りに認められないとダメよ。そうでないと周りからの反発もあるでしょうし、元に戻るのは難しいと思うわ。」
「きっとそれは大丈夫。」
「それは転移の素質を手に入れたから?」
「違う。ラッキーさんだから。」
「・・・そうね。今回母親と妹と再会して、ラッキーの味方が増えたわ。2人がどう動くかはわからないけど、うまく動いてくれるといいわね。」
そして・・・
ミラとマイは公爵家に戻るクッキーとスイートを見ていた。そこでは・・・
公爵家当主ロートと、クッキー、スイートが3人で話し合っていた。
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「どうしたんだクッキーもスイートもそんな真剣な顔して。」
「お父様、私はもう耐えられません。あの方が来てから家の中はボロボロです。」
「スイート・・・。いや、それならもう少し待ってくれ。もうすぐ武道会がある。メルトは剣聖だ。きっとそこで良い成績を残す。そしたらうまくいくはずだ。」
「お父様。それでも私は無理です。あの方が私を見る目・・・それを考えると・・・。」
「スイート・・・。」
「あなた。私もスイートと同じ意見です。このままでは公爵家も衰退していくでしょう。」
「クッキー。」
「あなたならどうすれば良いかはきっとわかってるはずでしょう。武道会ではきっとあなたの目を覚ましてくれる事があると思います。あなたならきっと最適の選択をしてくれると願ってます。」
「クッキー!?それはどういう事だ?」
「私に言えるのはここまでです。これはあなた自身が撒いた種です。しっかりと責任をとってくださいまし。」
そう言って、クッキーとスイートはロートの執務室から出た。
「お母様。大丈夫でしょうか?」
「ええ。大丈夫ですよスイート。あの人は家族の事を大事にしていますし、使用人や領民の事をとても思っていますから。それよりもスイート。武道会に行くでしょ。服でも見に行きましょ。しばらく行ってなかったでしょ。」
「はい。お母さま!ラッキーお兄様はとても強くなったって言ってました。観戦できるのが楽しみですね。」
ラッキーと再会した事で久々に笑顔が戻ったクッキーとスイートであった。
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「さすがラッキーの母親ね。ラッキーの事を考えてうまく公爵に伝えてくれたわ。公爵は武道会で何かが起こると思ってくれたし、母親の話なら公爵はしっかりと状況を見極められそうね。」
「これでラッキーさんは大丈夫?」
「そうね。ラッキーも言っていたように後は武道会で結果を出すだけ。まあ予選は転移魔法を使わなくても通過はできると思うわ。」
「うん。」
「本選はクジの結果次第ね。まあ剣聖の方は公爵が手をまわして本選からの出場みたいだけど、あの感じじゃ剣聖は1回戦突破も難しいでしょうね。それに普段の行動も目に余るようだからラッキーが活躍しなくても自滅する可能性も高いわね。」
(後はラッキーの運がどんな感じで作用するかね。本選は32名のトーナメント。予選は各50名のバトルロワイヤル式。ラッキーがトーナメントの時に良い場所を引けばベスト4ぐらいまでならいけるはず。本選1回戦で剣聖と当たったらおもしろいんだけど・・・。)
「ラッキーさんなら大丈夫。」
「そうね。今やこの世界でも希少な転移魔法使いだもんね。まさかシークレットガチャスキルで転移魔法を手に入れるとは思わなかったわ。」
「うん。私も驚いた。」
「転移魔法にミスリルの剣にミスリルの腕輪・・・ドンドン強くなるわね。まあそれぐらいないと、王国武道会で結果を出すのは難しかったし丁度良かったわね。」
「うん。」
「ラッキーの運の良さはもはや素質以上ね。銀と金のスライムが両方現れる事といい、転移魔法を王国武道会までに手に入れる事といい、マリアとシルフィーっていう婚約者ができた事といい、今回の母親と妹の事といい、それに・・・レベルが上がった時の能力値の上昇幅もそうね。」
「ラッキーさんは努力したから。」
「そうだったわね。運が良いとはいえ、ラッキーの努力無しには無理だったわね。」
「うん。それに・・・まだまだ強くなるし、ラッキーさんなら周りの人をもっと幸せにできる。」
「そうね。ラッキーならきっとメルトを倒してくれるわ。そしたらもっと多くの人がラッキー救われるわ。マリアや公爵家の人達以外にもね。モートンにもぎゃふんと言わせてやりましょう。」
「うん。」
(ラッキー。頼むわよ。ミラを悲しませないでよ。)
そう言って、ミラとマイは宿の外で必死に素振りをしているラッキーを温かく見守るのだった。
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