23 / 27
23かぼ!アレ
しおりを挟む
唇が触れた瞬間、どこから現れたのか輝く霧がボン!と、かぼパンを包み込んだ。
「えええええええーっ!」
全員が思い切り叫ぶ。
この霧は間違いなくもう何度も目にしている魔力だろう。
でも私に魔力は全くないのにどう言う事?
まさかの展開過ぎて、目玉が落ちそうなぐらい目をかっ開き見つめていると、ゆっくりと霧が晴れていく。
「ハアッ」
ぼんやり見えてきた影に思わず息を飲んだ。
影がいつものミニサイズではない。
本当に大人に戻っているかもしれない。ラン達と目を合わせ、ドキドキで見つめる。
大人のかぼパンは一体どんな姿なんだろう。大人に戻るのは寂しいけど、見てみたい気もする。
絶対にイケメンなのは間違いない。心臓がトントンと跳ねる。
しかしそんな期待も虚しく、霧が晴れた先にいたのは足だけが長くなったかぼパンだった。
「うわー残念!」
期待が大きかった分、思わず口から出た言葉に慌てて口を押さえる。
異変に気付いたかぼパンの表情はクシャっと歪み、小さなおて手を見つめ涙顔。
「僕は一体どうなっているんだ!」
そうだよね、目線は高くなっているのに手が紅葉のまんまだもん。気付くよねー。
「陛下、こちらに鏡が」
リュストがすぐに全身鏡を指さすと、かぼパンは絶叫した。
「ぎゃぁぁぁあああああ!なんなんだこれはっ?!」
これは叫んでもおかしくない。
大人の下半身に子供の上半身が乗っているかなりアレな見た目。仮装大賞みたいな。
「あー、見た目はアレだけど歩くの楽になるんじゃない?」
とりあえず慰めるように言うと、ランとリュストも頷く。
「そうですね、見た目はアレですが大人に戻れて良かったです。下半身だけですが」
「あ、下半身は大人って事はアレも……」
リュストが何を言うか察した私は、軽いアイアンクローを繰り出し下ネタ禁止令を発動。
そんなバタバタな私達をよそに、ショックが大きすぎるのか、かぼパンはガクッと床に膝を突き項垂れた。
うーん、気持ちは分かるけど絵面がシュール過ぎてなんとも言えないこの気持ち。
「まぁ、元気出して。見た目はアレだけど一歩前進じゃない!」
「そうですね。見た目はアレですが……」
「さっきから人の事をアレって言うなぁぁつ!こんな見た目、これからどうすれば良いんだ……」
小さな手でしくしくしながら目を押さえる。
上半身だけ見たら可愛いいつものかぼパンだ。上半身だけね……
でも上唇が少し当たっただけで今まで何をしても変わらなかったのが下半身だけでも大人になるって凄くない?
「少し当たっただけでこの効き目って、本当にキスで呪いが解けるんじゃない?」
「はい、かなりの効き目ですしね。樽が届く前に大人に戻れそうですね」
ランの言葉にビクッとしてしまった。樽の事すっかり忘れてた。
「あー、そうそう!樽!樽があったねーあはは~……」
誤魔化すように笑ってみたが、かぼパンの苦々しい顔が怖い。
「その顔、樽の事を忘れていただろう」
「やだなぁ、忘れるわけないじゃない、私、こう見えても聖女ですから……」
「はあ、聖女としての自覚はあるのか?」
かぼパンはブチブチ文句を言い始めたけど、私なりに努力はしている。飴も液体も鏡も試したし。残るはキス!
「樽の事はちょっと忘れてたけど、頑張ってるつもり!それに足が大人になったのだって聖女の唇が触れたからじゃない?もう一回キスしたら今度は上半身が大人になるかも!」
軽いキスくらい、この上半身だけ超絶可愛いかぼパンになら出来るっ!
「だっ、だがしかし、名ばかりとキスなど……」
頬を桜色に染め、チラチラ見ながら言ってくる。可愛い奴だ。
「照れんなよ?」
あまりの可愛さについ、いつもの調子でからかうとかぼパンは頬をぷくぅと膨らませた。
「この、名ばかりっ!僕が照れているわけがないだろう!他の人とキスをしてもきっと大人になるだろう。よって僕は名ばかりとキスなんかしないぞ!」
ギャーギャー叫びだした様子を見ていたランが呆れたように横に首を振り笑う。
「陛下、そんなに奈那様とキスするのが嫌なら私がキスしてみますね」
「いや……しかし……うぅ、大人に戻れるならば……だがっ」
葛藤しているご様子だが、ランはお構い無しにかぼパンの右の頬に顔を近づける。
ラン、少し唇を突き出してもイケメンなだけあってカッコいい。そう思った時だった。
「やっぱり無理だぁぁぁあ!」
叫んだかぼパンは思い切り顔を左に向けた。
だが、そこには冗談で唇をタコのように突き出していたリュストがいたのである。
完全に伏兵だ。リュストの唇はしっかりと振り向いたかぼパンの唇と重なった。
「ぎゃぁぁぁぁぁあ!」
空気が割れそうな叫び声と共に再び霧に包まれたかぼパン。
皆でどうなるのかと目を丸くして待ち構えていると、キラキラ輝く霧が晴れた先にいたのは口元を一生懸命拭っている元の小さいサイズのかぼパンだった。
「えー!戻った!」
ゴシゴシしてるところも可愛すぎる!
必死なかぼパンを抱き上げてこのサイズが1番だとホッとする。
スンスンと可愛い香りを摂取し落ち着いていると、ランが顎に手を置いて真剣な表情を見せた。
「やはり奈那様のキスじゃないとダメなようですね」
まだ聖女の力を得てないのにキスで大人に戻るって事は……
「かぼパン、もしかして私の事好きなの?」
「はっ!いつの間に抱っこを……」
私の問いかけと言葉が被ったかぼパンは固まり、真夏のビーチに干されたみたいに全身が真っ赤に染まった。
あれ?これマジっぽい?
ツンツンと頬をつつくとワタワタ慌て始める。
「そんなわけないっ……」
否定しようとした時、ランがいつも見せないような厳しい瞳で見つめ首を横に振った。
「陛下!本当に大人に戻りたいなら本音を話して下さい」
ランの迫力に言葉を飲み込むように口を閉ざしたかぼパン。
しんとした室内に沈黙が流れる。
え、これまさかかぼパンが私の事を?
皆がかぼパンに注目していると、俯き口を開いた。
「そうだ……僕は……本当は名ばかりの事が……気になって気になって仕方ないんだぁぁぁ!」
ん?気になる?好きになりそうって事?
中途半端でよく分からないけど、真っ赤な顔が可愛いし、嬉しくてキスしたい気分。
さっきよりもちゃんとしたキスを頬にして、もし大人に戻ったら——私もかぼパンに恋をするかも。
なんて思いながらしたのだが。
再び足だけ大人になったかぼパンはしくしくと泣き、元のミニサイズに戻して貰ったのだった。
「えええええええーっ!」
全員が思い切り叫ぶ。
この霧は間違いなくもう何度も目にしている魔力だろう。
でも私に魔力は全くないのにどう言う事?
まさかの展開過ぎて、目玉が落ちそうなぐらい目をかっ開き見つめていると、ゆっくりと霧が晴れていく。
「ハアッ」
ぼんやり見えてきた影に思わず息を飲んだ。
影がいつものミニサイズではない。
本当に大人に戻っているかもしれない。ラン達と目を合わせ、ドキドキで見つめる。
大人のかぼパンは一体どんな姿なんだろう。大人に戻るのは寂しいけど、見てみたい気もする。
絶対にイケメンなのは間違いない。心臓がトントンと跳ねる。
しかしそんな期待も虚しく、霧が晴れた先にいたのは足だけが長くなったかぼパンだった。
「うわー残念!」
期待が大きかった分、思わず口から出た言葉に慌てて口を押さえる。
異変に気付いたかぼパンの表情はクシャっと歪み、小さなおて手を見つめ涙顔。
「僕は一体どうなっているんだ!」
そうだよね、目線は高くなっているのに手が紅葉のまんまだもん。気付くよねー。
「陛下、こちらに鏡が」
リュストがすぐに全身鏡を指さすと、かぼパンは絶叫した。
「ぎゃぁぁぁあああああ!なんなんだこれはっ?!」
これは叫んでもおかしくない。
大人の下半身に子供の上半身が乗っているかなりアレな見た目。仮装大賞みたいな。
「あー、見た目はアレだけど歩くの楽になるんじゃない?」
とりあえず慰めるように言うと、ランとリュストも頷く。
「そうですね、見た目はアレですが大人に戻れて良かったです。下半身だけですが」
「あ、下半身は大人って事はアレも……」
リュストが何を言うか察した私は、軽いアイアンクローを繰り出し下ネタ禁止令を発動。
そんなバタバタな私達をよそに、ショックが大きすぎるのか、かぼパンはガクッと床に膝を突き項垂れた。
うーん、気持ちは分かるけど絵面がシュール過ぎてなんとも言えないこの気持ち。
「まぁ、元気出して。見た目はアレだけど一歩前進じゃない!」
「そうですね。見た目はアレですが……」
「さっきから人の事をアレって言うなぁぁつ!こんな見た目、これからどうすれば良いんだ……」
小さな手でしくしくしながら目を押さえる。
上半身だけ見たら可愛いいつものかぼパンだ。上半身だけね……
でも上唇が少し当たっただけで今まで何をしても変わらなかったのが下半身だけでも大人になるって凄くない?
「少し当たっただけでこの効き目って、本当にキスで呪いが解けるんじゃない?」
「はい、かなりの効き目ですしね。樽が届く前に大人に戻れそうですね」
ランの言葉にビクッとしてしまった。樽の事すっかり忘れてた。
「あー、そうそう!樽!樽があったねーあはは~……」
誤魔化すように笑ってみたが、かぼパンの苦々しい顔が怖い。
「その顔、樽の事を忘れていただろう」
「やだなぁ、忘れるわけないじゃない、私、こう見えても聖女ですから……」
「はあ、聖女としての自覚はあるのか?」
かぼパンはブチブチ文句を言い始めたけど、私なりに努力はしている。飴も液体も鏡も試したし。残るはキス!
「樽の事はちょっと忘れてたけど、頑張ってるつもり!それに足が大人になったのだって聖女の唇が触れたからじゃない?もう一回キスしたら今度は上半身が大人になるかも!」
軽いキスくらい、この上半身だけ超絶可愛いかぼパンになら出来るっ!
「だっ、だがしかし、名ばかりとキスなど……」
頬を桜色に染め、チラチラ見ながら言ってくる。可愛い奴だ。
「照れんなよ?」
あまりの可愛さについ、いつもの調子でからかうとかぼパンは頬をぷくぅと膨らませた。
「この、名ばかりっ!僕が照れているわけがないだろう!他の人とキスをしてもきっと大人になるだろう。よって僕は名ばかりとキスなんかしないぞ!」
ギャーギャー叫びだした様子を見ていたランが呆れたように横に首を振り笑う。
「陛下、そんなに奈那様とキスするのが嫌なら私がキスしてみますね」
「いや……しかし……うぅ、大人に戻れるならば……だがっ」
葛藤しているご様子だが、ランはお構い無しにかぼパンの右の頬に顔を近づける。
ラン、少し唇を突き出してもイケメンなだけあってカッコいい。そう思った時だった。
「やっぱり無理だぁぁぁあ!」
叫んだかぼパンは思い切り顔を左に向けた。
だが、そこには冗談で唇をタコのように突き出していたリュストがいたのである。
完全に伏兵だ。リュストの唇はしっかりと振り向いたかぼパンの唇と重なった。
「ぎゃぁぁぁぁぁあ!」
空気が割れそうな叫び声と共に再び霧に包まれたかぼパン。
皆でどうなるのかと目を丸くして待ち構えていると、キラキラ輝く霧が晴れた先にいたのは口元を一生懸命拭っている元の小さいサイズのかぼパンだった。
「えー!戻った!」
ゴシゴシしてるところも可愛すぎる!
必死なかぼパンを抱き上げてこのサイズが1番だとホッとする。
スンスンと可愛い香りを摂取し落ち着いていると、ランが顎に手を置いて真剣な表情を見せた。
「やはり奈那様のキスじゃないとダメなようですね」
まだ聖女の力を得てないのにキスで大人に戻るって事は……
「かぼパン、もしかして私の事好きなの?」
「はっ!いつの間に抱っこを……」
私の問いかけと言葉が被ったかぼパンは固まり、真夏のビーチに干されたみたいに全身が真っ赤に染まった。
あれ?これマジっぽい?
ツンツンと頬をつつくとワタワタ慌て始める。
「そんなわけないっ……」
否定しようとした時、ランがいつも見せないような厳しい瞳で見つめ首を横に振った。
「陛下!本当に大人に戻りたいなら本音を話して下さい」
ランの迫力に言葉を飲み込むように口を閉ざしたかぼパン。
しんとした室内に沈黙が流れる。
え、これまさかかぼパンが私の事を?
皆がかぼパンに注目していると、俯き口を開いた。
「そうだ……僕は……本当は名ばかりの事が……気になって気になって仕方ないんだぁぁぁ!」
ん?気になる?好きになりそうって事?
中途半端でよく分からないけど、真っ赤な顔が可愛いし、嬉しくてキスしたい気分。
さっきよりもちゃんとしたキスを頬にして、もし大人に戻ったら——私もかぼパンに恋をするかも。
なんて思いながらしたのだが。
再び足だけ大人になったかぼパンはしくしくと泣き、元のミニサイズに戻して貰ったのだった。
21
あなたにおすすめの小説
うっかり結婚を承諾したら……。
翠月るるな
恋愛
「結婚しようよ」
なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。
相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。
白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。
実際は思った感じではなくて──?
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
婚約破棄された際もらった慰謝料で田舎の土地を買い農家になった元貴族令嬢、野菜を買いにきたベジタリアン第三王子に求婚される
さら
恋愛
婚約破棄された元伯爵令嬢クラリス。
慰謝料代わりに受け取った金で田舎の小さな土地を買い、農業を始めることに。泥にまみれて種を撒き、水をやり、必死に生きる日々。貴族の煌びやかな日々は失ったけれど、土と共に過ごす穏やかな時間が、彼女に新しい幸せをくれる――はずだった。
だがある日、畑に現れたのは野菜好きで有名な第三王子レオニール。
「この野菜は……他とは違う。僕は、あなたが欲しい」
そう言って真剣な瞳で求婚してきて!?
王妃も兄王子たちも立ちはだかる。
「身分違いの恋」なんて笑われても、二人の気持ちは揺るがない。荒れ地を畑に変えるように、愛もまた努力で実を結ぶのか――。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
好きすぎます!※殿下ではなく、殿下の騎獣が
和島逆
恋愛
「ずっと……お慕い申し上げておりました」
エヴェリーナは伯爵令嬢でありながら、飛空騎士団の騎獣世話係を目指す。たとえ思いが叶わずとも、大好きな相手の側にいるために。
けれど騎士団長であり王弟でもあるジェラルドは、自他ともに認める女嫌い。エヴェリーナの告白を冷たく切り捨てる。
「エヴェリーナ嬢。あいにくだが」
「心よりお慕いしております。大好きなのです。殿下の騎獣──……ライオネル様のことが!」
──エヴェリーナのお目当ては、ジェラルドではなく獅子の騎獣ライオネルだったのだ。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる