ムズキュン注意報!7分で恋のドキドキ完結

もっくん

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夢のような美女と目覚まし時計

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僕はカフェでコーヒーを飲みながら本を読んでいた。
ページをめくる手を止め、ふと顔を上げると、視線を感じた。
目を向けると、黒髪のロングヘアーが美しく揺れる、ミステリアスな雰囲気の青いワンピースの女性がじっと僕を見つめている。

陶器のように滑らかな肌、茶色い深い瞳に吸い込まれるようだ。
見つめ返しても彼女は目線を逸らさない。不思議に思ったが、美人だし悪い気はしない。

その後も、何度か本から顔を上げるたびに彼女と目が合った。
そして、僕が本を閉じてカフェを出ると、彼女もまるで示し合わせたかのように席を立ち、ぴったり隣に寄り添ってきた。

「この後、どこに行こうか?」

まるで長年の恋人のような距離感で腕を組まれる。
だが、僕は驚かない。
そっと彼女の腰に腕をまわす。

「そうだね、おいしいラーメンでも食べに行こう。」

僕たちは瞬時にラーメン屋に入っていた。だが、なぜか目の前にあるのはラーメンではなくオムライス。おしゃれなイタリアン風の店内で、なぜかオムライスを食べる僕たち。
オムライスはやがてトンカツに変わっていた。
違和感があるようで当然のような気もする。
でも、彼女といると妙に心地よい。

僕はふと彼女の手を取り、手の甲にキスをした。
彼女は人目もはばからず、僕に唇を重ねてくる。

ラーメン屋に来たはずなのに、気がつくと

僕と彼女はベッドの上で熱く抱き合っていた。

まるで長年の恋人だったかのように、すべてが自然だった。

陶器のような肌を抱き寄せ、彼女の吐息が…

「リーンリーンリーン!!」

突然、耳元でけたたましい音が鳴った。
見ると、彼女が「リーンリーンリーン!!」と叫びながらだんだんと巨大な黄色い目覚まし時計に変わっていく!

「なんだこれは!!」

その瞬間、僕は目を覚ました。
枕元で目覚まし時計が鳴っていた。
…夢だった。なんだよ!いいところだったのに!!!


がっかりしつつも、彼女の存在感だけが心の中に残っている。「あんな素敵な人と付き合えたらなあ……」と夢の余韻に浸りながら、午前中の野暮用を済ませるため繁華街を歩いていた。

「あれ?」

さっき夢の中で見たのとそっくり同じ女性が立って、僕を見て微笑んでいる!
黒髪ロングヘアー、陶器のように滑らかな肌、茶色い深い瞳、服装は夢の時よりカジュアルな黒いポロシャツに細いデニムパンツだ。
似てるだけじゃない、明らかに僕に向けて微笑んでいる。

「こんにちは!」彼女が声をかけてきた。「よかったらこのあとお時間ありますか?」

えっ、逆ナン?これは予知夢!?

ドギマギする僕をよそに彼女は僕を褒めちぎる。
「オシャレな服ですね!」「学生さんですか?」「ここにはよく来るんですか?」「優しそうですね!」

これは……いよいよ夢の続きを体験できるのか!? 僕はドキドキしながら唾を飲み込んだ。
こんなことなら朝もう一度シャワーを浴びてから来るんだった。

「見てほしいものがあるんです。」

まさか、このお姉さんの生まれたままの姿をこれから!?


期待と妄想が膨らむ中、連れて行かれたのは画廊だった。

ん?何かがおかしい。

壁にはイルカや地球、カラフルな海で楽しそうに躍動する動物たちの絵が並んでいる。

「この絵、素晴らしいですよね! 家に飾るだけでも気分が上がるし、それに資産価値もあるんですよ。今10万円ですが、数年後にはもっと価値が出ます! 資産運用にもなるし、一石二鳥! お兄さんなら価値がわかると思います! どうですか?」

これ、よくある絵の営業じゃないか!!

まさか最近の営業は夢の中にまで潜り込んでくるのか!?

僕は不思議な感覚を振り払いながら、全力で画廊から逃げ帰った。

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