ムズキュン注意報!7分で恋のドキドキ完結

もっくん

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僕とあの娘のブラジャー返却シンデレラミッション

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その頃は社員研修で同期だけが集まり、1ヶ月間ビジネスホテルに缶詰で滞在していた。
研修も中盤に差し掛かったある日、溜まった洗濯物を片付けようとホテルのコインランドリーに向かった。

ドアを開けると、ちょうど同期のさつきが洗濯物を取り出しているところだった。
僕は研修期間を通じてさつきのことがだんだん気になっていたところなので、ラッキーと思い話しかける。

「研修お疲れ。洗濯、結構たまるよな。」

「…あ、うん。そうだね。」

さつきは言葉少なに頬を赤らめながらそそくさと洗濯物をカゴに詰め、足早に部屋へ戻っていく。
え、僕なにか変なこと言った?

するとチラリと覗いたカゴの中には、可愛らしい下着っぽい記事が見えていた。
どうやら、さつきは照れていたようだ。
そんなところも可愛いと思ってしまう僕であった。

僕はさつきが使い終わった空きマシンに洗濯物をぶち込み、終わると無造作にカゴに詰めて部屋へ持ち帰った。
畳むのが面倒で、数日間そこから適当に服を取り出して着るというズボラな生活が続く。


しかし、その後の数日間、さつきが研修中に僕をチラチラ見ては気まずそうにしてくる。
何か言い出したそうなのに言えない様子だ。
もしかして僕に気があるんじゃ?と淡い期待を抱き始めてしまう僕。


そんなある日、カゴからシャツを取り出そうとした僕は、思わず目を疑った。
僕のガサツな洗濯物の中に白いレースが縁にあしらわれた小ぶりのピンクの可愛らしいブラジャーが混ざっていたのだ。

ど、どんな状況?
冷静に考えてみるとさつきがマシンに忘れたものが、僕の洗濯物に紛れ込んでいたらしい。


翌日、適当な電器屋の紙袋を用意し、ブラジャーを入れて研修中にさつきへ渡そうとした。
研修ルームからさつきを呼び出すのも目立つし、自然な流れで渡す方がいいと思ったのだが、今思えば、それが間違いだった。

「これ、忘れてたんじゃない?」

研修の休憩時間に小声で手渡すと、さつきは一瞬固まった後、顔を真っ赤にして言い放った。

「私のじゃないし!」

がーん!拒絶された。


僕は予想外にブラジャーを返却できないまま、研修を続ける羽目になった。
袋の中身について誰かに聞かれないかとドキドキしながら、早く返さなければという焦りだけが募る。

その日の研修が終わり、各自の部屋へ戻る廊下で僕はさつきを改めてつかまえた。

「これ、どう見てもさつきのだろ?サイズだって、A65なんてこんな小さいの着けてるのは同期の中でさつきだけだし。他の女子はみんな胸が大きいし!」

「失礼すぎる!知らないってば!」

一言余計だった僕。怒って部屋に戻るさつき。

返却に再び失敗した僕は、ブラジャーをまじまじと見つめる。サイズを確認し、もう一度チャンスを狙うことにした。


その夜、またコインランドリーに行くと、偶然にもさつきがいた。
念のためブラジャーの袋を持ってきておいてよかった。

僕はブラジャーを取り出し、再び返却を申し出る。

「どう考えても、これさつきのだろ?」

「違うってば!」

「サイズはA65だったぞ?」

「私はC70だし!」

(明らかに見栄を張っている…)

「いやいやいや!どう見てもそんなに大きくないだろ。」

「きーーーっ!失礼よ!」

その時、さつきのカゴに入った水色のブラジャーのタグが目に入った。僕は勝ち誇ったように指を指す。

「このサイズ、どれどれ。A65。一致してるよな?さあ、どう反論する?」

「た、たまたまかもしれないし!それが私のブラとは限らないもん!」

「じゃあ持ち主が分からないなら、俺の部屋に飾っておくけどいいのかな?」

「それは…」

さつきはますます追い詰められた表情を浮かべる。僕はさらに畳みかけるように、さつきの洗濯カゴを覗いた。

「そいつを見せてもらおうか。デザインがセットなら、このブラジャーはさつきの物だと確定だよ。」

観念したように、さつきは洗濯カゴの一番上にあったピンクのパンティを広げる。
可愛らしいリボンが中央にあしらわれ、ブラジャーとお揃いの白いレースが施されていた。僕もブラジャーをその横に並べた。

紛れもなく、上下セットだった。

「認めるんだね、さつきクン。」

「……っ!」

顔を真っ赤にして頷くさつき。
こうして僕のブラジャー返却ミッションは、ついに完了したのだった。


しかし物語はここで終わらない。
その日以降の研修で、秘密を共有した僕たちはお互いに意識するようになった。
研修が終わってからは二人で食事に行くようになり、気がつけば恋人同士になっていた。


そして、付き合ってすぐに迎えたさつきの誕生日。僕は彼女を驚かせたくて、記憶していたサイズのランジェリーセットをサプライズでプレゼントした。

「お誕生日おめでとう、さつき。」

「えっ、これ…!?」

華やかなリボンで包まれた箱を開けると、僕が選んだ可愛らしいランジェリーが姿を現す。

さつきは一瞬言葉を失い、そしてほっぺを膨らませた。

「サイズまで覚えて無くていいのに…!」

「だ、だってほら、前に…」

「もう!変態!」

怒るさつきだったが、耳まで真っ赤にしながらしっかりと僕のプレゼントを抱きしめていた。

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