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(2)1対1のランチ キラキラした人たち?
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成り行きで参加の返事をしてしまった2週間後の食事会までの間の期間に、佐藤さんからまた連絡が来た。
「この前はあんまり話せなくてすみません。辞めた会社の話もしてなかったんで今週ランチどうですか?」
タワマン食事会の前に、他のメンバーの素性をちょっと聞いておきたかったというのと佐藤さんが不動産会社を辞めた経緯について興味もあったので応じることにした。
佐藤さんと待ち合わせして1時間くらいのカフェランチをすることになり指定された店で会った。
今度は1対1で佐藤さんとは先輩後輩の仲なので気兼ねなく話せる。
経緯はともかくお互い不動産会社を辞めた身となった今、多少会社や上司の悪口を言い合って溜飲を下げることもできそうだと思った。
「あの会社辞めるのめっちゃ大変だったんですよ!」
会うなり佐藤さんは一気に話してくれた。
「めっちゃ引き留められて…」
ーそりゃそうだろう、佐藤さんは主戦力だし辞める素振りなんてなかった。
「…でも上司との打ち合わせ録音するっていったら急に大人しくなって」
ーおいおい強引だな。
「辞めるって言った1ヶ月後にきっちり辞めました。有休も全部使いました。」
つまり、辞める宣言して即日引き留める上司との会話を録音し、労働基準法を盾に訴訟もちらつかせてその後ほとんど出社せずに辞めたということらしい。
仕事上でトラブったとかでもないようだ。会社側もさぞかし驚いたことだろう。
あんなに会社になじんでいた佐藤さんが唐突にそんな強引に辞めたなんてにわかには信じがたい。
「それで、そのゴタゴタの時期に友達の紹介でいい出会いがあったんですよ。」
彼氏が出来たとかそういう話かと思ったが違った。
ここからが結局は佐藤さんの本題だったのだ。
「すごくキラキラした人たちで、同年代にこんな人たちがいたんだって思いました。来週行くマナミさんもその一人なんですけど。」
佐藤さんの話を要約すると、こうだ。
あるとき友達の紹介でとあるビジネスに携わっている人たちを紹介された。
25~35歳くらいの人たちでマナミさんをはじめとするリーダー格の人たちは、ビジネスをしながら人生を楽しんでいる。みんなキラキラした目をしていて愚痴や人の悪口を言わない。
サラリーマンとしてだれかにやらされる仕事で一度しかない人生を棒に振るのはもったいないと教えられた。
サラリーマンとして世の中に従順に飼い慣らされている人たちは被害者だという真実を知ってしまい、不動産会社はすぐ辞めることにした。
さっき話したとおり引き留められたが、世の中の支配者側のいいなりにはならない。
世の中の人はまだそれに気付いてなくて可哀想だ。
このビジネスで出会った人たちのアドバイスで「人生でやること100リスト」通称「やる100リスト」を作った。
親孝行したい、海外旅行したい、1年で1000万稼ぎたい、憧れのアーティストに会いたいetc.
絶対無理だと思って諦めていたことも言葉にすると本当に叶う。もうすでにそのうちの30が叶った。なんと国内では滅多に当たらない抽選が当たって憧れのアーティストの海外公演を最前列で見られた。
タカさんもやる100リストはいますぐ作った方がいいですよ!
といった具合である。
もう終始佐藤さんのペースだし、話の内容が僕の想定をどんどん越えてくるので理解が追いつかない。
冷静に考えたら、洗脳されておかしくなったか、僕をマルチ商法に勧誘するための作り話に決まっている。
でも1対1でペースに飲まれてしまった僕は佐藤さんのハッピーオーラの影響を受けたままその日のランチを終えた。
不思議と不快感はなかったが、かといって佐藤さんの側になりたいともその時点で一切思っていない。
とりあえず来週訪れるマナミさんたちがどういう人たちかわかっただけでも心の準備ができるのでプラスだと感じた。
「この前はあんまり話せなくてすみません。辞めた会社の話もしてなかったんで今週ランチどうですか?」
タワマン食事会の前に、他のメンバーの素性をちょっと聞いておきたかったというのと佐藤さんが不動産会社を辞めた経緯について興味もあったので応じることにした。
佐藤さんと待ち合わせして1時間くらいのカフェランチをすることになり指定された店で会った。
今度は1対1で佐藤さんとは先輩後輩の仲なので気兼ねなく話せる。
経緯はともかくお互い不動産会社を辞めた身となった今、多少会社や上司の悪口を言い合って溜飲を下げることもできそうだと思った。
「あの会社辞めるのめっちゃ大変だったんですよ!」
会うなり佐藤さんは一気に話してくれた。
「めっちゃ引き留められて…」
ーそりゃそうだろう、佐藤さんは主戦力だし辞める素振りなんてなかった。
「…でも上司との打ち合わせ録音するっていったら急に大人しくなって」
ーおいおい強引だな。
「辞めるって言った1ヶ月後にきっちり辞めました。有休も全部使いました。」
つまり、辞める宣言して即日引き留める上司との会話を録音し、労働基準法を盾に訴訟もちらつかせてその後ほとんど出社せずに辞めたということらしい。
仕事上でトラブったとかでもないようだ。会社側もさぞかし驚いたことだろう。
あんなに会社になじんでいた佐藤さんが唐突にそんな強引に辞めたなんてにわかには信じがたい。
「それで、そのゴタゴタの時期に友達の紹介でいい出会いがあったんですよ。」
彼氏が出来たとかそういう話かと思ったが違った。
ここからが結局は佐藤さんの本題だったのだ。
「すごくキラキラした人たちで、同年代にこんな人たちがいたんだって思いました。来週行くマナミさんもその一人なんですけど。」
佐藤さんの話を要約すると、こうだ。
あるとき友達の紹介でとあるビジネスに携わっている人たちを紹介された。
25~35歳くらいの人たちでマナミさんをはじめとするリーダー格の人たちは、ビジネスをしながら人生を楽しんでいる。みんなキラキラした目をしていて愚痴や人の悪口を言わない。
サラリーマンとしてだれかにやらされる仕事で一度しかない人生を棒に振るのはもったいないと教えられた。
サラリーマンとして世の中に従順に飼い慣らされている人たちは被害者だという真実を知ってしまい、不動産会社はすぐ辞めることにした。
さっき話したとおり引き留められたが、世の中の支配者側のいいなりにはならない。
世の中の人はまだそれに気付いてなくて可哀想だ。
このビジネスで出会った人たちのアドバイスで「人生でやること100リスト」通称「やる100リスト」を作った。
親孝行したい、海外旅行したい、1年で1000万稼ぎたい、憧れのアーティストに会いたいetc.
絶対無理だと思って諦めていたことも言葉にすると本当に叶う。もうすでにそのうちの30が叶った。なんと国内では滅多に当たらない抽選が当たって憧れのアーティストの海外公演を最前列で見られた。
タカさんもやる100リストはいますぐ作った方がいいですよ!
といった具合である。
もう終始佐藤さんのペースだし、話の内容が僕の想定をどんどん越えてくるので理解が追いつかない。
冷静に考えたら、洗脳されておかしくなったか、僕をマルチ商法に勧誘するための作り話に決まっている。
でも1対1でペースに飲まれてしまった僕は佐藤さんのハッピーオーラの影響を受けたままその日のランチを終えた。
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