かわいい後輩は

山縣

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 次の日の朝。
 昨日、朝家に来ると言っていたけれど本当に来るのだろうか。
 坂田本人にも言われたが満更でもない。積極的に話しかけてくるし割と好きなほうだ。話せる人が坂田くらいのせいかもしれないけれど。
 玄関のドアを開けると彼女がいたらなんて話そう。いや、話さなくていいか一方的に話してくれる。なんて考えながら玄関のドアを開けるとだれもいなかった。
 どこかに隠れているなかと思って少し探してみたりたいみんくがずれただけだと思って待ってみたりもしたけれどいないし来なかった。
 少し落ち込んだ気分で学校へ行くと校門のところに坂田がいた。
 「おはようございます先輩。あれ、テンション低くないですか?もしかして私が家の前にいると思ってましたか?」
 「そんなわけないだろ」
 「素直な方がいいこともありますよ先輩」
 一応敬語は使われてるけど僕は舐められているのか。後輩にも舐められるなんてたまったもんじゃない。今日はなにか仕返しをしよう。
 

 朝、家には来なかったが休み時間のたびに坂田は僕がいる教室にやってきて大声で小野先輩ファイトですよって叫んで行った。そのせいで坂田にはなにもやり返せなかった。やり返すことがなにも思いつかなかったけれど。
 周りにどんな目で見られているのか気になったが見る勇気もなくて机に突っ伏した。
 そのあとも昼休みにまたやってきて坂田の押しに負け、お弁当を一緒に食べ、予鈴が鳴るまで独り言を聞いていた。
 ずっと仕返しを考えていたけれどまた思いつかず。
 休み時間は来ていたけれど、帰りはついてこなかったし、教室にすら来なかった。
 サボりすぎて多分先生に怒られているのだろう。それをキッカケにさぼり癖を直そうとしてくれたらいいのだけれど。
 そんなことを思いながら家へ帰った。
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