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最恐の男
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同じパソコン内に保存されているデータはすぐに見つかった。後にデータを社用から私用に移し替える予定だったのだろう。その保存ファイルの中には録画映像が一つ入っているだけだった。
律は頬杖をついて映像を眺めた。先程の映像とは見違えるほど鮮明に映し出されている。更にアングルも変わっており、こんなこともできるのかと律が関心してしまうほど。
そこに映るのはもちろん愛しい千愛希の姿なわけで、この3日間抱き尽くした体でもある。人目を気にせず着替えをする千愛希。
律といる時には恥じらいながら隠しながら着替えていたため、それも可愛く思えたが惜しげもなく体を晒す姿に、少しだけ律も下半身を硬くさせた。
「あー……まずいな。こんな時に何してんの、俺」
律は自分に呆れながらも、画面から目を逸らせずにいた。
これは確かにお宝映像だ。いっその事このままここに保存しても……って、バカか俺は。それじゃこの男と変わんないじゃん。
同じ男としてこの動画で興奮してしまうのは悲しくもあり、理解もできるようだった。しかし、千愛希の人権を無視した行為には怒りが込み上げる。
「気持ちもわからなくはないけどな……」
律もふと考える。今こんなにも千愛希のことが愛しくてたまらない自分が、突然彼女を手放すことになったとしたら諦め切れないだろうと思えた。
自分の改善点を探して千愛希がどうしたら離れていかないかと必死になるはずだ。だから睦月が千愛希に執着する気持ちもわからなくもなかった。しかし律と睦月で圧倒的に異なるのは、先に千愛希を手放したのは睦月の方であって、その時に彼女を傷付けていること。そして今は律という別の恋人がいること。
恋人同士の喧嘩の縺れが原因で一時距離ができただけの関係ならわかるが、千愛希からしっかり断れているのにもかかわらずこうも追いかけ回すのは立派なストーカー行為だ。
本来防犯のはずのカメラで犯罪に及んだら元も子もない。
「これは見過ごせないな……」
律は軽く操作をすると、保存ファイルから映像をUSBメモリーに移し、それを睦月の保存ファイルから削除した。暫く操作を続けると、ハッキングの形跡を消すように更に作業を重ねなければならなかった。
律は頬杖をついて映像を眺めた。先程の映像とは見違えるほど鮮明に映し出されている。更にアングルも変わっており、こんなこともできるのかと律が関心してしまうほど。
そこに映るのはもちろん愛しい千愛希の姿なわけで、この3日間抱き尽くした体でもある。人目を気にせず着替えをする千愛希。
律といる時には恥じらいながら隠しながら着替えていたため、それも可愛く思えたが惜しげもなく体を晒す姿に、少しだけ律も下半身を硬くさせた。
「あー……まずいな。こんな時に何してんの、俺」
律は自分に呆れながらも、画面から目を逸らせずにいた。
これは確かにお宝映像だ。いっその事このままここに保存しても……って、バカか俺は。それじゃこの男と変わんないじゃん。
同じ男としてこの動画で興奮してしまうのは悲しくもあり、理解もできるようだった。しかし、千愛希の人権を無視した行為には怒りが込み上げる。
「気持ちもわからなくはないけどな……」
律もふと考える。今こんなにも千愛希のことが愛しくてたまらない自分が、突然彼女を手放すことになったとしたら諦め切れないだろうと思えた。
自分の改善点を探して千愛希がどうしたら離れていかないかと必死になるはずだ。だから睦月が千愛希に執着する気持ちもわからなくもなかった。しかし律と睦月で圧倒的に異なるのは、先に千愛希を手放したのは睦月の方であって、その時に彼女を傷付けていること。そして今は律という別の恋人がいること。
恋人同士の喧嘩の縺れが原因で一時距離ができただけの関係ならわかるが、千愛希からしっかり断れているのにもかかわらずこうも追いかけ回すのは立派なストーカー行為だ。
本来防犯のはずのカメラで犯罪に及んだら元も子もない。
「これは見過ごせないな……」
律は軽く操作をすると、保存ファイルから映像をUSBメモリーに移し、それを睦月の保存ファイルから削除した。暫く操作を続けると、ハッキングの形跡を消すように更に作業を重ねなければならなかった。
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