【R18】美人過ぎる○○は今日も旦那様からの寵愛を受ける

雪村こはる

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友人の悩み

【3】

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 月曜日。朝が弱い旦那様は、今日も眠たい目を擦りながら出勤していった。
 朝食後の食器を片付けて、洗濯をする。昨日取り込んでハンガーにかけてあったあまねくんのシャツをアイロンがけした。

 一段落ついてから、私は茉紀に電話をかけた。あまねくんに無駄だと言われても、気になって仕方がないんだ。

 茉紀には、間違った方向に行ってほしくないし、ハイジさんのことだってどういう関係なのかちゃんと教えてほしい。

「もしもーし。どうしたぁ?」

 明るい茉紀の声が聞こえる。茉紀も主婦で子持ちなのだから、私と同じように旦那さんを見送って、家事をしているところだろう。

「おはよう。今大丈夫?」

「うん。子供らまだ寝てるからいいよ」

 子供が寝ている内に、できる家事はしておきたかったかななんて申し訳なく思う。しかし、私は気になって気になって仕方がないのだ。

「あ、あのね! ちょっと聞きたいことがあって……」

「何、改まって」

「あのさ……一昨日、茉紀とハイジさんが一緒に歩いてるところ見ちゃったんだけど……」

「ああ、そう。何だ、じゃあ声かけてくれればよかったのに」

 何でもないことのように茉紀は笑って言った。この反応をみるに、やましいことはないということなんだろうか。

「えっと、道挟んだ向こう側にいたから……。ねぇ、ハイジさんとはしょっちゅう会ってるの?」

「しょっちゅうじゃないよ。私だってそんなに家空けられないし」

「まあ……そうだよね。じゃあ、何で一緒にいたの?」

「……別に。夜中はさすがに家から出られないから、早い時間に付き合ってもらっただけだよ」

 少し考えたように数秒時間を置いて、彼女はそう答えた。

「付き合ってもらっただけって……茉紀、店以外でもハイジさんと会ってるの?」

「たまにね」

「そう……。でも、あんな街中で一緒に歩いてたら、誰に見られるかわかんないよ? 茉紀は結婚して子供もいるし……」

「何、説教するために電話かけてきたの?」

 声のトーンが低くなり、明らかに機嫌が悪くなった様子だ。何か、まずい言い方をしただろうかとこちらも動揺する。

「別に説教とかじゃなくて、私は茉紀のことが心配で……」

「まどかに心配してもらうようなことなんてないから。あんたが思ってるようなこともないし。自分のことで忙しいんじゃないの? 他人ひとの心配してる暇があったら、挙式の準備でも進めたら?」

「まあ……そうなんだけど……」

 あまねくんが言った通りだ。私が色々な用事に追われているから、彼女も言わないのかもしれない。しかし、それにしたってもっと言い方はあるだろうに……。
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