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こんにちは赤ちゃん
【12】
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こんなことが続くのであれば、本当に離婚を考えているのかもしれない。しかし、あれ程までに子供を溺愛していた茉紀が親権を取らずにハイジさんを選ぶなどしてほしくない。それが私の素直な思いだった。
「妻を疑うのは俺も心苦しいし、こんなこと……親友のまどかさんに言うのはおかしいかもしれないけど……浮気でもしてるのかなって……」
「……もしそうだとしたら、どうするんですか?」
「……どうするも何も、責められるわけないじゃないですか。肝心な時に何もしなかった夫です。今となっては茉紀と協力して子育てもしたいって思いますけど……もう俺には心を開いてはくれない気もして。
今まで何もしてこなかったし、茉紀のことも時々煩いって思うこともあったけど……他の男に頼る茉紀を想像して何とも思わない程冷めてたわけじゃないんです」
彼は両手を組んでぎゅっと握りしめた。電話の相手が男性だと知って、いつもその相手と一緒にいるのではないかと考えると気が気じゃないこともわかる。
まして、あまり他人に頼ることなどしない茉紀のことだ。何でも1人でこなすような気の強い女性。私からすれば憧れるが、そんな茉紀が知らない男性に弱い部分を見せている。
自分しか知らない伴侶の姿を、誰かに知られるのは嫌だろうと思う。
私だって、普段は凛としているあまねくんが、私の知らない女性に甘えるような仕草を見せていたら嫉妬で狂いそうになるだろう。
「こんなことになってやっと気付いても遅いってわかってます。だめな夫で、茉紀のこともたくさん傷付けて……それに、子供達にも寂しい思いをさせてます。今日も茉紀は実家に帰ったけど、本当は男といるんじゃないかって……麗夢だけ引き取ってその男と一緒になるつもりなんじゃないかってそんなことばっかり考えてるんです」
旦那さんもこんなに悩んでいると茉紀は知っているのだろうか。しかし、傷付いているのは茉紀も同じ。それどころか、光輝の時からの不満もあり、色んなことに嫌気がさしているのかもしれない。
こんなに大事なことを聞いても、何の言葉も出てこない。迂闊に慰めの言葉もかけられず、私は自分の無力さを恨んだ。
「妻を疑うのは俺も心苦しいし、こんなこと……親友のまどかさんに言うのはおかしいかもしれないけど……浮気でもしてるのかなって……」
「……もしそうだとしたら、どうするんですか?」
「……どうするも何も、責められるわけないじゃないですか。肝心な時に何もしなかった夫です。今となっては茉紀と協力して子育てもしたいって思いますけど……もう俺には心を開いてはくれない気もして。
今まで何もしてこなかったし、茉紀のことも時々煩いって思うこともあったけど……他の男に頼る茉紀を想像して何とも思わない程冷めてたわけじゃないんです」
彼は両手を組んでぎゅっと握りしめた。電話の相手が男性だと知って、いつもその相手と一緒にいるのではないかと考えると気が気じゃないこともわかる。
まして、あまり他人に頼ることなどしない茉紀のことだ。何でも1人でこなすような気の強い女性。私からすれば憧れるが、そんな茉紀が知らない男性に弱い部分を見せている。
自分しか知らない伴侶の姿を、誰かに知られるのは嫌だろうと思う。
私だって、普段は凛としているあまねくんが、私の知らない女性に甘えるような仕草を見せていたら嫉妬で狂いそうになるだろう。
「こんなことになってやっと気付いても遅いってわかってます。だめな夫で、茉紀のこともたくさん傷付けて……それに、子供達にも寂しい思いをさせてます。今日も茉紀は実家に帰ったけど、本当は男といるんじゃないかって……麗夢だけ引き取ってその男と一緒になるつもりなんじゃないかってそんなことばっかり考えてるんです」
旦那さんもこんなに悩んでいると茉紀は知っているのだろうか。しかし、傷付いているのは茉紀も同じ。それどころか、光輝の時からの不満もあり、色んなことに嫌気がさしているのかもしれない。
こんなに大事なことを聞いても、何の言葉も出てこない。迂闊に慰めの言葉もかけられず、私は自分の無力さを恨んだ。
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