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効果覿面
【6】
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「あまねくんは、いつもこうやって私のことを考えてくれるんだよ。旦那さんがあまねくんでよかった」
私がそう千愛希さんに向かって言えば、あまねくんは瞳を揺らし、その刹那ぱぁっと眩しい程の笑顔を見せた。
か、可愛い……。
最近見た中で一番可愛いぞ……。
胸がきゅんきゅんと音を立てる中、私のあまねくんに対する愛情は増大していくのだった。
「じゃあ、とりあえず日程決めてもらっていい?」
「うん。連絡しておく。あまねくん、ありがとうね」
「俺がそうしたいの。あ、そういえば明日どうする? 実家くる?」
あまねくんが思い付いたかのように眉を上げる。先程気付いた大晦日。ついそこまで迫っていることに気付いたのはいいが、何の準備もしていないことにも気付く。
「そういえば買い物するの忘れてたよ……。お蕎麦もないし、おせちもない」
私が絶句すると「多分、母さんが大量に用意してると思うけど?」なんて言って笑っている。
嬉しそうに張り切って腕を振るうダリアさんを想像し、あまねくんと一緒になって笑った。
それをじっと見つめる千愛希さんの視線に気付いたあまねくんが「よかったら千愛希さんも来ます?」と尋ねた。
「えぇ!?」
そんな言葉を投げ掛けられるとは思っていなかったのか、声を上ずらせて返事をする。
「家族皆いますけどそれでもよければ」
「え!? え!? そんな家族水入らずのところに余所者がお邪魔なんて!」
滅相もないと彼女は顔の前で両手をぶんぶんと振っている。
「律なら好きにすれば? って言いそうだけど」
あまねくんは、無表情で律くんの真似をする。
「言いそう! 似てる!」
私が笑って言えば千愛希さんもつられて笑う。守屋家の皆なら千愛希さんのことも受け入れてくれるだろう。
「奏ちゃんは帰ってくるの?」
「どうだろうね。いつでも連絡取ってるわけじゃないし……気まぐれだから気が向けば帰って……朋樹といるかもね」
思い付いたように動きを止めたあまねくんに私も「あー!」と声をあげる。出会って初めての大晦日だ。恋人同士甘い時間を過ごすかもしれないと私とあまねくんの初めての大晦日を思い出した。
「ね。だから奏はいないかもしれないし、よければどうぞ」
再びあまねくんが千愛希さんに視線を向けると、彼女は私の方を見る。
「あまねくんがそう言ってるから、私のことは気にしないで。ダリアさんなら歓迎してくれそうだけどね」
「俺もそう思うよ。連絡してみようか」
あまねくんはその場で電話をかけ、案の定食材を買いすぎて困ってるからと千愛希さんの訪問を喜んでくれた。
ダリアさんの一言で明日は守屋家に集合することになった。おそらく千愛希さんから律くんへ連絡もいくだろう。
昨年とは違ったお正月が迎えられそうだと私も今から楽しみが増えた。
私がそう千愛希さんに向かって言えば、あまねくんは瞳を揺らし、その刹那ぱぁっと眩しい程の笑顔を見せた。
か、可愛い……。
最近見た中で一番可愛いぞ……。
胸がきゅんきゅんと音を立てる中、私のあまねくんに対する愛情は増大していくのだった。
「じゃあ、とりあえず日程決めてもらっていい?」
「うん。連絡しておく。あまねくん、ありがとうね」
「俺がそうしたいの。あ、そういえば明日どうする? 実家くる?」
あまねくんが思い付いたかのように眉を上げる。先程気付いた大晦日。ついそこまで迫っていることに気付いたのはいいが、何の準備もしていないことにも気付く。
「そういえば買い物するの忘れてたよ……。お蕎麦もないし、おせちもない」
私が絶句すると「多分、母さんが大量に用意してると思うけど?」なんて言って笑っている。
嬉しそうに張り切って腕を振るうダリアさんを想像し、あまねくんと一緒になって笑った。
それをじっと見つめる千愛希さんの視線に気付いたあまねくんが「よかったら千愛希さんも来ます?」と尋ねた。
「えぇ!?」
そんな言葉を投げ掛けられるとは思っていなかったのか、声を上ずらせて返事をする。
「家族皆いますけどそれでもよければ」
「え!? え!? そんな家族水入らずのところに余所者がお邪魔なんて!」
滅相もないと彼女は顔の前で両手をぶんぶんと振っている。
「律なら好きにすれば? って言いそうだけど」
あまねくんは、無表情で律くんの真似をする。
「言いそう! 似てる!」
私が笑って言えば千愛希さんもつられて笑う。守屋家の皆なら千愛希さんのことも受け入れてくれるだろう。
「奏ちゃんは帰ってくるの?」
「どうだろうね。いつでも連絡取ってるわけじゃないし……気まぐれだから気が向けば帰って……朋樹といるかもね」
思い付いたように動きを止めたあまねくんに私も「あー!」と声をあげる。出会って初めての大晦日だ。恋人同士甘い時間を過ごすかもしれないと私とあまねくんの初めての大晦日を思い出した。
「ね。だから奏はいないかもしれないし、よければどうぞ」
再びあまねくんが千愛希さんに視線を向けると、彼女は私の方を見る。
「あまねくんがそう言ってるから、私のことは気にしないで。ダリアさんなら歓迎してくれそうだけどね」
「俺もそう思うよ。連絡してみようか」
あまねくんはその場で電話をかけ、案の定食材を買いすぎて困ってるからと千愛希さんの訪問を喜んでくれた。
ダリアさんの一言で明日は守屋家に集合することになった。おそらく千愛希さんから律くんへ連絡もいくだろう。
昨年とは違ったお正月が迎えられそうだと私も今から楽しみが増えた。
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