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効果覿面
【12】
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私はダリアさんと並び、昼食を作った。朝食でないのは、私達以外誰も起きてこないからである。
おばあちゃんとダリアさんは、早めに朝食を摂ったと言うので、私はダリアさんに促されるまま出来立てほやほやの料理を一足先にいただくのだった。
ようやくお昼頃になってお義父さんが起きてきた。いつものビシッと決まったスーツ姿とは違い、寝癖のついたパジャマ姿。土日でも友人達とゴルフに行っていることが多いため、こんなにも無防備な姿を目にするのは初めてだった。
「おはようございます」
「……おはよう。まどかさん、早いね。周はまだ寝てるでしょうに」
「はい。そろそろ起きるかもしれませんね」
目を擦りながら欠伸をする姿はあまねくんそっくりで、声を殺して笑った。
「仕草があまねくんそっくりですね」
ダリアさんに耳打ちすると「そうでしょ。周が学生の時なんて並んであんなだったから、しょうがない人達って文句言ったこともあったの。結局お休みの日は何度言っても無駄だからその内言うのも疲れて寝かせておくことにしたわ」と顔をしかめている。
私と同じだ。そう思うとこりゃ律くんのお嫁さんも大変だろうなと無意識に千愛希さんを見る。
まだ寝ている2人を見て、お義父さんが「いいねぇ。気持ちよさそうで」なんて言ってまた欠伸をした。
うちのお父さんならこたつをひっくり返してぎゃんぎゃん騒ぐだろう。守屋家はとても平和である。
盛り付けをしていると、とんとんと階段を降りる音がする。すぐにあまねくんが入ってきて「まどかさん、早くない? 寝ても寝ても眠いんだけど」そう言って首もとを掻きながら欠伸をしている。
デジャヴですか? そう思う程にお義父さんと似ていた。そして、お義父さん同様こたつの方を見ながら「何だ、仲良しじゃん」そう言ってまた欠伸をした。
何でこんなに平和なんだ……。守屋家のお正月、最高過ぎる……。
私の実家に行かなくてよかったとこっそり安堵の息をついた。
「あれあれ、皆揃ってるね」
そう言っておばあちゃんも入ってくる。昨日は久しぶりにたくさん話をした。あまねくんがまだ感じたことのない胎動を「元気だねぇ」と言いながら喜んでくれた。それを見て「何で俺の時ばっかり!」と彼が拗ねていたのは言うまでもない。
おばあちゃんとダリアさんは、早めに朝食を摂ったと言うので、私はダリアさんに促されるまま出来立てほやほやの料理を一足先にいただくのだった。
ようやくお昼頃になってお義父さんが起きてきた。いつものビシッと決まったスーツ姿とは違い、寝癖のついたパジャマ姿。土日でも友人達とゴルフに行っていることが多いため、こんなにも無防備な姿を目にするのは初めてだった。
「おはようございます」
「……おはよう。まどかさん、早いね。周はまだ寝てるでしょうに」
「はい。そろそろ起きるかもしれませんね」
目を擦りながら欠伸をする姿はあまねくんそっくりで、声を殺して笑った。
「仕草があまねくんそっくりですね」
ダリアさんに耳打ちすると「そうでしょ。周が学生の時なんて並んであんなだったから、しょうがない人達って文句言ったこともあったの。結局お休みの日は何度言っても無駄だからその内言うのも疲れて寝かせておくことにしたわ」と顔をしかめている。
私と同じだ。そう思うとこりゃ律くんのお嫁さんも大変だろうなと無意識に千愛希さんを見る。
まだ寝ている2人を見て、お義父さんが「いいねぇ。気持ちよさそうで」なんて言ってまた欠伸をした。
うちのお父さんならこたつをひっくり返してぎゃんぎゃん騒ぐだろう。守屋家はとても平和である。
盛り付けをしていると、とんとんと階段を降りる音がする。すぐにあまねくんが入ってきて「まどかさん、早くない? 寝ても寝ても眠いんだけど」そう言って首もとを掻きながら欠伸をしている。
デジャヴですか? そう思う程にお義父さんと似ていた。そして、お義父さん同様こたつの方を見ながら「何だ、仲良しじゃん」そう言ってまた欠伸をした。
何でこんなに平和なんだ……。守屋家のお正月、最高過ぎる……。
私の実家に行かなくてよかったとこっそり安堵の息をついた。
「あれあれ、皆揃ってるね」
そう言っておばあちゃんも入ってくる。昨日は久しぶりにたくさん話をした。あまねくんがまだ感じたことのない胎動を「元気だねぇ」と言いながら喜んでくれた。それを見て「何で俺の時ばっかり!」と彼が拗ねていたのは言うまでもない。
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