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愛情
【21】
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「まどかさん、紹介するね。妹の奏」
「は、初めまして! お邪魔しております。一まどかです」
「……初めまして。守屋奏です」
声は初めて聞いたけれど、彼女の姿なら雑誌やネットで何度も見たことがある。
若い子から人気で、SNSもフォロワーがたくさんいた。
世代が違うから、私が購入するファッション誌とは違うけれど、同じ棚に並ぶ雑誌には、何度も彼女が写る表紙を確認している。
「あの……雑誌、何度か拝見したことがあります。凄い活躍されてますね」
少しでも仲良くなりたくて、こちらから話題を振ってみる。
「そうですか。ありがとうございます」
けれど、そっけない反応で、雑誌で見るような笑顔はない。
律くんも笑う方ではないし、プライベートはあまねくんよりも律くんのようにあまり喋るタイプではないのかな。
「奏、さっき電話でも話したまどかさん。頃合いをみて結婚も考えてるんだ」
あまねくんが妹さんにそう言ってくれる。何気なく結婚について触れてくれるのってやっぱり嬉しいな。
まだ3ヶ月だし、結婚なんて早いと思っていたけれど、少しずつあまねくんの家族と距離が近付いて、自然な流れで結婚できたらいいな。
「……結婚?」
結婚という言葉を聞いた途端、彼女は顔をしかめた。何となく、胸がざわざわする。
「うん。将来的には奏のお姉さんにもなるし、仲良くして欲しいと思ってるよ。奏もお姉ちゃん欲しかったって言ってたじゃん」
あまねくんは、優しく微笑んで言葉を続けるが、彼女は更に表情を歪めて「冗談言わないで」と言った。
その冷たく、何トーンか下がった声色に場が凍りついた。
「別にあっくんが好きで付き合ってるっていうのは勝手だよ。でも、結婚してこの家に入るってことでしょ? そんなの絶対に嫌。この人いくつなの? かなより一回り近くも上だよね? そんなのお姉さんじゃなくておばさんじゃん。あっくんもどうかしてるよ。自分よりもいくつも年上の人と結婚しようなんて」
「奏! 何てこと言うの!」
ハッキリと年齢について否定した妹さんに、母親が声を荒げた。
先程まで穏やかだった母がこんなに大きな声を出すとは想像もしていなかったため驚いたが、妹さんの考えも間違ってはいない。
年齢については、私自身1番気にしていたのだから。
妹さんにしてみれば、1番上の兄よりも年上の私だ。そして、自分よりも一回り近くも上。
御両親と律くんが寛容だっただけだ。一般的に考えてみれば、妹さんの意見の方が多いかもしれない。
「何もそこまで言わなくても」
抑揚のない声で律くんが口をはさめば、「りっちゃんは黙ってて!」と声を張る妹さん。
「あなたも恥ずかしくないんですか? 30歳過ぎて20代の年下の男に手を出して。兄は税理士だし同世代の男性と比べれば収入も多いです。言っておきますけど、あなたじゃなくてももっと若くて綺麗な子がいくらでも寄ってきます。うちは、一般家庭と比べて資産もありますし、お金目当てなんじゃないですか? 申し訳ないですけど、金銭目的ならもっと年上の方の方が余裕があると思いますよ」
一気に捲し立てるように言われてしまい、体が硬直する。
雅臣と付き合っていた時には、確かに金銭目的でもあった。けれど、あまねくんは違う。
彼が例え私よりも収入が低かったとしても、彼を支えていきたいと思えるほど好きになった相手だったのだから。
「は、初めまして! お邪魔しております。一まどかです」
「……初めまして。守屋奏です」
声は初めて聞いたけれど、彼女の姿なら雑誌やネットで何度も見たことがある。
若い子から人気で、SNSもフォロワーがたくさんいた。
世代が違うから、私が購入するファッション誌とは違うけれど、同じ棚に並ぶ雑誌には、何度も彼女が写る表紙を確認している。
「あの……雑誌、何度か拝見したことがあります。凄い活躍されてますね」
少しでも仲良くなりたくて、こちらから話題を振ってみる。
「そうですか。ありがとうございます」
けれど、そっけない反応で、雑誌で見るような笑顔はない。
律くんも笑う方ではないし、プライベートはあまねくんよりも律くんのようにあまり喋るタイプではないのかな。
「奏、さっき電話でも話したまどかさん。頃合いをみて結婚も考えてるんだ」
あまねくんが妹さんにそう言ってくれる。何気なく結婚について触れてくれるのってやっぱり嬉しいな。
まだ3ヶ月だし、結婚なんて早いと思っていたけれど、少しずつあまねくんの家族と距離が近付いて、自然な流れで結婚できたらいいな。
「……結婚?」
結婚という言葉を聞いた途端、彼女は顔をしかめた。何となく、胸がざわざわする。
「うん。将来的には奏のお姉さんにもなるし、仲良くして欲しいと思ってるよ。奏もお姉ちゃん欲しかったって言ってたじゃん」
あまねくんは、優しく微笑んで言葉を続けるが、彼女は更に表情を歪めて「冗談言わないで」と言った。
その冷たく、何トーンか下がった声色に場が凍りついた。
「別にあっくんが好きで付き合ってるっていうのは勝手だよ。でも、結婚してこの家に入るってことでしょ? そんなの絶対に嫌。この人いくつなの? かなより一回り近くも上だよね? そんなのお姉さんじゃなくておばさんじゃん。あっくんもどうかしてるよ。自分よりもいくつも年上の人と結婚しようなんて」
「奏! 何てこと言うの!」
ハッキリと年齢について否定した妹さんに、母親が声を荒げた。
先程まで穏やかだった母がこんなに大きな声を出すとは想像もしていなかったため驚いたが、妹さんの考えも間違ってはいない。
年齢については、私自身1番気にしていたのだから。
妹さんにしてみれば、1番上の兄よりも年上の私だ。そして、自分よりも一回り近くも上。
御両親と律くんが寛容だっただけだ。一般的に考えてみれば、妹さんの意見の方が多いかもしれない。
「何もそこまで言わなくても」
抑揚のない声で律くんが口をはさめば、「りっちゃんは黙ってて!」と声を張る妹さん。
「あなたも恥ずかしくないんですか? 30歳過ぎて20代の年下の男に手を出して。兄は税理士だし同世代の男性と比べれば収入も多いです。言っておきますけど、あなたじゃなくてももっと若くて綺麗な子がいくらでも寄ってきます。うちは、一般家庭と比べて資産もありますし、お金目当てなんじゃないですか? 申し訳ないですけど、金銭目的ならもっと年上の方の方が余裕があると思いますよ」
一気に捲し立てるように言われてしまい、体が硬直する。
雅臣と付き合っていた時には、確かに金銭目的でもあった。けれど、あまねくんは違う。
彼が例え私よりも収入が低かったとしても、彼を支えていきたいと思えるほど好きになった相手だったのだから。
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