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再会
【56】
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〔私も茉紀のことは気になってる。ハイジさんともよく会ってるみたいだし、離婚なんてならなきゃいいけど……〕
〔2人目産まれたばっかりだって言ってたし、今離婚は辛いよね。旦那さんのお母さんが子供の面倒見てくれるのはありがたいと思うけど、肝心の旦那さんが何もしてくれないんじゃ何かと大変だろうし〕
〔いつもいつもお義母さんがみてくれるわけじゃないしね。何か力になれたらいいんだけど……〕
〔茉紀さんのことは心配だけど、まどかさんも他人の心配ばかりしてる場合じゃないよ。結城さんの釈放が決まりそうなんだって。父さんが会って話したいって言うから、今日実家に来れるかな?〕
テンポよくやりとりしていたメッセージを見て硬直する。雅臣が釈放される……。これは、確かに茉紀のことばかりに気をとられている場合ではない。
あの時の恐怖が甦り、半分湿ったフェイスタオルをぎゅっと握りしめる。
実家の場所はまだ知られていない。大丈夫……。
雅臣とのことを思いだし、心拍数の上がる胸を押さえながら、気持ちを落ち着かせようと深呼吸する。
昨日あまねくんと会ったばかりで、本日も会えるのはとても嬉しいのだけれど、そんな悠長なことを言っていられる状況ではなかった。
あまねくんの仕事帰りにそのまま迎えにきてもらうことになり、私はそれまでの間、洗濯をしたり、掃除をしたりして過ごした。
何かしていないと、雅臣のことを思い出してしまうから。余計なことは考えたくなくて、集中できる何かを探した。
夕方になると、あまねくんが迎えに来るよりも先に母が帰ってきた。
明るい声が聞こえて、居間の襖が開けられた。畳の上に正座していた私を見て、母は「何してるの?」と首を傾げたため、雅臣の釈放が決まりそうなことを伝えた。
「そう……。結城くん、出てきちゃうのね。まどかに近付かないように規制がかかってるって聞いたから、大丈夫だとは思うけど、何かあると心配だからやっぱり暫く家から出ない方がいいね」
「うん」
「あまねくんもいるんだし、大丈夫よ。それより、何で昨日はあんなになるまで飲んだの? お母さんじゃ上まで運べないし、あまねくんにお願いするのも申し訳ないから、ここに布団敷いて寝かせたけど、お父さんに説明するの大変だったんだから」
「やっぱり……。お父さん、何て?」
「何で自分の部屋で寝ないんだって。まどかを起こして自分の部屋で寝るように言うって言い出したんだから。
ただの酔っぱらいだったけど、お店の子は気を聞かせて体調が悪そうだからって言ってくれたから、そのまま言い訳に使わせてもらったわよ。気持ち悪くなっちゃって何度も吐いちゃってるから、とても上まで上がれそうになかったって言っておいた。ようやく寝たところだから起こさないでって慌てて止めたんだから」
「ごめん……。そんな言い訳までしてくれたのに、今日そういうわけであまねくんち実家に言ってくる」
無理にでも起こされていたら、酒の匂いでただ酔い潰れただけだと気付かれてしまっただろう。そうなったら、ハイジさんのフォローも母の演技も水の泡になるところだった。
母には感謝しつつ、本日も家を出ることにリスクを感じた。しかし、今日は遊びではないのだから理解してもらわないわけにはいかない。
妙なタイミングで厄介事が増えるものだ。畳に額が付きそうな程、母に頭を垂れ、父のご機嫌取りをお願いした。
〔2人目産まれたばっかりだって言ってたし、今離婚は辛いよね。旦那さんのお母さんが子供の面倒見てくれるのはありがたいと思うけど、肝心の旦那さんが何もしてくれないんじゃ何かと大変だろうし〕
〔いつもいつもお義母さんがみてくれるわけじゃないしね。何か力になれたらいいんだけど……〕
〔茉紀さんのことは心配だけど、まどかさんも他人の心配ばかりしてる場合じゃないよ。結城さんの釈放が決まりそうなんだって。父さんが会って話したいって言うから、今日実家に来れるかな?〕
テンポよくやりとりしていたメッセージを見て硬直する。雅臣が釈放される……。これは、確かに茉紀のことばかりに気をとられている場合ではない。
あの時の恐怖が甦り、半分湿ったフェイスタオルをぎゅっと握りしめる。
実家の場所はまだ知られていない。大丈夫……。
雅臣とのことを思いだし、心拍数の上がる胸を押さえながら、気持ちを落ち着かせようと深呼吸する。
昨日あまねくんと会ったばかりで、本日も会えるのはとても嬉しいのだけれど、そんな悠長なことを言っていられる状況ではなかった。
あまねくんの仕事帰りにそのまま迎えにきてもらうことになり、私はそれまでの間、洗濯をしたり、掃除をしたりして過ごした。
何かしていないと、雅臣のことを思い出してしまうから。余計なことは考えたくなくて、集中できる何かを探した。
夕方になると、あまねくんが迎えに来るよりも先に母が帰ってきた。
明るい声が聞こえて、居間の襖が開けられた。畳の上に正座していた私を見て、母は「何してるの?」と首を傾げたため、雅臣の釈放が決まりそうなことを伝えた。
「そう……。結城くん、出てきちゃうのね。まどかに近付かないように規制がかかってるって聞いたから、大丈夫だとは思うけど、何かあると心配だからやっぱり暫く家から出ない方がいいね」
「うん」
「あまねくんもいるんだし、大丈夫よ。それより、何で昨日はあんなになるまで飲んだの? お母さんじゃ上まで運べないし、あまねくんにお願いするのも申し訳ないから、ここに布団敷いて寝かせたけど、お父さんに説明するの大変だったんだから」
「やっぱり……。お父さん、何て?」
「何で自分の部屋で寝ないんだって。まどかを起こして自分の部屋で寝るように言うって言い出したんだから。
ただの酔っぱらいだったけど、お店の子は気を聞かせて体調が悪そうだからって言ってくれたから、そのまま言い訳に使わせてもらったわよ。気持ち悪くなっちゃって何度も吐いちゃってるから、とても上まで上がれそうになかったって言っておいた。ようやく寝たところだから起こさないでって慌てて止めたんだから」
「ごめん……。そんな言い訳までしてくれたのに、今日そういうわけであまねくんち実家に言ってくる」
無理にでも起こされていたら、酒の匂いでただ酔い潰れただけだと気付かれてしまっただろう。そうなったら、ハイジさんのフォローも母の演技も水の泡になるところだった。
母には感謝しつつ、本日も家を出ることにリスクを感じた。しかし、今日は遊びではないのだから理解してもらわないわけにはいかない。
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