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脅しの存在
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千紘と別れた凪は、次の仕事に向かった。
「これから仕事なんだってば」
そう言った凪をあっさり解放したものだから、凪もすっかり拍子抜けだった。駅で待ち合わせをした客と合流する。
本日3回目の指名なのは、DMを追って確認済だ。
「お待たせ。今日はどこのホテルにしよっか?」
「綺麗なところがいいなぁ」
「綺麗なところね。じゃあ、タクシーで行こう」
そんなやり取りをして2人でタクシーに乗り込む。凪よりも4つ年上の女性は、好意の眼差しで凪を見つめる。
「今日もカッコイイね」
「うん? ありがとう。ゆうちゃんも可愛いよ。あ、ネイル変えたね?」
「わぁっ! 気付いてくれるの嬉しい!」
タクシーの中だというのに、凪の腕に抱きつく女性。ネイルの柄など一々覚えてはいない。これで地雷を踏んだことも何回かあったが、当れば今のように特別感は増す。
ホテルに着くと上着をハンガーにかけながら暫し世間話をする。本日は240分の指名。4時間もあればかなりゆっくりと施術ができる。
湯船に湯を張りながら歯磨きをする。
「今日、一緒にお風呂入る?」
「えー……恥ずかしい」
「何で? この前も一緒に入ったじゃん。脱がせてあげるね」
マニュアル化した言動を繰り返す日々。どんなに熱い視線を向けられても、どんなに好意を示されても心が揺らぐことはない。
鍛えられたクビレが現れて、凪は少しだけ興味が増す。
ああ、この人そこそこスタイルいい人か。と脱がせてから思い出すこともあった。顔は好みではないが、肌の質や湾曲は悪くない。
後背位なら本番もいけるか……なんてあれこれ考えながら自分のペースへ持っていった。
「どうする? ……挿れる?」
入り口付近で半分硬くなった竿を押し付ける。とろけた表情を見れば、相手も欲しがっていることなどすぐにわかる。
「えー……でもぉ……本当はダメなんでしょ?」
「本当はダメだけど、ゆうちゃんが欲しいなら、特別」
実際は特別でもなんでもない。けれど、客というやつは、皆特別という言葉が大好物なのである。
「じゃあ……する」
「する? 誰にも言っちゃダメだよ? 2人の秘密」
「……うん! 秘密にする!」
秘密の共有も特別感を演出するのにもってこいだ。凪はその体を抱きしめながら、ゆっくりと挿入した。顔が見えたら萎えるから……そんなふうに頭の中にタイプの容姿を思い浮かべるように目を瞑った。
「これから仕事なんだってば」
そう言った凪をあっさり解放したものだから、凪もすっかり拍子抜けだった。駅で待ち合わせをした客と合流する。
本日3回目の指名なのは、DMを追って確認済だ。
「お待たせ。今日はどこのホテルにしよっか?」
「綺麗なところがいいなぁ」
「綺麗なところね。じゃあ、タクシーで行こう」
そんなやり取りをして2人でタクシーに乗り込む。凪よりも4つ年上の女性は、好意の眼差しで凪を見つめる。
「今日もカッコイイね」
「うん? ありがとう。ゆうちゃんも可愛いよ。あ、ネイル変えたね?」
「わぁっ! 気付いてくれるの嬉しい!」
タクシーの中だというのに、凪の腕に抱きつく女性。ネイルの柄など一々覚えてはいない。これで地雷を踏んだことも何回かあったが、当れば今のように特別感は増す。
ホテルに着くと上着をハンガーにかけながら暫し世間話をする。本日は240分の指名。4時間もあればかなりゆっくりと施術ができる。
湯船に湯を張りながら歯磨きをする。
「今日、一緒にお風呂入る?」
「えー……恥ずかしい」
「何で? この前も一緒に入ったじゃん。脱がせてあげるね」
マニュアル化した言動を繰り返す日々。どんなに熱い視線を向けられても、どんなに好意を示されても心が揺らぐことはない。
鍛えられたクビレが現れて、凪は少しだけ興味が増す。
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「どうする? ……挿れる?」
入り口付近で半分硬くなった竿を押し付ける。とろけた表情を見れば、相手も欲しがっていることなどすぐにわかる。
「えー……でもぉ……本当はダメなんでしょ?」
「本当はダメだけど、ゆうちゃんが欲しいなら、特別」
実際は特別でもなんでもない。けれど、客というやつは、皆特別という言葉が大好物なのである。
「じゃあ……する」
「する? 誰にも言っちゃダメだよ? 2人の秘密」
「……うん! 秘密にする!」
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