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体だけでも
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「まったく、何が不満なのさ。ムードがない男だねぇ」
千紘は凪を上から見下ろしながら言った。さっきまで、甘い雰囲気に近かったのに。凪が絶頂を迎えたら、途端に現実に戻ったかのようだった。
「……ムードなんかいらないだろ。イケるかどうか試したかっただけだし」
「いやいや、大切よ。ムード作りは。凪がイケないのって客だからでしょ? 女とヤリ過ぎて業務的になって、気分が乗らないからじゃないの?」
「それはわかってんだって。前から挿れたところで半数以上の客は顔隠さないとイケねぇ」
「え、それってただのオナホじゃん」
「ああ、それだ」
「最低だね。No.1セラピストのくせに」
「バカ言え。割り切れるからランカーになれんだよ」
顔を突き合わせたまま会話をする2人。接客業同士、その現状は理解し合える。
「まあ、俺もお客さんの大半は恋愛対象内の男ばっかりだから、割り切って仕事してんのは理解できるけどさ。そしたら余計にお客さんでイケないの当たり前じゃない?」
千紘は、気にすることないのにという顔で凪と目を合わせた。凪は、それでよしとできるのならばこんなにも悩んでいないのだと大きなため息をついた。
「これがプライベートじゃないから困ってんだよ。別にプライベートなら、セックスしなきゃいいだけだから時間かかってでも自己処理しながら考えりゃいいけど……」
「凪がイクことも仕事なの? イカせるだけじゃなくて?」
「女の性欲なめんな。アイツら、マジで化け物だぞ。俺がイクことでしか満たされないヤツもいんだから」
凪が頗る嫌そうな顔をすれば、千紘は面白いものでも見るかのようにおかしそうに笑った。
「すごいな。俺が知らない世界だ。女の方がエグいなんていうけど、男より性欲の強い女も多いってことね」
「そういうこと。結局人間、性別なんか関係ねぇんだよ。本能が勝ったら皆ただの動物」
「なるほど。動物相手じゃ、話も変わる」
納得したように千紘は頷いたが「でも俺が求めるのは、動物同士の交尾じゃないんだよなぁ」と言いながら、凪の唇に啄むようなキスをした。
千紘は凪を上から見下ろしながら言った。さっきまで、甘い雰囲気に近かったのに。凪が絶頂を迎えたら、途端に現実に戻ったかのようだった。
「……ムードなんかいらないだろ。イケるかどうか試したかっただけだし」
「いやいや、大切よ。ムード作りは。凪がイケないのって客だからでしょ? 女とヤリ過ぎて業務的になって、気分が乗らないからじゃないの?」
「それはわかってんだって。前から挿れたところで半数以上の客は顔隠さないとイケねぇ」
「え、それってただのオナホじゃん」
「ああ、それだ」
「最低だね。No.1セラピストのくせに」
「バカ言え。割り切れるからランカーになれんだよ」
顔を突き合わせたまま会話をする2人。接客業同士、その現状は理解し合える。
「まあ、俺もお客さんの大半は恋愛対象内の男ばっかりだから、割り切って仕事してんのは理解できるけどさ。そしたら余計にお客さんでイケないの当たり前じゃない?」
千紘は、気にすることないのにという顔で凪と目を合わせた。凪は、それでよしとできるのならばこんなにも悩んでいないのだと大きなため息をついた。
「これがプライベートじゃないから困ってんだよ。別にプライベートなら、セックスしなきゃいいだけだから時間かかってでも自己処理しながら考えりゃいいけど……」
「凪がイクことも仕事なの? イカせるだけじゃなくて?」
「女の性欲なめんな。アイツら、マジで化け物だぞ。俺がイクことでしか満たされないヤツもいんだから」
凪が頗る嫌そうな顔をすれば、千紘は面白いものでも見るかのようにおかしそうに笑った。
「すごいな。俺が知らない世界だ。女の方がエグいなんていうけど、男より性欲の強い女も多いってことね」
「そういうこと。結局人間、性別なんか関係ねぇんだよ。本能が勝ったら皆ただの動物」
「なるほど。動物相手じゃ、話も変わる」
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