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少年が英雄譚を歩み始めるまでの物語。
圧倒的強者
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「緊急任務の班を発表する」
ルドルフは中央の机の上に邪界内の地図を広げた。
「知っての通り、現在探索されているのはエリア20までだ」
ルドルフはトンと地図に指を置いた。その下にはエリア20があった。
「エリア10にガルド、ルーシー、アーベ、スランのパーティで行ってもらう。エリア20にはわしとソーマの2人で行く。その他D以下の者達はホームの防衛に当たれ」
ルドルフがそう言い終わる前に舌打ちが響いた。
舌打ちをした主にホーム内の皆の視線が集まる。アーベだった。
「なんだアーベ?文句があるのか?」
「いやー。また、《人龍》が失敗するんじゃないかと心配になってな」
「また貴様は」とルーシーが立ち上がろうとするのをガルドが制止した。
「ま、今度は気をつけるさ」
ガルドはそう軽く返した。
彼がそう対応したためルーシーは何も言えなくなり大人しく座り直す。
「決まった所でボクは暫くホームを空けるよー」
「どちらへ?」
「神々の会合のあるのさ」
女神リアスはそう言うと用意されたお茶菓子にかじりついた。
***
邪界のエリア10。
岩石と砂が露出する砂漠地帯。
会議後、ガルド達は装備を整えると直ぐにゲートを潜った。
「あーあ。なんでまた《人龍》なんかと」
「本当だぜ」
「うだうだ言わず、仕事にかかれ」
「……」
ガルド達は奥へと歩を進める。
ルーシー達3人が喋る中、ガルドだけが口を開かなかった。
「どうした、ガルド?」
「おかしいぜ」
「どういうことだ?」
「エリア10の筈なのにここまでモンスターが出現していない」
そうガルドは言うと同時に担いでいた武器を構えた。
彼の身の丈程ある鉄塊の中央に柄がついた彼専用の武器だ。
次の瞬間、ドスンドスンという音が周囲に反響する。
「ほお……人か」
腹の底から響く野太い声が響いた。
ガルド達は声の方へ視線を向け絶句した。
そこにいたのはオーガ。それもただのオーガではなく通常よりも大柄のボス級。
本来、オーガはエリア15以降に出現するモンスターだ。
そして、人語を解しない筈だ。
人がいるということはゲートは近いのか」
ボス級のオーガはその右手に持つ橙色の大剣を担ぎ直すと左手で顎を撫で考える素振りを見せる。
よく見るとその背後には十数の通常個体のオーガ達がいた。
「おいおい……どういうことだ」
「お、おい聞いてないぜ」
アーベは背中に担いでいた斧を構え、スランは震えながらホルスターから魔銃を抜く。
「貴様らに構っている暇は——ないのだ」
オーガが大剣を振り下ろした。大剣が地面に当たると同時に爆炎が周囲に広がった。
ガルドは間一髪の所で『龍脚』を発動するとルーシーを担いで跳躍した。
「ちょっ……ガルド」
「ック?!」
「熱い!!」
アーベとスランは爆炎に巻き込まれたがどうにか致命傷は避けたらしい。
「くたばれ!!」
アーベはボス級のオーガまで駆け寄り勢いそのまま斧を振り下ろした。しかし——、
「軽いな」
ボス級のオーガは左手で軽々と掴んだ。
「離せ!」
スランが魔銃で魔素の弾を放った。
ボス級のオーガは大剣でそれを防ぐ。
そして、斧と共にアーベをスランへと叩きつけた。
「「ッグ!」」
威力が強かったらしくアーベとスランはそのまま気絶してしまった。
「喰らえ!」
ガルドが武器をオーガに叩きつける。
「ほお、貴様は中々」
「『龍の吐息』!!」
そのまま間髪入れずにゼロ距離から火球をボス級のオーガに喰らわせた。
「熱いな……」
オーガの拳がガルドの腹を抉る。
「ゴフッ……まだだ」
「五月蝿い」
ボス級のオーガはガルドの右肩から左腰に掛け振り下ろした。
「ぐああああ!!」
切り裂かれた傷は焼け焦げ、大量の血が噴出する。
「ガルド?!」
「時間がない、トドメは刺さないでおいてやる」
行くぞとボス級オーガは他のオーガ達を引き連れてその場を後にした。
唯一無事だったルーシーはガルドに治癒魔法を掛ける。
——確実に異変は奴のせいだ。あんな奴がゲートブレイクを起こしたら……。
ルーシーは最悪の結末を想像してゾッとした。
今からでも止めるべきかと思ったが直ぐに考え直した。
ガルドは言うまでもなく、素行はあれだがアーベとスランの実力は確かなものだ。
ルーシー1人で敵う筈がない。
彼女はただ呆然とその場を去るオーガ達の背を見ることしか出来なかった。
ルドルフは中央の机の上に邪界内の地図を広げた。
「知っての通り、現在探索されているのはエリア20までだ」
ルドルフはトンと地図に指を置いた。その下にはエリア20があった。
「エリア10にガルド、ルーシー、アーベ、スランのパーティで行ってもらう。エリア20にはわしとソーマの2人で行く。その他D以下の者達はホームの防衛に当たれ」
ルドルフがそう言い終わる前に舌打ちが響いた。
舌打ちをした主にホーム内の皆の視線が集まる。アーベだった。
「なんだアーベ?文句があるのか?」
「いやー。また、《人龍》が失敗するんじゃないかと心配になってな」
「また貴様は」とルーシーが立ち上がろうとするのをガルドが制止した。
「ま、今度は気をつけるさ」
ガルドはそう軽く返した。
彼がそう対応したためルーシーは何も言えなくなり大人しく座り直す。
「決まった所でボクは暫くホームを空けるよー」
「どちらへ?」
「神々の会合のあるのさ」
女神リアスはそう言うと用意されたお茶菓子にかじりついた。
***
邪界のエリア10。
岩石と砂が露出する砂漠地帯。
会議後、ガルド達は装備を整えると直ぐにゲートを潜った。
「あーあ。なんでまた《人龍》なんかと」
「本当だぜ」
「うだうだ言わず、仕事にかかれ」
「……」
ガルド達は奥へと歩を進める。
ルーシー達3人が喋る中、ガルドだけが口を開かなかった。
「どうした、ガルド?」
「おかしいぜ」
「どういうことだ?」
「エリア10の筈なのにここまでモンスターが出現していない」
そうガルドは言うと同時に担いでいた武器を構えた。
彼の身の丈程ある鉄塊の中央に柄がついた彼専用の武器だ。
次の瞬間、ドスンドスンという音が周囲に反響する。
「ほお……人か」
腹の底から響く野太い声が響いた。
ガルド達は声の方へ視線を向け絶句した。
そこにいたのはオーガ。それもただのオーガではなく通常よりも大柄のボス級。
本来、オーガはエリア15以降に出現するモンスターだ。
そして、人語を解しない筈だ。
人がいるということはゲートは近いのか」
ボス級のオーガはその右手に持つ橙色の大剣を担ぎ直すと左手で顎を撫で考える素振りを見せる。
よく見るとその背後には十数の通常個体のオーガ達がいた。
「おいおい……どういうことだ」
「お、おい聞いてないぜ」
アーベは背中に担いでいた斧を構え、スランは震えながらホルスターから魔銃を抜く。
「貴様らに構っている暇は——ないのだ」
オーガが大剣を振り下ろした。大剣が地面に当たると同時に爆炎が周囲に広がった。
ガルドは間一髪の所で『龍脚』を発動するとルーシーを担いで跳躍した。
「ちょっ……ガルド」
「ック?!」
「熱い!!」
アーベとスランは爆炎に巻き込まれたがどうにか致命傷は避けたらしい。
「くたばれ!!」
アーベはボス級のオーガまで駆け寄り勢いそのまま斧を振り下ろした。しかし——、
「軽いな」
ボス級のオーガは左手で軽々と掴んだ。
「離せ!」
スランが魔銃で魔素の弾を放った。
ボス級のオーガは大剣でそれを防ぐ。
そして、斧と共にアーベをスランへと叩きつけた。
「「ッグ!」」
威力が強かったらしくアーベとスランはそのまま気絶してしまった。
「喰らえ!」
ガルドが武器をオーガに叩きつける。
「ほお、貴様は中々」
「『龍の吐息』!!」
そのまま間髪入れずにゼロ距離から火球をボス級のオーガに喰らわせた。
「熱いな……」
オーガの拳がガルドの腹を抉る。
「ゴフッ……まだだ」
「五月蝿い」
ボス級のオーガはガルドの右肩から左腰に掛け振り下ろした。
「ぐああああ!!」
切り裂かれた傷は焼け焦げ、大量の血が噴出する。
「ガルド?!」
「時間がない、トドメは刺さないでおいてやる」
行くぞとボス級オーガは他のオーガ達を引き連れてその場を後にした。
唯一無事だったルーシーはガルドに治癒魔法を掛ける。
——確実に異変は奴のせいだ。あんな奴がゲートブレイクを起こしたら……。
ルーシーは最悪の結末を想像してゾッとした。
今からでも止めるべきかと思ったが直ぐに考え直した。
ガルドは言うまでもなく、素行はあれだがアーベとスランの実力は確かなものだ。
ルーシー1人で敵う筈がない。
彼女はただ呆然とその場を去るオーガ達の背を見ることしか出来なかった。
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