午後は黒猫のティータイム

アル、

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午後と黒いねこ

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『ん……?』
気がついたら何故だか寝てしまっていた。
起きてみたらさっきとはまた別の場所にいた。
そこにはいつものつまんない街は無かった。
ここまでどうやってきたのか…私にはわからない。

『ここ…どこだろ…』
しかしここはとても景色が綺麗だ、
つい見とれてしまっていた。
『やぁ目が覚めたんだね』
私の後ろから声がした、だが後ろを見ても誰もいない、気のせいだと私は思いまた綺麗な景色を見ようとした。
『お嬢さん、景色を見るのはいいのだがも一度後ろを振り返り今度はもう少し目線を下にしてくれると助かります』
私は言われるがままもう一回後ろを振り返り少し目線を下に下げた。
『うんそれでいい、早速なんだけど僕とお茶をしないかい?』
目の前にはさっきの黒いねこがいる、しかも私に話しかけている。
『え…』
私はこんな時どう反応したらいいかわからない…何故ならねこが喋っているのだから。
『おや、自分で言うのはあれなんだが、ねこが喋っているのにそれほど驚いてないね』
黒いねこは少しニヤッとしながらそう言う。
『えっと…その…』
私は十分驚いている、ただ話すのが苦手なだけだ。
『その…』
『うん、言いたい事は大体わかるから大丈夫』
私はこの時思ったのである。(全然大丈夫じゃない。)
『あ、そうだ色々と説明する前に少しついて来てもらえるかな?』
いかにも怪しい雰囲気を出す黒いねこだが私は何故かうなずいてしまった。
『うん良かった…じゃあ、こっちだよ』
そう言うと黒いねこは歩き始めた。
私は立ってその黒いねこの後に続いた、歩きながら私は制服のポケット中に入っているスマホを取り出した。
『え……』
取り出したスマホは画面にヒビが入っていてとても使える状態じゃなかった、それに何だか服がボロボロだ、
『どうしたんだいお嬢さん?』
黒いねこは止まり後ろを振り返った。
私はとっさにスマホをポケット中にしまった。
『…何でもないです…』
『それならいいんだかね』
黒いねこはそう言ってまた歩き始めた
私も歩き始めた。
しばらくすると道がだんだんひらけて来た。
そして…

『うん、いい時間に着いたね12時だ。』

12時つまり午後の始まりである。
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