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10月
146.カエデ
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10月3日折角の日曜日、少しだけ気合いを入れて朝早くに雪ちゃんのお家へ。だって遠慮してても変わらないし、元々何回か朝にも夜にも来てるし、お泊まりだってしてる。つまりは今更彼女だからなんて物怖じしてても始まらない。大切な思い出を作るには、自分から動かないと何も変わらないと最近は思う。と言うわけで、朝から訪問して寝ぼすけ雪ちゃんが起きてくるまでに、衛に開けてもらって朝ごはんの準備とお掃除をする。衛がまだ朝ごはん前っていうのに安心。でも、衛も起きたばっかりで、お家の中はヤッパリ男所帯って感じで荒れ果ててる。勿論衛は率先してお手伝いしてくれるし、私に沢山学校での話を教えてくれていた。
「あのね、清子ちゃんと恵ちゃんがライバルになってね。」
「ライバル?!お友達じゃなかったの?」
ついこの間お友達として名前を聞いた子達が、今度は一度にライバルに変わっていて面食らう。ライバルだなんて美しい変化とは言いがたい変化だけど、衛はあっけらかんとしてるからたいして大事だとは感じてないらしい。
「恋のライバルなんだって、面倒だよねー。」
恋のライバルって確か清子ちゃんは衛の事が好きだった筈。そう言えばもう一人の子も衛が好きって言ってたから、まああながち間違ってはいない。でも、恋のライバルってことは、2人とも表だって好きって宣言したわけだよね。ほんと最近の小学生恐るべし。高校生なんて、文化祭みたいなきっかけがないと告白なんて中々出来ないのに。小学生1年生が恋のライバルって、はっきり言ってませてるにも程がある。まだ先だけどバレンタインとか手作りチョコが大量にきたりしてね。
「でもさぁ、僕は何とも思ってないのに、2人で喧嘩されても僕困るんだよね。」
訳知り顔でそう言う衛の様子がおかしくて、私は思わず笑いだす。だって、何やってるんだろうねって顔でそんなことを話している衛は、凄く大人ぶってる感じで何だかアンバランスでおかしい。残念だけど2人の恋のライバルは、当の衛には全く伝わらない恋ってことだ。まだまだ衛には恋は訪れてないってことなんだよね。衛は私が何がおかしいのか分からないって風で、不思議そうに見上げていたけど。そして、衛が興味津々の顔をする。
「まーちゃんは雪と仲良くなったんでしょ?何時からここに一緒に住むの?」
「えええ?!」
住むのって衛、自分が何言ってるか分かってないよね?いや、勿論そう言うことだって行く行くはって私だって思うけど、雪ちゃんにお嫁さんにしてもらうにしたって、まずはお付き合いからでしょ?何時からっていう問題は、まだそのずっと先?いや、先じゃないの?私にもまだよくわかんないけど。
私が答えに困っているうちに起きてきたらしい雪ちゃんが、衛の頭に手を乗っけてそう言う話はするんじゃないのって怒ってる。怒ってるんだけど、雪ちゃんも完全拒否って顔じゃないのに私は少しだけ安心してしまう。
「おはよう、雪ちゃん。」
「おはよう、麻希ちゃん。声が聞こえて少し驚いた。」
少しだけ恥ずかしそうに笑う雪ちゃんに、私も少し頬が赤くなるのが分かる。衛はヤッパリ伝わらないところがあるみたいで、えー?明日から住めばいいのになんていったりして雪ちゃんに更に怒られてしまった。いそいそと朝ごはんをテーブルに出しながら、私は少しだけこの先の事を考えてしまう。来年は私も進路を考えないといけないんだけど、雪ちゃんとお付き合いしながらでもいいんだよね。色々やりたいことはあるけど、自分の将来の事も考えてしまう。勿論ママみたいな専業主婦だってありなんだろうけど、やりたいことは幾つか浮かんでもいる。そう言うのってこの環境のまま出来るなら、私は凄く嬉しいんだけど自分だけの事じゃない。
「麻希ちゃん?」
考え込んでた私の横から雪ちゃんが、手を伸ばしてコンロの火を止める。いけない、すっかり考え事してたらお味噌汁煮立てちゃった。慌てる私に雪ちゃんは少し心配そうに顔を覗きこんだ。
「大丈夫?」
「うん、ごめんなさい、少し考え込んじゃった。」
「衛が言ったこと?」
嫌だったのと問いかけてるみたいな雪ちゃんの顔に、私は上目遣いに笑う。私の笑顔に少しだけ雪ちゃんも安心したみたいに微笑んでくれたけど、雪ちゃんてば寝起きなのか少し髪が乱れてる。乱れ髪も良いけど、少し髪の毛伸びたから眼鏡にかかって邪魔そう。
「さ、ごはんにしよ、雪ちゃん。まーも手伝って下さーい。」
「はーい!僕運ぶよー。」
衛がとんできてお皿を1個ずつ運び始めるのを見ながら、雪ちゃんもお茶碗を出して手伝ってくれた。一緒に住んだらこんな感じになるのかな、そんなことを私はまた心の中で考えてしまう。こういうのもいいなって確かに思ってる自分と、暮らすには私の両親とかにも話さなきゃならないんだよなって考えてる自分もいる。でも、恋人って実際にはどういう事をするのかって言われると、正直まだ分かんない事が多くて。だってこれって今までの延長線の上っていったら、正直そうなんじゃないかな。今までもしてたことをしてるだけっていわれちゃうと、確かにって思うんだ。
「あのね、清子ちゃんと恵ちゃんがライバルになってね。」
「ライバル?!お友達じゃなかったの?」
ついこの間お友達として名前を聞いた子達が、今度は一度にライバルに変わっていて面食らう。ライバルだなんて美しい変化とは言いがたい変化だけど、衛はあっけらかんとしてるからたいして大事だとは感じてないらしい。
「恋のライバルなんだって、面倒だよねー。」
恋のライバルって確か清子ちゃんは衛の事が好きだった筈。そう言えばもう一人の子も衛が好きって言ってたから、まああながち間違ってはいない。でも、恋のライバルってことは、2人とも表だって好きって宣言したわけだよね。ほんと最近の小学生恐るべし。高校生なんて、文化祭みたいなきっかけがないと告白なんて中々出来ないのに。小学生1年生が恋のライバルって、はっきり言ってませてるにも程がある。まだ先だけどバレンタインとか手作りチョコが大量にきたりしてね。
「でもさぁ、僕は何とも思ってないのに、2人で喧嘩されても僕困るんだよね。」
訳知り顔でそう言う衛の様子がおかしくて、私は思わず笑いだす。だって、何やってるんだろうねって顔でそんなことを話している衛は、凄く大人ぶってる感じで何だかアンバランスでおかしい。残念だけど2人の恋のライバルは、当の衛には全く伝わらない恋ってことだ。まだまだ衛には恋は訪れてないってことなんだよね。衛は私が何がおかしいのか分からないって風で、不思議そうに見上げていたけど。そして、衛が興味津々の顔をする。
「まーちゃんは雪と仲良くなったんでしょ?何時からここに一緒に住むの?」
「えええ?!」
住むのって衛、自分が何言ってるか分かってないよね?いや、勿論そう言うことだって行く行くはって私だって思うけど、雪ちゃんにお嫁さんにしてもらうにしたって、まずはお付き合いからでしょ?何時からっていう問題は、まだそのずっと先?いや、先じゃないの?私にもまだよくわかんないけど。
私が答えに困っているうちに起きてきたらしい雪ちゃんが、衛の頭に手を乗っけてそう言う話はするんじゃないのって怒ってる。怒ってるんだけど、雪ちゃんも完全拒否って顔じゃないのに私は少しだけ安心してしまう。
「おはよう、雪ちゃん。」
「おはよう、麻希ちゃん。声が聞こえて少し驚いた。」
少しだけ恥ずかしそうに笑う雪ちゃんに、私も少し頬が赤くなるのが分かる。衛はヤッパリ伝わらないところがあるみたいで、えー?明日から住めばいいのになんていったりして雪ちゃんに更に怒られてしまった。いそいそと朝ごはんをテーブルに出しながら、私は少しだけこの先の事を考えてしまう。来年は私も進路を考えないといけないんだけど、雪ちゃんとお付き合いしながらでもいいんだよね。色々やりたいことはあるけど、自分の将来の事も考えてしまう。勿論ママみたいな専業主婦だってありなんだろうけど、やりたいことは幾つか浮かんでもいる。そう言うのってこの環境のまま出来るなら、私は凄く嬉しいんだけど自分だけの事じゃない。
「麻希ちゃん?」
考え込んでた私の横から雪ちゃんが、手を伸ばしてコンロの火を止める。いけない、すっかり考え事してたらお味噌汁煮立てちゃった。慌てる私に雪ちゃんは少し心配そうに顔を覗きこんだ。
「大丈夫?」
「うん、ごめんなさい、少し考え込んじゃった。」
「衛が言ったこと?」
嫌だったのと問いかけてるみたいな雪ちゃんの顔に、私は上目遣いに笑う。私の笑顔に少しだけ雪ちゃんも安心したみたいに微笑んでくれたけど、雪ちゃんてば寝起きなのか少し髪が乱れてる。乱れ髪も良いけど、少し髪の毛伸びたから眼鏡にかかって邪魔そう。
「さ、ごはんにしよ、雪ちゃん。まーも手伝って下さーい。」
「はーい!僕運ぶよー。」
衛がとんできてお皿を1個ずつ運び始めるのを見ながら、雪ちゃんもお茶碗を出して手伝ってくれた。一緒に住んだらこんな感じになるのかな、そんなことを私はまた心の中で考えてしまう。こういうのもいいなって確かに思ってる自分と、暮らすには私の両親とかにも話さなきゃならないんだよなって考えてる自分もいる。でも、恋人って実際にはどういう事をするのかって言われると、正直まだ分かんない事が多くて。だってこれって今までの延長線の上っていったら、正直そうなんじゃないかな。今までもしてたことをしてるだけっていわれちゃうと、確かにって思うんだ。
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