俺の名前は今日からポチです

ムーン

文字の大きさ
83 / 667

しろい、ほそい

しおりを挟む
下着と雪兎の肌の隙間に指を差し入れ、ゆっくりと下着をずり下げていく。途中太股に頬擦りしてしまいたくなる衝動を抑え、膝小僧を舐め回したくなる衝動を抑え、ふくらはぎを撫で回したくなる衝動を抑え、なんとか下着も脱がす事が出来た。

「……フェラします?」

「いや、いいよ。早く立って」

「…………揉んでいいですか」

「何を?  何でもダメだけど、一応聞いてあげる」

「ふとももとか……おしりとか、にのうでとか」

「ダメだよ」

俺の愚息はもう我慢の限界だ、完全に勃起しきって水滴の刺激にさえ震えてしまう。

「服は後でいいかな。まず体洗おっか」

「……しないんですか?  脱いだのに」

「何すると思ってたの?  体洗うから脱いだんだよ?」

「え……?  じゃあ何の為に脱いだんですか!?」

「ここはお風呂、体を洗うところ、服を脱いで入るところ」

正論だ。だが、知っているだろうか。正論ばかりを言う奴は嫌われる。何故か?  反論出来ないからだ。自分の主張が通らなくなるからだ。

「ポチはもう洗ったんでしょ?  寒いだろうし湯船浸かってれば?」

「……ではお言葉に甘えて」

浴槽の縁に頬杖をつき、雪兎の身体を舐めるように見つめることにしよう。流石の雪兎も視姦にまでは文句を言ってこないだろう。

「あ、手貸してよ。体洗うから」

「俺の手何に使うんです?」

「体洗うのに使うの。前に言ったでしょ?  タオルとかじゃ肌が傷付いて良くないから、人間の手がいいんだって」

「あぁ、聞き覚えありますね。ってかどこ情報なんですかそれ……まぁそれはいいとして、なんで俺の手を?」

「ポチの手で洗うの」

「……ちょっとポチには理解出来ませんね」

俺の手をタオル代わりに使うと?
馬鹿を言うな。俺はペットにはなったが物になった覚えはない。

「変なふうに動かしたら……うーん、そうだね。向こう二週間射精禁止、でどう?」

「あぁ、詰みってやつですね。チェックメイト……ごめんなさい。無理ですって、二週間は無理」

「変に動かしたらって言ったの聞いてた?」

「無理に決まってるでしょ!  揉みたい!  あっ揉むのは変じゃないですね」

「変だよ……ちょっとくらい我慢しなよ。洗う以外の目的で動かしたらダメってこと、分かるでしょ?」

時々、雪兎が何をしたいのか分からない。何を考えているかも分からないし、何を言っているのかも理解したくない事が多い。
俺の言葉だけの抵抗も虚しく、俺の右腕は雪兎に掴まれてしまった。仕方なく力を抜き、敗戦濃厚の勝負に挑んだ。

「あわあわー」

「泡ではしゃぐとかいくつですか」

「十四でーす」

「……俺の知ってる十四よりだいぶ幼いし可愛いし触りたい」

「触れるよー?  ほら」

雪兎は泡に塗れた俺の手を自分の首に触れさせる。手首を掴んで手の甲に手を添えて、泡を塗り込むように動かした。
首の細さが感じ取れて、動脈の震動も感じ取れて、雪兎の生物としての弱さが浮き彫りになる。
俺が空恐ろしさを感じているとも知らずに、雪兎は挑発的な笑顔で俺の手を鎖骨に運んだ。

「どう?  触ってみた感想は」

「…………守りたい」

「へっ?  何それ……?」

幼げな顔と艶っぽい表情のギャップが消えて、その幼さに似合う表情で首を傾げる。
こういった可愛らしさや弱さには性欲よりも庇護欲が勝る。
いや、守ってやりたいなんてそんな欲望には収まらない。これは義務だ。守らなければならない。

「……変なポチ。何言ってもいいけど手は動かしちゃダメだよ」

雪兎はそう言って止めていた手をまた動かし始めた。
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...