俺の名前は今日からポチです

ムーン

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したじゅんび、よん

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雪兎が見たかったのはディルドに悦んで腰を振るだけの俺ではなく、その先だ。絶頂して動きが鈍った俺を鞭で打って、その刺激に跳ねてディルドを締め付け、連鎖する快感に悶える淫猥な姿だ。

「ゆ、ゆきっ……待って、待ってぇっ、今やるから、鞭やだっ……!」

無駄と分かっていながらも懇願すると、予想外にも雪兎は鞭を振る手を止めた。

「鞭、どうして嫌なの?」

後ろに倒れそうになっていた俺の首輪を引っ張って起こし、首輪の紐を引っ張ったまま胸に弱く何度も当てる。ぺちぺちと軽い音が鳴って、叩かれたばかりの敏感な肌や尖った先端に弱い刺激が休みなく与えられて、身体が震える。

「答えて、ポチ。どうして鞭は嫌なの?」

胸元への弱い刺激に焦れた俺の身体は勝手に締め付けを強くして、ディルドの凹凸を数えるように腰を前後に躙った。

「は、ぁ、ぁああっ! ふ、ぅ…………」

「……ポチ。今イった? こんな弱く叩かれてもイっちゃうの?」

「…………は、い。ごめんなさい……ユキ様、聞いてるのに、気持ちよくなっちゃいました」

マネキンの上に溢れた精液は誤魔化しようがない。素直に絶頂を認めると、射精した直後で萎えていた陰茎を軽く叩かれた。

「ひぃっ! ぁっ……痛いですよぉ、ユキ様ぁ……」

「そんなとろっとろの顔してよく痛いとか嫌だとか言えるね、ポチは嘘吐きなのかな?」

「違います……痛いの、好きなんです。痛いの気持ちいいんです。でもっ、気持ちよすぎて、動けなくなって、ユキ様の命令聞けなくなっちゃうから、嫌なんです」

雪兎は嘘を嫌う。この状況でつい出てしまった言葉を嘘だと認定されれば鞭は苛烈になるだろうし、準備時間も延長されてしまう。だから無理矢理嘘ではないと主張してみたが……どうだ? やはり無理があったか?

「ふぅん……? 鞭、好きなの?」

「好き、ですけど……今は、ぃや……です」

「そっか、そっか、うん……」

雪兎は鞭を手放し、少し下がってスカートの端を摘んだ。紺色のセーラー服のスカートが少しずつ持ち上がり、雪兎の太腿が見える。

「……なら、ポチが腰振ってる間はスカート持ち上げて、止まったら下ろす。あんまり休んでたらズボン履いちゃう。でどうかな?」

「ゆ、ゆき……さま、の、スカート……」

「やだポチ目がこわーい。ふふ……下着、女物だよ、見たい? 鞭はご褒美になっちゃうみたいだしさ、止まったらお仕置きより動いてたらご褒美の方がポチはやる気出るかなーって」

出た。とても出た。

「スカート上まで持ち上げちゃったら今度は上捲ろうかなー、ふふ……」

丈の短いセーラー服、脇の留め具を外し、チラと捲る。雪兎の肌より白いレースが僅かに見えて、覗こうとすると雪兎は手を離して布は再び肌を隠した。

「上もちゃんと付けてみたんだ。たまには気合い入れて女装してあげてもいいかなーって。本気でやるならエクステとかメイクとかも要るかな? ふふ、まぁそれはまた今度、気が向いたらね」

「上って……ぶら、ですか」

「うん、それもスケスケのレースの……すっごくえっちなやつ」

「…………マジ、すか……」

「ふふ、随分長く休んでるね。ズボン履いちゃおっかなー?」

ベッドに畳んで置いてあったズボンに手を伸ばすフリをする。俺は慌てて姿勢を整え、雪兎を見上げて腰振りを再開した。
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