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男子高校生を痴漢に襲わせてみた
カラスの鳴き声で目を覚ます。近所のゴミ捨て場は今日も荒らされているらしい。
「んっ……ぅ、あ……足っ、やばい……腰もっ……」
昨日の肝試しからの奇妙な出来事は夢……そんなオチは用意されていなかった。餅柄の寝間着と下着は床に落ちており、俺は全裸で股間周りはぐちゃぐちゃのどろどろ、シーツも濡れている。数え切れないほど絶頂したせいか足腰が立たなくなっている。嫌になるくらい夢ではない証拠があった。
「はぁ……ぁー、今日金曜か、まだ学校あんのかよクソが」
シーツを剥がし、母が家を出るのを待つ。汚れたシーツ片手に全裸で扉の前に立っている姿は情けないことこの上ない。母が家を出る音を聞き逃さないよう耳を済ませていると見えない手に内腿を揉まれた。
「ひっ……! キっ、キモいんだよっ!」
触れられた箇所を手で払うも、何もない。
「なんなんだよぉ……なんで俺がこんな目に」
玄関の開閉音がした、母が仕事に出たようだ。一階に降りて風呂場にシーツを放り込み、制服に着替える。その次は顔を洗い、髪型をワックスで整える。最後はピアスだ、今日はどのピアスをつけていこうか。
「幽霊って十字架効くかな……」
十字架のピアスを探していたはずなのに俺はいつの間にか餅の食品サンプルがぶら下がるピアスを持っていた。
「……いやこれはダサいわ」
レンには悪いが学校にはつけていけない。壊れたら嫌だし。
「十字架あった……よし」
十字架のピアスを両耳にぶら下げ、残りの穴にはシンプルなリングをつけた。正面を向いてピアスを再度確認──あれ? 十字架のピアスだけブルブル震えている。
「うわっ!?」
耳元でバギッと鈍い音が響く。十字架のピアスだった金属の破片が床に散らばる。
「…………え?」
ピアスが突然粉々に砕けた。幽霊の仕業? いや、そんなまさか……
星型のピアスにすると今度は壊れなかった。
「……なんなんだよ」
ダイニングに向かい、トーストを食べながらキッチンを漁る。
「塩コショウ、食塩、クレイジー、マジック……ぁ、バスソルトも向こうにあったな……どれが効くかな」
幽霊対策といえば塩、安直な発送で食塩を肩に振りかけるため、つまむ。しかし塩は俺の指の間で黒く変色し、じゅわじゅわと泡立ち始めた。
「ひぃいっ!?」
慌てて指を洗い、もう一度食塩をつまんでみるが、なんともない。トーストにかけてみてもどうにもならない。肩にかけようとするとまた変色して泡立った。
「…………もういいや、がっこ行こ」
結局塩でのお祓いはできないまま家を出た。駅に着くまではいつも通りだったが、プラットホームで電車を待っていると見えない手が尻を撫で始めた。
「また、来やがった……!」
服と下着をすり抜けてゴツゴツとした指に揉みしだかれる。指は次第に割れ目に近付き、予想通り穴の縁を擦り始めた。
「……ん、のっ……変態っ、クソ幽霊」
昨晩は散々穴をほじくり回された。そのせいで少し拡がった気がする。昨日よりも容易に三本目の指を挿入されてしまった。
「ぁ、あっ……んっ、んんっ、ぅぅ……」
こんな人の多いところで声を上げたら俺が変態だと思われてしまう。口を手で押さえ、通学鞄で勃起を隠した。電車が来るまで数分だったはずなのに永遠に感じられた。ようやくやってきた電車に乗り、満員電車特有の圧迫感に耐える。
「ふぅっ……ふぅっ……ん、んぅっ……」
幽霊に尻穴を弄られながら電車に乗っているのなんて俺くらいだろう。必死に声を押さえていると今度は制服の上から尻を鷲掴みにされた。
「……ぅ、んっ……ん……」
「ねぇ……バイブ入れてるの?」
耳元で囁かれた声に振り向けばサラリーマンらしき中年男性が立っていた。男の手は俺の尻を揉んでいる。この手は幽霊ではなかったのか……ならコイツだけでも駅員に突き出してやる。
「ざけっ、ん、んぅっ!? ん、ぅううぅぅっ……!」
自分の手は口から離したのに見えない手が新しく俺の口を塞いだ。顔を振っても少しも離れず、それどころか手足首まで掴まれ、抵抗を封じられた。
「バイブ……なさそうだね、ローター? ねぇ、何か入れてるでしょ。悪い子だね……通学中の電車で玩具オナニーとか、変態度高すぎ」
男は俺が抵抗しないのをいいことに制服の中に手を入れてきた。
「何かに引っ張られた気がして来てみれば、君みたいな子と会えるなんて……直感は信じるべきだね」
引っ張られた? まさか男は変態幽霊に連れてこられたのか? ヤツらは俺を弄ぶだけじゃ飽き足らず生きた人間に襲わせようとしているのか。
「んっ、んぅっ……ん、んぅっ、んーっ……!」
最悪だ、幽霊にヤられているのでも最低なのに人間にまで指を入れられた。
「あれ……ローターとかもないねぇ。でも、やっぱりお尻使ってるね。本番はまだなのかな? キツキツだし、奥が硬いよ」
今入っているのは生きた人間の指だ。幽霊は温度が感じられず、触られている感覚しかない。しかし生きた人間には温度があり、より肉欲を感じる。
「ぁ……俺ここで降りなきゃ。じゃあ、また明日……同じところ乗っててくれると嬉しいな」
電車が停まって乗客が入れ替わる。痴漢は降りていって──降りていったはずなのに、まだ背後にぴったりと男が引っ付いている。
「見てたよ……俺もいいよな」
「んっ……!? んぅっ、んぅううっ……!」
別の痴漢だ。大声を上げたいのに幽霊に口を塞がれている。痴漢の手を掴みたいのに幽霊に手首を掴まれている。痴漢の足を踏みたいのに幽霊に足首を掴まれている。
「ん、うっ、んぅうっ、んっ……」
次の停車駅まで生きた人間にまで体をまさぐられたが、何とか目的の駅で降りた。改札を抜け駅を出ておぼつかない足取りで人波に流されていると見えない手に背中を押され、手を引っ張られ、どこかへと連れて行かれる。
「は……!? ふ、ふざけんなっ、どこ連れてく気だよっ!」
踏ん張れば足を払われ、電柱に掴まれば指を一本一本剥がされる。無数の見えない手に抗えず、俺は駅近くの公園の茂みに転ばされた。
「いってぇ……クソっ、なんなんだよ」
転ぶと手はいなくなった。ただでさえ遅刻しそうなのにムカつく真似を──誰だ、この男。俺の背後にいたのか? どうして俺を追いかけてきていたんだ。
「こ、ここがいいの? 俺はトイレの方がいいと思うけど」
その声には聞き覚えがあった、二人目の痴漢だ。起き上がろうとすると再び見えない手が現れ、俺を仰向けに寝かせたままにした。痴漢は息を荒らげながら俺の上に跨り、シャツの上から体を撫で回した。
「やめろっ! 気持ち悪ぃんだよクソ野郎! てめぇそれ以上やったらぶっ殺すぞ!」
見た目と態度からして気弱な奴だ、少し威嚇すれば逃げるはずだ。そう考えて怒鳴ったが、痴漢は俺の腹を強く殴った。
「ぅ、ぐっ、げほっ……てめぇ、ふざけんなよ、クソ野郎……」
「う、うるさいっ! 騒ぐな……変態のガキが。お前みたいな周りに迷惑しかかけないような奴はこうして奉仕しなきゃいけないんだよ!」
男の手がベルトにかかる。諦めて目を閉じる寸前、背の高い青年が茂みの手前を歩いているのが見えて声を上げた。
「セ、センパイっ! 形州センパイ! 助けてっ!」
二メートルを超える長身、鍛え上げられた肉体、褐色の肌、俺と同じ学校の制服──間違いなく三年の形州センパイ、この地区の不良のボス的な存在だ。
「…………?」
センパイは茂みを跨いで俺達を見つけると、吸っていたタバコを無表情のまま痴漢の頬に押し付けた。
「熱っ!? な、なんなんだよっ、美人局か……? 普通こんなガキでやるかよ!」
痴漢は足をもつれさせながら逃げていった。見えない手も消え、動けるようになる。
「セ、センパイっ……ありがとうございました!」
土を払って立ち上がり、深々と頭を下げる。センパイは何も言わずに茂みを跨ぐ。俺も彼にならって茂みを乗り越えようとしたが、足の長さが足りずに転んだ。
「んっ……ぅ、あ……足っ、やばい……腰もっ……」
昨日の肝試しからの奇妙な出来事は夢……そんなオチは用意されていなかった。餅柄の寝間着と下着は床に落ちており、俺は全裸で股間周りはぐちゃぐちゃのどろどろ、シーツも濡れている。数え切れないほど絶頂したせいか足腰が立たなくなっている。嫌になるくらい夢ではない証拠があった。
「はぁ……ぁー、今日金曜か、まだ学校あんのかよクソが」
シーツを剥がし、母が家を出るのを待つ。汚れたシーツ片手に全裸で扉の前に立っている姿は情けないことこの上ない。母が家を出る音を聞き逃さないよう耳を済ませていると見えない手に内腿を揉まれた。
「ひっ……! キっ、キモいんだよっ!」
触れられた箇所を手で払うも、何もない。
「なんなんだよぉ……なんで俺がこんな目に」
玄関の開閉音がした、母が仕事に出たようだ。一階に降りて風呂場にシーツを放り込み、制服に着替える。その次は顔を洗い、髪型をワックスで整える。最後はピアスだ、今日はどのピアスをつけていこうか。
「幽霊って十字架効くかな……」
十字架のピアスを探していたはずなのに俺はいつの間にか餅の食品サンプルがぶら下がるピアスを持っていた。
「……いやこれはダサいわ」
レンには悪いが学校にはつけていけない。壊れたら嫌だし。
「十字架あった……よし」
十字架のピアスを両耳にぶら下げ、残りの穴にはシンプルなリングをつけた。正面を向いてピアスを再度確認──あれ? 十字架のピアスだけブルブル震えている。
「うわっ!?」
耳元でバギッと鈍い音が響く。十字架のピアスだった金属の破片が床に散らばる。
「…………え?」
ピアスが突然粉々に砕けた。幽霊の仕業? いや、そんなまさか……
星型のピアスにすると今度は壊れなかった。
「……なんなんだよ」
ダイニングに向かい、トーストを食べながらキッチンを漁る。
「塩コショウ、食塩、クレイジー、マジック……ぁ、バスソルトも向こうにあったな……どれが効くかな」
幽霊対策といえば塩、安直な発送で食塩を肩に振りかけるため、つまむ。しかし塩は俺の指の間で黒く変色し、じゅわじゅわと泡立ち始めた。
「ひぃいっ!?」
慌てて指を洗い、もう一度食塩をつまんでみるが、なんともない。トーストにかけてみてもどうにもならない。肩にかけようとするとまた変色して泡立った。
「…………もういいや、がっこ行こ」
結局塩でのお祓いはできないまま家を出た。駅に着くまではいつも通りだったが、プラットホームで電車を待っていると見えない手が尻を撫で始めた。
「また、来やがった……!」
服と下着をすり抜けてゴツゴツとした指に揉みしだかれる。指は次第に割れ目に近付き、予想通り穴の縁を擦り始めた。
「……ん、のっ……変態っ、クソ幽霊」
昨晩は散々穴をほじくり回された。そのせいで少し拡がった気がする。昨日よりも容易に三本目の指を挿入されてしまった。
「ぁ、あっ……んっ、んんっ、ぅぅ……」
こんな人の多いところで声を上げたら俺が変態だと思われてしまう。口を手で押さえ、通学鞄で勃起を隠した。電車が来るまで数分だったはずなのに永遠に感じられた。ようやくやってきた電車に乗り、満員電車特有の圧迫感に耐える。
「ふぅっ……ふぅっ……ん、んぅっ……」
幽霊に尻穴を弄られながら電車に乗っているのなんて俺くらいだろう。必死に声を押さえていると今度は制服の上から尻を鷲掴みにされた。
「……ぅ、んっ……ん……」
「ねぇ……バイブ入れてるの?」
耳元で囁かれた声に振り向けばサラリーマンらしき中年男性が立っていた。男の手は俺の尻を揉んでいる。この手は幽霊ではなかったのか……ならコイツだけでも駅員に突き出してやる。
「ざけっ、ん、んぅっ!? ん、ぅううぅぅっ……!」
自分の手は口から離したのに見えない手が新しく俺の口を塞いだ。顔を振っても少しも離れず、それどころか手足首まで掴まれ、抵抗を封じられた。
「バイブ……なさそうだね、ローター? ねぇ、何か入れてるでしょ。悪い子だね……通学中の電車で玩具オナニーとか、変態度高すぎ」
男は俺が抵抗しないのをいいことに制服の中に手を入れてきた。
「何かに引っ張られた気がして来てみれば、君みたいな子と会えるなんて……直感は信じるべきだね」
引っ張られた? まさか男は変態幽霊に連れてこられたのか? ヤツらは俺を弄ぶだけじゃ飽き足らず生きた人間に襲わせようとしているのか。
「んっ、んぅっ……ん、んぅっ、んーっ……!」
最悪だ、幽霊にヤられているのでも最低なのに人間にまで指を入れられた。
「あれ……ローターとかもないねぇ。でも、やっぱりお尻使ってるね。本番はまだなのかな? キツキツだし、奥が硬いよ」
今入っているのは生きた人間の指だ。幽霊は温度が感じられず、触られている感覚しかない。しかし生きた人間には温度があり、より肉欲を感じる。
「ぁ……俺ここで降りなきゃ。じゃあ、また明日……同じところ乗っててくれると嬉しいな」
電車が停まって乗客が入れ替わる。痴漢は降りていって──降りていったはずなのに、まだ背後にぴったりと男が引っ付いている。
「見てたよ……俺もいいよな」
「んっ……!? んぅっ、んぅううっ……!」
別の痴漢だ。大声を上げたいのに幽霊に口を塞がれている。痴漢の手を掴みたいのに幽霊に手首を掴まれている。痴漢の足を踏みたいのに幽霊に足首を掴まれている。
「ん、うっ、んぅうっ、んっ……」
次の停車駅まで生きた人間にまで体をまさぐられたが、何とか目的の駅で降りた。改札を抜け駅を出ておぼつかない足取りで人波に流されていると見えない手に背中を押され、手を引っ張られ、どこかへと連れて行かれる。
「は……!? ふ、ふざけんなっ、どこ連れてく気だよっ!」
踏ん張れば足を払われ、電柱に掴まれば指を一本一本剥がされる。無数の見えない手に抗えず、俺は駅近くの公園の茂みに転ばされた。
「いってぇ……クソっ、なんなんだよ」
転ぶと手はいなくなった。ただでさえ遅刻しそうなのにムカつく真似を──誰だ、この男。俺の背後にいたのか? どうして俺を追いかけてきていたんだ。
「こ、ここがいいの? 俺はトイレの方がいいと思うけど」
その声には聞き覚えがあった、二人目の痴漢だ。起き上がろうとすると再び見えない手が現れ、俺を仰向けに寝かせたままにした。痴漢は息を荒らげながら俺の上に跨り、シャツの上から体を撫で回した。
「やめろっ! 気持ち悪ぃんだよクソ野郎! てめぇそれ以上やったらぶっ殺すぞ!」
見た目と態度からして気弱な奴だ、少し威嚇すれば逃げるはずだ。そう考えて怒鳴ったが、痴漢は俺の腹を強く殴った。
「ぅ、ぐっ、げほっ……てめぇ、ふざけんなよ、クソ野郎……」
「う、うるさいっ! 騒ぐな……変態のガキが。お前みたいな周りに迷惑しかかけないような奴はこうして奉仕しなきゃいけないんだよ!」
男の手がベルトにかかる。諦めて目を閉じる寸前、背の高い青年が茂みの手前を歩いているのが見えて声を上げた。
「セ、センパイっ! 形州センパイ! 助けてっ!」
二メートルを超える長身、鍛え上げられた肉体、褐色の肌、俺と同じ学校の制服──間違いなく三年の形州センパイ、この地区の不良のボス的な存在だ。
「…………?」
センパイは茂みを跨いで俺達を見つけると、吸っていたタバコを無表情のまま痴漢の頬に押し付けた。
「熱っ!? な、なんなんだよっ、美人局か……? 普通こんなガキでやるかよ!」
痴漢は足をもつれさせながら逃げていった。見えない手も消え、動けるようになる。
「セ、センパイっ……ありがとうございました!」
土を払って立ち上がり、深々と頭を下げる。センパイは何も言わずに茂みを跨ぐ。俺も彼にならって茂みを乗り越えようとしたが、足の長さが足りずに転んだ。
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