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迎えの車の中で教え子を抱いてみた
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担任の利用方法を思い付いたのは自分を褒めたい、清潔感のあるイケメンだし担任とのセックスはそこまで嫌ではない、ただ子作り発言が気持ち悪過ぎるのと誘拐されかねないのとバイブを突っ込まれるのは問題だ。問題多いな、やっぱりセンパイに……いやいや、流石に退学の危険があるようなことは頼めない。
「おかえり、ノゾム」
悶々と悩みながら家に入ると母に出迎えられた。
「昨日はどこに居たの?」
「……レンの家」
「如月君の家には行ってないって聞いてる、一昨日は泊めたけどいなくなったって。どこに行ってたの?」
「……センパイの家」
母は深いため息をつき、苛立ち紛れに壁を叩いた。大した音は出なかったが、俺の身体は自然と強ばる。
「出てったならそのまま野垂れ死ねばよかったのに…………はぁっ、本当……なんでこんなの産んじゃったんだか」
俺に聞かせるための独り言を呟き、母は寝室に向かった。
鞄を自室に置いたら浴室へ行き、姿見に映った自分を見る。俺の体にまとわりついた無数の手を睨む。
「……なぁ、俺がどうなればお前らは満足するんだよ。俺を男に襲わせてるけどさ……何したいわけ」
返事はもらえず、風呂を終えてキッチンへ。夕飯を作るため湯を沸かし、髪を乾かしもせずSNSを眺める。ハスミンは新しいワンピースを買ったらしく、右の肩紐を落とした自撮りを上げていた。
「可愛いなぁ……ハスミン」
最新の呟きは昨日の早朝──
『お友達と仲直り完了! みんな心配ありがとう!
泣き虫な子って母性本能刺激されるよね
甘えられるのすっごい好き!
あ、疑ってる人いたけど友達は同性だからね!』
──元気そうだ、よかった。
「友達……レン…………ほんっとレンに似てるよなぁー、ハスミン。甘えられるの好き……マジかよ甘えてぇ、無乳吸いたい。はぁ……ハスミンと付き合えたらレンと友達やれるのになー」
レンに向けた恋心をハスミンで誤魔化せたら、レンにはこれまで通りの友情を向けられる。俺は愚かにもそう信じてイイネを押した。リプを送る勇気は出ない。
「ぁ……お湯湧いた」
カップ焼きそばの蓋を開け、ソースを入れ、お湯を──ん?
「あっソース先入れちゃった……」
何もかも上手くいかない。俺は自己嫌悪を募らせながら超薄味のカップ焼きそばを食べ終え、カラの容器を見つめながら電話をかけた。
「……あ、もしもしセンパイ? すいません夜遅くに……はい、ちょっと…………一年の不良グループ、俺入れて四人組、その三人、二年のヤツらから俺のハメ撮り送られてたみたいなんですよねー。ネットに上げられたくなきゃ五万持ってこいとか言われててー……なんとかしてくれません? はい、はーい……ええ、お願いします」
元仲間の問題は片付いた。担任はどうしよう、教師を殴れば退学になりかねない、センパイにも流石に頼めない。
問題は山積みだ、憂鬱な気分のまま寝床に潜った。
朝、クリームパンを片手に家を出ると目の前に車が停まっていた。
「おはよう月乃宮、約束通り迎えに来たよ」
「ありがと根野セン、車ん中で食べていい?」
「パン? 零さないならいいよ」
助手席に座って窓から景色を眺めながらクリームパンを食べる。担任が一方的に気持ち悪い話をし、信号待ちの度にキスをさせられた。
「根野セン? まだ学校じゃないけど」
車は学校近くの人通りの少ない空き地に停まった。食べ終えたクリームパンの袋を鞄に突っ込み、水を飲む。
「そうだね、でもカーセックスの穴場なんだよ」
「あー……そういう」
水を置くと座席を倒され、中途半端に服を脱がされる。担任に覆い被さられて首筋に吸いつかれながら穴をほぐされる。
「んっ、んんぅっ……ぅ、あっ……せんせ、もぉいい……早くっ」
腰に足を絡めてねだると担任を上手く煽れたようで、すぐに挿入してきた。車内という狭い空間に居るせいかいつもより密着している気がするし、身体を折り曲げているからいつもと違うところに当たって新鮮だ。
「んぁっ! ぁああっ……せんせっ、この体勢っ、キツいって、せんせぇっ……! やだっ、せまい、おもいっ……!」
「登校前にセックスなんて……悪い子だね、月乃宮」
「誰がっ、言ってんだよ……生徒っ、に……手ぇ出してっ……ひぁっ! あぁっ! ぁうっ! ぅ、ああ……淫行、教師の、くせにぃっ!」
「ふふ……大丈夫だよ、先生と月乃宮は純愛だからね。ロミジュリ法が適応される」
それ海外だし歳の差に制限あるし、そもそも俺達は純愛じゃないし……めちゃくちゃだなコイツ。
「ん、くぅっ……イくっ、ぁああっ……あっ、せんせっ、待って、中出しだめっ……掃除、大変……らからぁっ、抜いてっ、せめて口にっ……ひぁあっ!」
「ダメだよ……何言ってるんだ月乃宮、先生との赤ちゃん作るんだろ? ほら、出すよっ……」
「やっ……! ぁ、あっ……はぁっ、ぁあ……」
「ふーっ……可愛いよ、月乃宮。元気な子を産んでね」
コイツの妊娠ネタ……そういうプレイが好きな変態だと思ってきたが、まさか本気なのか? 頭おかしいからな、ありえる。
「やばい……垂れてきた」
運転を再開した担任の横でティッシュを穴の縁に押し付けて精液を拭き取る。そうしていると学校の駐車場に着いた。
「それじゃあまた……放課後、理科準備室に」
担任と別れて教室へ向かい、机に突っ伏して眠った。授業はいつも通り見えない手に体をまさぐられたりしながら過ごした。休み時間に偶然担任と会った時は階段の影でキスをした。
そして昼休み、俺はイジメられっ子の矢見に校舎裏に呼び出された。矢見は自分のスマホを……今日撮っただろう写真を俺に見せてきた。階段の影で担任とキスをしている写真だ。
「きょ、教師とっ……付き合ってる、なんてっ……」
「……なんか欲しいもんあんの?」
矢見は長い前髪の下で驚いたように目を見開いた。
「脅してんだろ? 付き合ってんのバラされたくなきゃ……って。付き合ってるとかじゃないけどさ。で? 要求は? 金?」
「つ、付き合ってるんじゃないの? な、ならっ、なに……」
「…………お前もヤったんだから知ってんだろ? 俺はクソ野郎共の性奴隷でーす……センパイのみのはずなんだけどなー、運悪くって」
「ぼ、僕はっ! 僕は昔から君が好きだったんだ! 小学校の頃、助けてくれた時からっ……なのに、イジメて裏切って! 本心は純粋でいい人のままだって思ってたのに……! また、こんな裏切り!」
見えない手に関係なく俺って男にモテるのかな? まぁ顔立ちは悪くないとは思うけど……いや傍にレンが居たのに俺に惚れたのはおかしいだろ。
「好きだった? あぁそう……じゃあ何、ヤりたいの? 昨日ヤったじゃん、別にいいけど」
「ち、ちっ、違う! ぼ、僕と……付き合ってください。き、昨日、無理矢理だけどしちゃったから、責任取りたいんだ……本当はそれだけ言いたくて、脅す気なんてないんだ……た、ただ、先生と付き合うなんてダメだから、ダメって言いたくて、その」
「うだうだうるせぇよ、ヤりたいんだろ? えっと……あぁ、体育倉庫とかどうだ? 俺鍵持ってるから」
「違うぅっ! 付き合いたいんだっ……デ、デートとか……したい」
デート、ね……別に興味ないな。面倒臭い。セックスで済ませてくれた方が楽だ。
「き、ききっ、今日の、放課後……」
「放課後に出かける体力なんかねぇよ」
「なな、なら……どっ、土曜日は?」
「……鬱陶しいからスマホ出せ。メッセージでやろう、今決めんの無理だし」
コイツの話聞き取りにくいんだよな、本人も分かっているだろうし必死そうだから面と向かっては言えないけれど。
「あ……ぁ、夢、みたいだ。君とっ……連絡先を、交換できるなんて」
「……そんなに俺が好きか?」
「も、ももっ、も、もちろんっ!」
「………………そっか」
あまり適当に扱うべきではないかもな。俺もレンが好きだから気持ちはよく分かる……あぁでも、だからこそ、他人の恋が実るのはムカつくなぁ。
「お前は俺のこと好きかもしれないけど、俺はお前のことどうでもいいからなー」
「う……デデっ、デートプラン、ぁあっ、あっためてたのがっ、あるからっ!」
「惚れさせるって? 自信家だな……あぁ、それいいな、惚れさせてくれよ。お前に惚れたら幸せかもしれない」
レンへの恋心を忘れられたら、レンとまた友人らしく過ごせる。
「あ……! わ、わわっ、分かった! 頑張る!」
この必死さ、可愛いな。
「……じゃあ、またな。俺まだ飯食ってねぇから」
デートなんて興味ないはずなのに、土曜日が待ち遠しい。矢見に背を向けて歩き出し、校舎の角を曲がろうとしたその時、浮かせた足のすぐ前を何かが転がっていった。
「えっ……な、なに、人……?」
「つ、つつっ、月乃宮くんっ! 大丈夫……?」
「ぁ、うん……平気」
走り寄ってきた矢見に返事をしながら転がってきた男子生徒をよく見れば、一年の不良グループの一人だ。
「…………月乃宮?」
「あ……國行センパイ」
センパイは両手に男子生徒を引きずっている、二人とも一年の不良グループのヤツだ。ボコボコにされぐったりした元仲間を見て俺は調子に乗り、軽く足を蹴ってやった。
「言っただろ? 俺はセンパイのお気に入りだって。人の話聞けよな、バァーカ」
「……画像と動画は消させた」
「ありがとうございます國行センパイ」
センパイ、カッコイイよなぁ。元々憧れてたってのもあるけど、意外と優しい一面もあって好感度は上がりっぱなしだ。まぁ……俺のことはオナホとしか思ってくれないから、絶対に惚れちゃダメな人なんだけど。
「……確認だが、コイツらには金を要求されただけだな? 犯されては……」
「いません、心配してくださりありがとうございます」
センパイの鋭い視線は俺の背後に隠れた矢見に向く。
「…………後ろのは?」
「まともな友人くらいいますよ」
センパイは無言で両手に引きずっていた奴らを投げ、矢見を睨みつけたまま俺を引き寄せる。
「……お前、名前は?」
「ぁ、や、やややっ、や、やみっ、やみみちです!」
「………………月乃宮、コイツの名前は?」
「矢見、だけです。語尾ならぬ語頭が重なっちゃうんですよ彼」
強面のセンパイに睨まれている矢見は長い前髪に隠した瞳を潤ませ、手を震わせている。センパイは矢見を睨みつけたまま俺の尻を鷲掴みにし、布越しに揉みしだく。
「ぁ……ちょっと、センパイっ……ゃ、んっ……」
俺には一切視線を寄越さず、大きな手で俺の顎を掴んで上を向かせ、強引に唇を重ねた。
「ん、んっ……んんっ……ぅ」
尻を強く揉まれると尻穴が勝手に挿入を期待し、下腹が疼き始める。
「…………矢見、月乃宮は俺のものだ。友人なら友人で構わないが……もし、月乃宮に手を出せば容赦はしない」
俺から手を離したセンパイは矢見の肩に優しく手を置く。身長差約五十センチは凄まじい。
「……小さいな。殺してしまうかもしれない。まぁ月乃宮に手を出さなければいいだけの話だ、友人なんだから問題ないな? それじゃあ、月乃宮と仲良く……な」
センパイの手が肩から離れると矢見はへなへなと座り込む。センパイは地面に転がったままの三人の元へ向かう。
「矢見、立てるか? ほら、掴まれよ」
「う、うっ……うんっ、ぁ、ありがとう……ややっ、やっぱり、月乃宮くん……優しい」
潤んだ瞳のまま笑顔を作った矢見だったが、すぐそばで執拗な打撃音が響き始めると泣き顔に戻った。
「おかえり、ノゾム」
悶々と悩みながら家に入ると母に出迎えられた。
「昨日はどこに居たの?」
「……レンの家」
「如月君の家には行ってないって聞いてる、一昨日は泊めたけどいなくなったって。どこに行ってたの?」
「……センパイの家」
母は深いため息をつき、苛立ち紛れに壁を叩いた。大した音は出なかったが、俺の身体は自然と強ばる。
「出てったならそのまま野垂れ死ねばよかったのに…………はぁっ、本当……なんでこんなの産んじゃったんだか」
俺に聞かせるための独り言を呟き、母は寝室に向かった。
鞄を自室に置いたら浴室へ行き、姿見に映った自分を見る。俺の体にまとわりついた無数の手を睨む。
「……なぁ、俺がどうなればお前らは満足するんだよ。俺を男に襲わせてるけどさ……何したいわけ」
返事はもらえず、風呂を終えてキッチンへ。夕飯を作るため湯を沸かし、髪を乾かしもせずSNSを眺める。ハスミンは新しいワンピースを買ったらしく、右の肩紐を落とした自撮りを上げていた。
「可愛いなぁ……ハスミン」
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『お友達と仲直り完了! みんな心配ありがとう!
泣き虫な子って母性本能刺激されるよね
甘えられるのすっごい好き!
あ、疑ってる人いたけど友達は同性だからね!』
──元気そうだ、よかった。
「友達……レン…………ほんっとレンに似てるよなぁー、ハスミン。甘えられるの好き……マジかよ甘えてぇ、無乳吸いたい。はぁ……ハスミンと付き合えたらレンと友達やれるのになー」
レンに向けた恋心をハスミンで誤魔化せたら、レンにはこれまで通りの友情を向けられる。俺は愚かにもそう信じてイイネを押した。リプを送る勇気は出ない。
「ぁ……お湯湧いた」
カップ焼きそばの蓋を開け、ソースを入れ、お湯を──ん?
「あっソース先入れちゃった……」
何もかも上手くいかない。俺は自己嫌悪を募らせながら超薄味のカップ焼きそばを食べ終え、カラの容器を見つめながら電話をかけた。
「……あ、もしもしセンパイ? すいません夜遅くに……はい、ちょっと…………一年の不良グループ、俺入れて四人組、その三人、二年のヤツらから俺のハメ撮り送られてたみたいなんですよねー。ネットに上げられたくなきゃ五万持ってこいとか言われててー……なんとかしてくれません? はい、はーい……ええ、お願いします」
元仲間の問題は片付いた。担任はどうしよう、教師を殴れば退学になりかねない、センパイにも流石に頼めない。
問題は山積みだ、憂鬱な気分のまま寝床に潜った。
朝、クリームパンを片手に家を出ると目の前に車が停まっていた。
「おはよう月乃宮、約束通り迎えに来たよ」
「ありがと根野セン、車ん中で食べていい?」
「パン? 零さないならいいよ」
助手席に座って窓から景色を眺めながらクリームパンを食べる。担任が一方的に気持ち悪い話をし、信号待ちの度にキスをさせられた。
「根野セン? まだ学校じゃないけど」
車は学校近くの人通りの少ない空き地に停まった。食べ終えたクリームパンの袋を鞄に突っ込み、水を飲む。
「そうだね、でもカーセックスの穴場なんだよ」
「あー……そういう」
水を置くと座席を倒され、中途半端に服を脱がされる。担任に覆い被さられて首筋に吸いつかれながら穴をほぐされる。
「んっ、んんぅっ……ぅ、あっ……せんせ、もぉいい……早くっ」
腰に足を絡めてねだると担任を上手く煽れたようで、すぐに挿入してきた。車内という狭い空間に居るせいかいつもより密着している気がするし、身体を折り曲げているからいつもと違うところに当たって新鮮だ。
「んぁっ! ぁああっ……せんせっ、この体勢っ、キツいって、せんせぇっ……! やだっ、せまい、おもいっ……!」
「登校前にセックスなんて……悪い子だね、月乃宮」
「誰がっ、言ってんだよ……生徒っ、に……手ぇ出してっ……ひぁっ! あぁっ! ぁうっ! ぅ、ああ……淫行、教師の、くせにぃっ!」
「ふふ……大丈夫だよ、先生と月乃宮は純愛だからね。ロミジュリ法が適応される」
それ海外だし歳の差に制限あるし、そもそも俺達は純愛じゃないし……めちゃくちゃだなコイツ。
「ん、くぅっ……イくっ、ぁああっ……あっ、せんせっ、待って、中出しだめっ……掃除、大変……らからぁっ、抜いてっ、せめて口にっ……ひぁあっ!」
「ダメだよ……何言ってるんだ月乃宮、先生との赤ちゃん作るんだろ? ほら、出すよっ……」
「やっ……! ぁ、あっ……はぁっ、ぁあ……」
「ふーっ……可愛いよ、月乃宮。元気な子を産んでね」
コイツの妊娠ネタ……そういうプレイが好きな変態だと思ってきたが、まさか本気なのか? 頭おかしいからな、ありえる。
「やばい……垂れてきた」
運転を再開した担任の横でティッシュを穴の縁に押し付けて精液を拭き取る。そうしていると学校の駐車場に着いた。
「それじゃあまた……放課後、理科準備室に」
担任と別れて教室へ向かい、机に突っ伏して眠った。授業はいつも通り見えない手に体をまさぐられたりしながら過ごした。休み時間に偶然担任と会った時は階段の影でキスをした。
そして昼休み、俺はイジメられっ子の矢見に校舎裏に呼び出された。矢見は自分のスマホを……今日撮っただろう写真を俺に見せてきた。階段の影で担任とキスをしている写真だ。
「きょ、教師とっ……付き合ってる、なんてっ……」
「……なんか欲しいもんあんの?」
矢見は長い前髪の下で驚いたように目を見開いた。
「脅してんだろ? 付き合ってんのバラされたくなきゃ……って。付き合ってるとかじゃないけどさ。で? 要求は? 金?」
「つ、付き合ってるんじゃないの? な、ならっ、なに……」
「…………お前もヤったんだから知ってんだろ? 俺はクソ野郎共の性奴隷でーす……センパイのみのはずなんだけどなー、運悪くって」
「ぼ、僕はっ! 僕は昔から君が好きだったんだ! 小学校の頃、助けてくれた時からっ……なのに、イジメて裏切って! 本心は純粋でいい人のままだって思ってたのに……! また、こんな裏切り!」
見えない手に関係なく俺って男にモテるのかな? まぁ顔立ちは悪くないとは思うけど……いや傍にレンが居たのに俺に惚れたのはおかしいだろ。
「好きだった? あぁそう……じゃあ何、ヤりたいの? 昨日ヤったじゃん、別にいいけど」
「ち、ちっ、違う! ぼ、僕と……付き合ってください。き、昨日、無理矢理だけどしちゃったから、責任取りたいんだ……本当はそれだけ言いたくて、脅す気なんてないんだ……た、ただ、先生と付き合うなんてダメだから、ダメって言いたくて、その」
「うだうだうるせぇよ、ヤりたいんだろ? えっと……あぁ、体育倉庫とかどうだ? 俺鍵持ってるから」
「違うぅっ! 付き合いたいんだっ……デ、デートとか……したい」
デート、ね……別に興味ないな。面倒臭い。セックスで済ませてくれた方が楽だ。
「き、ききっ、今日の、放課後……」
「放課後に出かける体力なんかねぇよ」
「なな、なら……どっ、土曜日は?」
「……鬱陶しいからスマホ出せ。メッセージでやろう、今決めんの無理だし」
コイツの話聞き取りにくいんだよな、本人も分かっているだろうし必死そうだから面と向かっては言えないけれど。
「あ……ぁ、夢、みたいだ。君とっ……連絡先を、交換できるなんて」
「……そんなに俺が好きか?」
「も、ももっ、も、もちろんっ!」
「………………そっか」
あまり適当に扱うべきではないかもな。俺もレンが好きだから気持ちはよく分かる……あぁでも、だからこそ、他人の恋が実るのはムカつくなぁ。
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「あ……! わ、わわっ、分かった! 頑張る!」
この必死さ、可愛いな。
「……じゃあ、またな。俺まだ飯食ってねぇから」
デートなんて興味ないはずなのに、土曜日が待ち遠しい。矢見に背を向けて歩き出し、校舎の角を曲がろうとしたその時、浮かせた足のすぐ前を何かが転がっていった。
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「つ、つつっ、月乃宮くんっ! 大丈夫……?」
「ぁ、うん……平気」
走り寄ってきた矢見に返事をしながら転がってきた男子生徒をよく見れば、一年の不良グループの一人だ。
「…………月乃宮?」
「あ……國行センパイ」
センパイは両手に男子生徒を引きずっている、二人とも一年の不良グループのヤツだ。ボコボコにされぐったりした元仲間を見て俺は調子に乗り、軽く足を蹴ってやった。
「言っただろ? 俺はセンパイのお気に入りだって。人の話聞けよな、バァーカ」
「……画像と動画は消させた」
「ありがとうございます國行センパイ」
センパイ、カッコイイよなぁ。元々憧れてたってのもあるけど、意外と優しい一面もあって好感度は上がりっぱなしだ。まぁ……俺のことはオナホとしか思ってくれないから、絶対に惚れちゃダメな人なんだけど。
「……確認だが、コイツらには金を要求されただけだな? 犯されては……」
「いません、心配してくださりありがとうございます」
センパイの鋭い視線は俺の背後に隠れた矢見に向く。
「…………後ろのは?」
「まともな友人くらいいますよ」
センパイは無言で両手に引きずっていた奴らを投げ、矢見を睨みつけたまま俺を引き寄せる。
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「………………月乃宮、コイツの名前は?」
「矢見、だけです。語尾ならぬ語頭が重なっちゃうんですよ彼」
強面のセンパイに睨まれている矢見は長い前髪に隠した瞳を潤ませ、手を震わせている。センパイは矢見を睨みつけたまま俺の尻を鷲掴みにし、布越しに揉みしだく。
「ぁ……ちょっと、センパイっ……ゃ、んっ……」
俺には一切視線を寄越さず、大きな手で俺の顎を掴んで上を向かせ、強引に唇を重ねた。
「ん、んっ……んんっ……ぅ」
尻を強く揉まれると尻穴が勝手に挿入を期待し、下腹が疼き始める。
「…………矢見、月乃宮は俺のものだ。友人なら友人で構わないが……もし、月乃宮に手を出せば容赦はしない」
俺から手を離したセンパイは矢見の肩に優しく手を置く。身長差約五十センチは凄まじい。
「……小さいな。殺してしまうかもしれない。まぁ月乃宮に手を出さなければいいだけの話だ、友人なんだから問題ないな? それじゃあ、月乃宮と仲良く……な」
センパイの手が肩から離れると矢見はへなへなと座り込む。センパイは地面に転がったままの三人の元へ向かう。
「矢見、立てるか? ほら、掴まれよ」
「う、うっ……うんっ、ぁ、ありがとう……ややっ、やっぱり、月乃宮くん……優しい」
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