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切なそうな幼馴染焦らしてみた

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お湯を染み込ませたタオルでレンの身体を清め、服を着せ、毛布を被せた。かなり動かしたのにレンはぐっすりと眠ったままで起きる気配はない。

「レン……ふふっ、何かあれば起きるようになったんじゃなかったのか? 昔と一緒だぞ」

昔からレンの突然の熟睡には悩まされたものだ。霊体が抜けてしまっていたからだと解明された最近までは何らかの睡眠障害を疑っていた。
初めて見たのは幼稚園の頃だった、砂場遊びの最中に眠って砂山に頭から突っ込んだレンを見た時は驚いた。
霊体を自在に操れるようになったから、もう急に倒れたりしないし起こされても目覚めなかったりしないと話していたのに、今、レンは少しも起きる気配がない。

「ま、いっか……昼飯にはまだまだ時間あるし」

声をかけても肩を揺らしても目を覚ますことのないレンに一抹の不安を覚えたが、俺は服を整えてレンの隣に潜り込んだ。

「…………レン」

背中にぶっかけられた精液は拭いたが、ティッシュを使う前に指ですくいとって後孔に塗り付けた分はそのままだ。

「んっ……レン、好き……」

ぬるりとヌメっているのは唾液や腸液ではなく、レンの精液だ。ぬるぬると濡れた穴に再び指を入れ、今度は拡げるためではなく快感を得るため腸壁を押し、擦る。

「はぁっ、ぁ……んっ、んん……」

仰向けで眠るレンの横顔をじっと見ながら自分の後孔をほじくる。自分で刺激出来るのは腸壁のごくごく浅くで、体勢が悪いのか前立腺にも届かない。

「んっ、ぅ……ふっ…………足りない、もっときもちぃのがいい……レンの手がいい」

レンの腕と肩に乗り上げて柔らかな頬に吸い付きつつ、力の抜けた手に股間をぐりぐりと押し付ける。その手と恋人繋ぎをして、下着の中に導いて、レンの手の甲に陰茎を擦ってもらう。

「はぁっ……すべすべしてる、レン……ほっぺた、んっ、も……すごい、もちもち……んー……」

恋人とはいえ眠っている間に頬を吸ったり舐め回したり、手に直接陰茎を擦り付けたり、俺は気持ち悪い男だ。分かっていても止まれない、後孔をほじくる手も大して気持ちよくないのに止められない。

「んっ……ぁ、はぁっ……奥、欲しい……」

前立腺も、それよりも奥深くの性感帯も、ずっと疼きっぱなしだ。眠っているレンの陰茎を借りて少し刺激は出来たけれど、あれだって結腸口より奥には入れさせられなかった。

「はぁ……はぁ……レン、起きて……ごめんなさい、起きてください……ご奉仕無理です抱いてくださいぃっ……! ぅうぅ……おなかせつないよぉ……」

身体を少し起こしてレンの顔を覗き込む。綺麗な茶色の前髪を吹いてどかして、同じく茶色の眉の整えられた形を愛で、茶色く長いまつ毛にきゅんとして、瞼が閉じたままなのを悲しんだ。

「レン、レンっ、すき、レン……」

腰を揺らして、レンと勝手に恋人繋ぎをした手も揺らして、ひたすらに陰茎を擦る。もう今更陰茎での快楽では満足出来ないのに、後孔の切なさが増すだけなのに、腰も手も止まらない。

「レン……起きてよぉっ、目ぇ見せて、見せてぇっ、いじわるしないで、綺麗な目見せてよレンの目見たぁいっ、見せてくれたらイくから見せてぇっ」

見た目にも歳にも合わない甘えた声を上げたところで、脱がしても着せても起きなかったレンが起きるわけがない。分かっているのにぐずってしまう、幼い頃、こんなふうに泣いていたらいつもレンが慰めてくれたから──

「イってみろよ」

「……っ!? あっ……ぁ、あぁ……はっ……」

声に驚いて目を見開くと茶色い綺麗な瞳が俺を見つめていて、俺は宣言通りに絶頂してレンの手に精液をかけてしまった。

「…………ははっ! すごいなお前、マジにイったのか。ぷるっぷるして可愛かったぜ? 小型犬みたいで」

射精の瞬間微かに身体を震わせたのを笑われて、俺の顔はカァッと熱くなった。

「レ、レン……いつから起きてたんだよぉ」

「……いつからだと思う?」

「んー……体半分乗せちゃってたし、ほっぺた吸ったりしてたし……じわじわ目ぇ覚めちゃって、俺をびっくりさせるタイミング測ってたとか?」

「ふーん……」

正解発表はしてくれないのだろうか。

「実は最初から寝てなかったんだよ、とか言ったら信じるか?」

「信じないよ、レンはそんなふうに俺を騙したりしない。今みたいなすぐに分かる冗談は言うけどさ」

「……ふふふふふ、俺のことよく分かってるじゃねぇか、レンくん嬉しいなぁ」

「お嫁さんのことだもん、分かるに決まってるよ」

「…………ふふっ」

可愛らしく笑って機嫌良さげなレンを見ていると俺も楽しくなってきた。感情を共有出来るのが真の夫婦だと思う、俺は今とても幸せだ。

「で、もちよ」

「ん?」

眠っている間に勝手に恋人繋ぎをしたのに、きゅっと握り返して指を擦り合わせてくれていたレンの手が離れる。

「これ、何だ?」

顔の前にレンの手の甲が突き出される。すべすべのもち肌は白濁液で汚れていた。

「……それは」

「レンくんの手使ってオナるの楽しかったか?」

「うん……」

「そりゃよかった。後、なんか顔べたべたしてるんだが…………もち、他に何か俺にしたか?」

意地悪をする時の顔だ。優しいタレ目がイタズラっ子のように歪んだこの表情を見ると、俺の身体は愚かにも孕む準備を始めてしまう。

「レ、レンの……ほっぺた、吸ったり舐めたりした」

「通りで。で? 他には? もう何もしてないか?」

「…………レンの、その……あれを、しゃぶって」

「アレじゃ分からん」

分かりやすい嘘だ。気にしていないとか、元気だとか、大丈夫だとか、そういう嘘もこのくらい分かりやすく言ってくれたらいいのに。

「レンのっ……ぉ、おちん、ちん……勝手にしゃぶりました」

「へぇ」

「……っ、で、でもそれはっ! レンが勃ってて辛そうだったからで……べ、別にっ! 俺が、俺がしたくてしたっ…………部分もあるけど! でもぉ……えろいヤツだなんて思わないで……しっかりした旦那さんになりたいの……」

「しっかりした旦那さんはお嫁さんに嘘や隠し事なんてしないもんだぜ」

レンは本当に眠っていたんだろうか? 眠っていたとしても、完全にコントロール下にある生霊が傍で見ていたんじゃないのか? いや、レンはそんなことしなくたって俺の全てをお見通しなのだろう。

「レンのが……その、勃ってるの見たら」

「俺の?」

「…………レンのおちんちんが勃ってるの見てムラムラしてレンのおちんちんしゃぶりながら自分でお尻ほじくってオナニーしてっ、へったくそな騎乗位しましたぁっ!」

「……へぇ?」

「でもっ、でも……満足出来なかった。イけたのはイけたけど、ダメだったぁ……自分じゃ奥まで入れらんない、身体に勝手にストッパーかかって…………だからぁっ、抱いて……ください」

半分泣きながらの白状とおねだりを終えると、レンは俺の精液臭い手で俺の頬を優しく撫でてくれた。

「イイねぇもち、そそるぜ。股間にギュンギュン来ちまったよ。四つん這いになりな。ほぐすとこからやり直しだ、どうせお前真面目にやってないだろうからな」

「ひゃい……」

顎を掴まれてそんなふうに言われては腰砕けになってしまう。それでも俺はレンの言う通りに四つん這いになって腰を突き上げ、健気さを必死にアピールした。
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