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幼馴染の彼氏達とファミレス探してみた
停電してしまっているようで、レンジもIHも使えなくなり食事が作れなくなったので、俺達は三人でファミレスに向かうことにした。
「ちょっと早いけど俺らも昼飯の時間だよな」
「そ、そそ、そうだねっ」
如月家の敷地外に出て周囲を見回す。割れた街灯の破片がアスファルトの上に散乱しており、キラキラと輝いている。周囲の家の窓なども割れているようだからそれも混じっているかもしれない。
「これ全部俺がやったのか……」
「大丈夫だよ、誰もレンがやったって気付かないって」
「で、ででもっ、あの家だけ窓割れてないぞーって、あぁあ、怪しまれたりっ……」
「証拠ねぇし平気だって。ほら行こっ」
レンが罪悪感から少しでも早く逃れられるようにと二人の手を引いて駆ける。アスファルトに散乱したガラス片を踏む音は子気味良く、少し楽しめた。
「あれ賠償請求とかされたら俺ん家破産するわ……人に怪我とかさせてたら、もう……マジで」
「大丈夫だよレン、レンが割ったなんて誰にも分かんないんだし……大丈夫、な?」
「はぁ……気楽だなぁ、お前は」
「こここっ、この辺もまだ停電してるみたいだね……も、も、もう少し向こうまで行かなきゃっ、開いてる店ないかもっ」
この辺りより先はあまり詳しくない、ファミレスがどこにあるのかよく知らない。スマホで検索してみようか、でも確か俺のスマホは充電がかなり減っていたからミチに頼もうかな──
「あっ、ももっ、もしっ、も、も、もし…………何!? 形州! えっ、ぁ、どどっ、ど、どこのファミレスっ? わ、わわ、分かんないっ、て停電でっ、どこ開いてるのか……ぁ、うぅ、うんっ、まだ着いてなくて……ぁ、位置、位置情報っ」
──と思っていたら電話がかかってきたようだ、しばらく待つか。なんて具合に一分弱黙っていたらレンと繋いでいる手がくいくいと引っ張られた。
「なぁ……もち」
「ん?」
「ごめんな? 俺に気ぃ遣ってくれてたんだよな。なのに気楽とか嫌味言っちまって……マジでごめん。でも、黙って怒んないでくれよ……分かりにくいし、どうしていいか分からんくなる」
「え、ぁ、あぁ……怒ってないよ」
意識していなかったが、妙なタイミングで黙り始めてしまったようだ。俺の機嫌を伺って眉尻を下げているレンなんて珍し過ぎる、可愛い。
「マジ?」
「マジマジ」
「そっか……優しいな」
「ゃ、バカなだけだよ。レンが嫌味っぽいとか全然思ってなかった、ファミレスどこにあったかなって思い出してただけで……変なタイミングで黙ってごめんな?」
おふざけ混じりに怒り出すか、勘違いしてしまったと恥じらうか、どちらかだろうと思っていたがレンは優しく微笑んだ。可愛い。
「そっかぁ……そういうとこ、好きだよ」
「バカなとこ……?」
「そう思いたいなら思ってていいぞ」
「えぇー? 言ってくれよ、俺の好きなとこ」
本気で言ったら照れてしまいそうなので、ふざけて言ってみた。するとレンは俺のおふざけを感じ取ったのかニヤ~っと嫌な笑顔を浮かべた、でもそんな笑顔も可愛い。
「まず俺に一目惚れしたセンスのいいとこ、男を女だと思い込んで一目惚れしたバカなとこ。ガキの頃から泣いてても俺の手ぇ握ると安心してヘラヘラするとこ、俺の太腿ガン見する分かりやすいとこ、サメ見てる時のガキっぽい楽しそうな顔、ゲーム好きなくせに俺より下手なとこ」
「ちょ、ちょっと待って……思ったより照れる」
赤くなってしまった顔をミチの方へ向ける訳にもいかずに俯くと、レンは俺の耳に唇を寄せた。
「耳が弱いとこ」
「ひっ……!?」
「ケツしか触ってねぇのに出しちまう雑魚ちんぽ、正常位でヤると潮吹きながらぷるっぷる揺れるとこ。俺のんずっぽり咥え込んで離さねぇエロい穴、イくと俺のんぎゅうぎゅう締め付けて震えやがるとこ。乳首でイけるとこ。歯磨きでイけるとこ。尿道に変なもん突っ込ませてくれるとこ、尿道でしっかり気持ちよくなっちまう淫乱なとこ」
「や、やめて……そっち方面は、マジでやめてぇ……」
照れるしムラムラするし最悪だ、いや最高なのか? レンが意識して声に色気を滲ませて淫らなことを口走っているなんて、俺についてだろうと素晴らしいのではないか?
「や、ややっ、やめてよ如月くんっ!」
電話を終えたミチが叫んだ。そうだ、ミチが居たんだった。ミチと手を繋いでいるのに二人でずっとイチャイチャしているなんて最低だ、ミチがどれだけ寂しい思いをしたかは想像に難くない。
「ノ、ノノゾムくんっ、仇は僕が取るよ」
「は……? 仇? え、寂しかったんじゃ……」
「ききっ、如月くん! 如月くんは……家事が、すごくよく出来る! 勉強も、出来るっ! ゲームも上手くてっ、えっと……もうなんか、色々出来る!」
俺を照れさせたお返しにレンを照れさせてやる、という意味で「仇を取る」と言ったのか?
「ぼ、ぼ、僕がなかなか喋れなくても根気よく聞いてくれるしっ、僕がドジしても優しくフォローしてくれるしっ、勉強教えてくれるし、髪とか服の面倒見てくれるしっ、ご飯美味しいし……えっと、えっと……ぃ、いつも、ありがとう……如月くん」
コイツ途中でどうしてレンを褒めているのか忘れてレンからの恩を思い出したな?
「はぁーっ……可愛いなぁミチ、癒しだわ……もう言葉にならねぇ、お前の可愛さは筆舌に尽くし難い……あー、マジかわ」
「ま、ま、真治川さん……?」
「かわよ……」
「まっ、ま、真治川川代?」
レンって本当にミチじゃなくて俺が好きなんだよな? 言葉を失って悶絶してるぞ。負けた気分だ。
「あ、かか、か、仇取れたかなっ? ノゾムくん」
「いや……今お前に負けた気がする」
「なななっ、なんで……」
ミチのせいではないと分かってはいるが、と深いため息をつく。深呼吸をするレンと焦るミチに挟まれて歩いていると、車道からブォンブォンとエンジンを吹かす音が聞こえた。
「そのクソデカエンジン音……センパイ!」
「おぉ……近所迷惑バイク」
「は、はは、はーれっ? って言うんだよっ、この前教えてもらった」
ドッドッド……とセンパイのバイクは停まってもカッコイイ音を出している。
「……ソフテイルだ、兄ちゃんのカスタム済み」
「あっ、か、かか、形州……形州は、僕に美味しいご飯を奢ってくれる!」
「…………急に何だ」
「なるほどな、そういうことかミチ。形州は俺が首絞めても首絞めても怒るどころかだいぶ庇ってくれた! らしい」
「……おい、ノゾム、説明を──」
「流れを完璧に理解したぜミチ、レン。センパイの魅力は……デカァァァァァいッ説明不要!!」
「ちなみにデカいナニが一番好きなんだ?」
「えぇ? 雄っぱいもいいし、手もいいし、アレもいいし……そもそも身体デカいのがイイんだし、決めらんないなぁ」
「…………説明、説明をしてくれ。誰か……説明を」
流れを当然理解していないセンパイは照れよりも混乱が先に来たようで、褒めの三コンボが通用しなかった。なので仕方なく俺から説明した。
「……なるほど、可愛いことをやっているな、お前らは。見た目に違わない」
バイクを押して歩きながら、センパイは優しく微笑む。その首には薄らと手の形の痣がある。
「あー……形州、どっかから走ってきたならさ、停電になってないとこどの辺か分からねぇ? ついでにその辺にあるファミレスとかも分かったら教えてくれ」
「……案内しよう。着いてきてくれ」
「うん、後さ……今日は俺が奢るわ」
「…………歳下に奢られるのは、少し……躊躇いがあるな」
断らなかったのもセンパイの気遣いだろう、レンが借りを負わないようにと──本当に優しい人だ。目を合わせて「ありがとう」の気持ちを込めて微笑むと、センパイは深いため息をつきながら「抱きたい」と呟いた。
「ちょっと早いけど俺らも昼飯の時間だよな」
「そ、そそ、そうだねっ」
如月家の敷地外に出て周囲を見回す。割れた街灯の破片がアスファルトの上に散乱しており、キラキラと輝いている。周囲の家の窓なども割れているようだからそれも混じっているかもしれない。
「これ全部俺がやったのか……」
「大丈夫だよ、誰もレンがやったって気付かないって」
「で、ででもっ、あの家だけ窓割れてないぞーって、あぁあ、怪しまれたりっ……」
「証拠ねぇし平気だって。ほら行こっ」
レンが罪悪感から少しでも早く逃れられるようにと二人の手を引いて駆ける。アスファルトに散乱したガラス片を踏む音は子気味良く、少し楽しめた。
「あれ賠償請求とかされたら俺ん家破産するわ……人に怪我とかさせてたら、もう……マジで」
「大丈夫だよレン、レンが割ったなんて誰にも分かんないんだし……大丈夫、な?」
「はぁ……気楽だなぁ、お前は」
「こここっ、この辺もまだ停電してるみたいだね……も、も、もう少し向こうまで行かなきゃっ、開いてる店ないかもっ」
この辺りより先はあまり詳しくない、ファミレスがどこにあるのかよく知らない。スマホで検索してみようか、でも確か俺のスマホは充電がかなり減っていたからミチに頼もうかな──
「あっ、ももっ、もしっ、も、も、もし…………何!? 形州! えっ、ぁ、どどっ、ど、どこのファミレスっ? わ、わわ、分かんないっ、て停電でっ、どこ開いてるのか……ぁ、うぅ、うんっ、まだ着いてなくて……ぁ、位置、位置情報っ」
──と思っていたら電話がかかってきたようだ、しばらく待つか。なんて具合に一分弱黙っていたらレンと繋いでいる手がくいくいと引っ張られた。
「なぁ……もち」
「ん?」
「ごめんな? 俺に気ぃ遣ってくれてたんだよな。なのに気楽とか嫌味言っちまって……マジでごめん。でも、黙って怒んないでくれよ……分かりにくいし、どうしていいか分からんくなる」
「え、ぁ、あぁ……怒ってないよ」
意識していなかったが、妙なタイミングで黙り始めてしまったようだ。俺の機嫌を伺って眉尻を下げているレンなんて珍し過ぎる、可愛い。
「マジ?」
「マジマジ」
「そっか……優しいな」
「ゃ、バカなだけだよ。レンが嫌味っぽいとか全然思ってなかった、ファミレスどこにあったかなって思い出してただけで……変なタイミングで黙ってごめんな?」
おふざけ混じりに怒り出すか、勘違いしてしまったと恥じらうか、どちらかだろうと思っていたがレンは優しく微笑んだ。可愛い。
「そっかぁ……そういうとこ、好きだよ」
「バカなとこ……?」
「そう思いたいなら思ってていいぞ」
「えぇー? 言ってくれよ、俺の好きなとこ」
本気で言ったら照れてしまいそうなので、ふざけて言ってみた。するとレンは俺のおふざけを感じ取ったのかニヤ~っと嫌な笑顔を浮かべた、でもそんな笑顔も可愛い。
「まず俺に一目惚れしたセンスのいいとこ、男を女だと思い込んで一目惚れしたバカなとこ。ガキの頃から泣いてても俺の手ぇ握ると安心してヘラヘラするとこ、俺の太腿ガン見する分かりやすいとこ、サメ見てる時のガキっぽい楽しそうな顔、ゲーム好きなくせに俺より下手なとこ」
「ちょ、ちょっと待って……思ったより照れる」
赤くなってしまった顔をミチの方へ向ける訳にもいかずに俯くと、レンは俺の耳に唇を寄せた。
「耳が弱いとこ」
「ひっ……!?」
「ケツしか触ってねぇのに出しちまう雑魚ちんぽ、正常位でヤると潮吹きながらぷるっぷる揺れるとこ。俺のんずっぽり咥え込んで離さねぇエロい穴、イくと俺のんぎゅうぎゅう締め付けて震えやがるとこ。乳首でイけるとこ。歯磨きでイけるとこ。尿道に変なもん突っ込ませてくれるとこ、尿道でしっかり気持ちよくなっちまう淫乱なとこ」
「や、やめて……そっち方面は、マジでやめてぇ……」
照れるしムラムラするし最悪だ、いや最高なのか? レンが意識して声に色気を滲ませて淫らなことを口走っているなんて、俺についてだろうと素晴らしいのではないか?
「や、ややっ、やめてよ如月くんっ!」
電話を終えたミチが叫んだ。そうだ、ミチが居たんだった。ミチと手を繋いでいるのに二人でずっとイチャイチャしているなんて最低だ、ミチがどれだけ寂しい思いをしたかは想像に難くない。
「ノ、ノノゾムくんっ、仇は僕が取るよ」
「は……? 仇? え、寂しかったんじゃ……」
「ききっ、如月くん! 如月くんは……家事が、すごくよく出来る! 勉強も、出来るっ! ゲームも上手くてっ、えっと……もうなんか、色々出来る!」
俺を照れさせたお返しにレンを照れさせてやる、という意味で「仇を取る」と言ったのか?
「ぼ、ぼ、僕がなかなか喋れなくても根気よく聞いてくれるしっ、僕がドジしても優しくフォローしてくれるしっ、勉強教えてくれるし、髪とか服の面倒見てくれるしっ、ご飯美味しいし……えっと、えっと……ぃ、いつも、ありがとう……如月くん」
コイツ途中でどうしてレンを褒めているのか忘れてレンからの恩を思い出したな?
「はぁーっ……可愛いなぁミチ、癒しだわ……もう言葉にならねぇ、お前の可愛さは筆舌に尽くし難い……あー、マジかわ」
「ま、ま、真治川さん……?」
「かわよ……」
「まっ、ま、真治川川代?」
レンって本当にミチじゃなくて俺が好きなんだよな? 言葉を失って悶絶してるぞ。負けた気分だ。
「あ、かか、か、仇取れたかなっ? ノゾムくん」
「いや……今お前に負けた気がする」
「なななっ、なんで……」
ミチのせいではないと分かってはいるが、と深いため息をつく。深呼吸をするレンと焦るミチに挟まれて歩いていると、車道からブォンブォンとエンジンを吹かす音が聞こえた。
「そのクソデカエンジン音……センパイ!」
「おぉ……近所迷惑バイク」
「は、はは、はーれっ? って言うんだよっ、この前教えてもらった」
ドッドッド……とセンパイのバイクは停まってもカッコイイ音を出している。
「……ソフテイルだ、兄ちゃんのカスタム済み」
「あっ、か、かか、形州……形州は、僕に美味しいご飯を奢ってくれる!」
「…………急に何だ」
「なるほどな、そういうことかミチ。形州は俺が首絞めても首絞めても怒るどころかだいぶ庇ってくれた! らしい」
「……おい、ノゾム、説明を──」
「流れを完璧に理解したぜミチ、レン。センパイの魅力は……デカァァァァァいッ説明不要!!」
「ちなみにデカいナニが一番好きなんだ?」
「えぇ? 雄っぱいもいいし、手もいいし、アレもいいし……そもそも身体デカいのがイイんだし、決めらんないなぁ」
「…………説明、説明をしてくれ。誰か……説明を」
流れを当然理解していないセンパイは照れよりも混乱が先に来たようで、褒めの三コンボが通用しなかった。なので仕方なく俺から説明した。
「……なるほど、可愛いことをやっているな、お前らは。見た目に違わない」
バイクを押して歩きながら、センパイは優しく微笑む。その首には薄らと手の形の痣がある。
「あー……形州、どっかから走ってきたならさ、停電になってないとこどの辺か分からねぇ? ついでにその辺にあるファミレスとかも分かったら教えてくれ」
「……案内しよう。着いてきてくれ」
「うん、後さ……今日は俺が奢るわ」
「…………歳下に奢られるのは、少し……躊躇いがあるな」
断らなかったのもセンパイの気遣いだろう、レンが借りを負わないようにと──本当に優しい人だ。目を合わせて「ありがとう」の気持ちを込めて微笑むと、センパイは深いため息をつきながら「抱きたい」と呟いた。
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